新八犬伝 起 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 49
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041047446

作品紹介・あらすじ

時は室町時代、安房の国は里見城で打ち首となった玉梓(たまずさ)の祟りに立ち向かうため、伏姫(ふせひめ)は犬の八房(やつふさ)とともに己の胎内から八つの珠を持つ八犬士を生み出す。十数年後、「孝」の珠を持つ犬塚信乃(いぬづかしの)は、父の形見の名刀村雨を、さもしい浪人網乾左母二郎(あぼしさもじろう)にだまし取られ、恋人浜路とも離れ離れになるが、それはすべて、玉梓が怨霊の仕業だった。『南総里見八犬伝』の大胆な解釈のもと大人気を博した人形劇を、脚本家石山透自らが書き下ろした、完全小説版!

感想・レビュー・書評

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  • ノベライズなので期待しないで読んでみたが、昔放送した人形劇の雰囲気を損なわず、まるで坂本九さんが語っているような構成。面白い。
    何十年も前の事なので当然忘れているくだりもあり、ああ、そうだったのかと思い出しながら、あっという間に読み終わった。
    続きが楽しみ。

  • 子供時代にNHKの辻村ジュサブローの人形劇を夢中で見た。そして小説版もそのあと、貪るように読んだ記憶がある。それが文庫として近年発売されたので読んでみた。
    学校から帰って、母親か夕食を作っている傍らで、こたつに入ってミカンをたべながらみたテレビの思い出が蘇り、ノスタルジックな気持ちになった。
    いまや両親は亡くなり環境も大きく変わったが、この小説のように、記憶のトリガーになるものも時にはいいなと感じた。

    • kakaneさん
      chieさん.明けましておめでとう!(遅い…)
      アベラシオンはchieさんの感想を読んで.今日、本屋に買いに行ったのですか売ってなくて、来週...
      chieさん.明けましておめでとう!(遅い…)
      アベラシオンはchieさんの感想を読んで.今日、本屋に買いに行ったのですか売ってなくて、来週、会社帰りに東京で買ってこようと思います。
      2018/01/21
    • kakaneさん
      うちは早くに両親が亡くなったので、親孝行ができなかったことを悔やんでいます。浅田次郎の「天国までの百マイル」の感想にも書きましたが、親孝行出...
      うちは早くに両親が亡くなったので、親孝行ができなかったことを悔やんでいます。浅田次郎の「天国までの百マイル」の感想にも書きましたが、親孝行出来る時にやらないといけない。忙しいとか、遠いとか自分に言い訳をしていた自分が悔やまれます。お父様にも自分にも後で悔やまないようどうか最善を。
      2018/01/21
    • chie0305さん
      そうだったんですか…。私も神奈川→鹿児島で親孝行出来てません。11月に脳疾患で突然で…今は、私の事もすぐ忘れちゃう感じです。何だか信じられな...
      そうだったんですか…。私も神奈川→鹿児島で親孝行出来てません。11月に脳疾患で突然で…今は、私の事もすぐ忘れちゃう感じです。何だか信じられなくて。お言葉、ありがとうございます。
      「アベラシオン」買っちゃうんですか?3500円位するそうですよ(焦)私は、図書館で借りました(笑)
      2018/01/21
  • 1973年4月、私が小学生2年生の時から2年間、NHK人形劇の「新八犬伝」を観ていた。大好きだった。
    単行本2冊も購入し何度も読んだが、内容が難しかった記憶がある。
    やっと文庫本で発売された。
    読むのが楽しみだ。(2021.9.7)
    ※2017年or2018年購入

  • あれは、人口増加に伴って出来た新設の小学校に移る前年だから、小学校5年生の時。
    特に仲の良い友人は誰もいなかったのに、何故か校庭の砂場の近くで、僕を含めて、五人くらいで話をしていた。
    一人女の子もいただろう。
    話はいつかテレビの「新・八犬伝」の話になり、僕以外の彼らは皆その番組を見ていて、登場人物の名前などでギャグを言って、盛り上がっていた。
    僕は全く知らなかったその人形劇を、早速その日家で見た。
    どの人形もどちらかというと怖い感じで、坂本九のナレーションが印象的だった。
    それから、八犬伝に夢中になり、自分でも本を買ってもらい、その他にも、図書館で借りたり友人のお兄さんが持っているのを借りたりした。
    NHKからノベライズが出ているのを知り、もう中学生になってはいたが、上・中・下三巻の、当時の僕には高価なその本を購入した。
    所々にテレビからのスチール写真の入っている本だった。
    それに挟まれているパンフレットのようなものに、作者の石山透が岩波文庫十冊からなる南総里見八犬伝を読み通すのも大変だったというようなことを書いており、岩波文庫で全部読めるのだと、当時は簡単に考えた。
    しかし、現在に至っても、読めていない。

    ある日、池袋の「ジュンク堂書店」の文庫コーナーを彷徨っている時、新刊文庫を集めたコーナーで、この「新・八犬伝」を見つけた。
    その時は購入しなかったが、まさか「新・八犬伝」が文庫になるとは。
    後に知ったのだが、作者の石山透も既に物故していた。 
    ルパン、ホームズ、少年探偵団、そして幾つかのSF。
    そのようなものばかり読んでいた僕に、物語の面白さを教えてくれたのは、この「新・八犬伝」である。

  • 良い点:サクサク読めて面白い
    悪い点:あらすじをたどってる感じで、心にあまり残らない

  • 昔見たNHKの人形劇が懐かしくて、思わず買ってしまった。

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著者プロフィール

1959年のNHK『ピエロが泣いた』でテレビのシナリオ作家としてデビュー。1971年、筒井康隆の『時をかける少女』を原作の少年ドラマシリーズ第一作『タイム・トラベラー』が好評を博す。その後、オリジナル続編を執筆し、自身で『続・時をかける少女』として小説化。ついで1973年、NHK人形劇『新八犬伝』のシナリオを担当、これが大ヒットとなる。1977年にはNHK時代ドラマ『鳴門秘帖』、1979年人形劇『プリンプリン物語』のシナリオを担当、『ラーマーヤナ』。SF的発想と独自の楽屋落ちに才腕を揮ったが、58歳で死去。

「2017年 『新八犬伝 結』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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