陰獣 江戸川乱歩ベストセレクション (4) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053317

感想・レビュー・書評

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  • 陰獣のみ読了

  • 「陰獣」だけ読み終わった。「蟲」は時間切れ。

    静子の体温の描写がねちっこく病的で触ってみたい感じがする。読みにくくはないけどなんか最初から最後まで気温がおかしい。
    芍薬の大きな花束。

    江戸川乱歩を読もうと思ったのは恩田陸の「日本に乱歩がいてくれて本当によかった」からなんだけれども、なんとなくわかるような気がする。
    こういうことやってみたい、て書いてくれたっていうのは。
    パノラマ島読みたい。

  • ページ数としては多くないのに、この薄気味悪い世界観にどろっと引きずり込まれる感触が(良い意味で)気持ち悪い。癖になりそうだけど、しばらく再読はいいかな…うん。「陰獣」の最後は特に蛇足とは思わなかった。

  • 二作品とも魔性の女と翻弄される男性の話、化物屋敷のような土蔵での一時の愛とその終わり。

    芍薬の花束の中に隠れた乗馬鞭、うなじから覗くミミズ腫れ、締切った土蔵で物言わぬ恋人に語りかけ続ける男、フェチが山盛りで飽きない。
    寒川は途中で恋の夢から正気にかえりそれを悔やんでいるそぶりもあったけれど、柾木は孤独な陰獣の性根のまま、恋人の腐敗にも蟲にも負けず執着し続けこの世から退場してるさまがなんとも対照的で好き。

  • 『蟲』のほうが印象に残ってる。暗くて気持ち悪くて江戸川乱歩って感じ。

  • H29.07.15 読了。

    前々から気になっていた作品。
    Amazon Kindleを購入し、全集を買ったのでまず読んでみた。

    乱歩が乱歩作品のパロディをやっているという、そんな昔からそういった手法があった、ということが斬新だと思った。

    ただ、個人的に乱歩氏の作品でマイナスだと感じるところは、
    二転三転、とどんでん返しがすごいのは良いのだけれども、
    だらだら長いよ!とだれてしまうところが結構ある点。
    短編が良いよね。

    タイトルの陰獣って、もっとエログロな展開なのかと思っていた。
    「淫」獣ではないことに、あとがきを読んで気付いた。
    新しめの文庫本だと、表紙がいやらしいので、「淫」だと勝手に思っていた。

    ストーリー自体は、まさにパロディ作品って感じなので、そんなにだった。

  • うろ覚えだけど、作中に「彼のような陰獣は・・」みたいな表現があって、あれ?『陰獣』って一般的な言葉なのかい?っていう。

  • 表題作以上に、『蟲』に震え上がる。蟲ってそれだったんですか……。

  • 陰獣、蟲。
    「陰獣」の終わり方で、乱歩さんはまだマトモな人だったのかな、と思った。

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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