パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション (6) (角川ホラー文庫)

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  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053331

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだ少年探偵団シリーズ以来、久々の乱歩。一人の男の強迫的で幻夢的な妄想の極致。前衛的で自由な、ユートピア的ディストピアの描写に圧倒。表現者の幸福とは狂気的に突き詰めたコンテンツを産む事と思えば、これほど幸せな作品も無いのかも知れない。

  • 妄想から生まれた理想郷の具現化。それへの執着。

  • 江戸川乱歩の「パノラマ島綺譚」、夢野久作の「ドグラ・マグラ」。
    「乱歩と久作を読まずに歳をとってはいけません」の松岡正剛氏の言葉に魅かれてこの本を手にしました。

    江戸川乱歩の作品はかなり読んできましたが「パノラマ島綺譚」は読んでいませんでした。

    人見廣介の妄想し続けてた理想郷を作るための荒唐無稽な企み。
    狂気じみた世界観。妄想への人の執念は恐ろしく、かとて人は誰しも妄想するものであり。薄気味悪くも話に引きずり込まれる自分がいるわけで。

    ミステリーとしてのストーリー自体もなかなか面白いのですが、主人公の妄想への飽くなき執念。そこに注目するとさらに面白さが感じれると思います。

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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