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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784041077627
作品紹介・あらすじ
カラス女、ヘンテコ店舗、夢の結末――雑居ビル管理人を最上階で待つものは。
全編ずっとビルのなか。
最狭(さいきょう)かつ最高の冒険譚!
俺は5階建ての雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら作家を目指している。
巨大ネズミ出没、空き巣事件発生と騒がしい毎日のなか、ついに自信作の大長編を書き上げた。
だが、タイトル決めで悩む俺を、謎の“カラス女”が付け回す。
ビル内のテナントに逃げこんだ俺は、ある絵に触れた途端、見慣れた自分の部屋で目覚める――外には何故か遙か上へと続く階段と見知らぬテナント達が。
「バベル九朔」に隠された壮大な秘密とは?
感想・レビュー・書評
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5階建ての雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら作家を目指す主人公は、騒がしい日々の中、ついに自信作の大長編を書き上げた。
だが、そんな自信作のタイトル決めでで悩む主人公を謎のカラス女が付け回す。ビル内のテナントに逃げ込んだ主人公がある絵に触れたとたん、目覚めたのは見慣れた自分の部屋。外には何故かはるか上へと続く階段が?
「バベル九朔」に隠された壮大な秘密とは?
タイトルだけは前から知っていましたが、管理人さんのお仕事小説ではなくファンタジー小説なんですね。びっくりしました。
作者紹介を読むと、万城目さん自身も雑居ビルの管理人をしながら作家を目指していたそうで、そういった思い出も投影されているのかもしれません。
ストーリー的には壮大でちょっと掴みづらいところもありますが、エッシャーの騙し絵のような不思議な魅力があります。超現実的というか。
神話のバベルの塔のように、高慢に肥大していく雑居ビル。はたして夢とは「無駄」なのか「自由」なのか。モラトリアムに対する一つの回答のよう。
ラストの解釈も人それぞれな気がして、不思議な本でした。
テレビドラマにもなったそうで、いったいこれをどう映像化したのか気になってしまいます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難解でした。これは、どうしても好き嫌いわかれてしまう小説かな・・・。
作家になれる保証もないのに、会社を辞め、親戚が所有する雑居ビルに転がり込み、管理人になり、日々ビルの管理人をしながら、作家デビューを目指す久朔満大。この設定は、万城目さんご自身そのものだそう。自伝的な小説家と思いきや、カラス女が出てくるあたりからおかしくなり、一気に奇想天外な世界へと進んでいく。
「夢」を見ることは「無駄」なのか。「無駄」は排除すべきか・・・そんなことを考えつつ読み進めるも、やっぱりよくわからない。
最後は「え?これって結局・・・?」と思って、夫(少し前に読了)に確かめるも、やっぱりよくわからず。もうそんな小説だと思うことにした。
難解だったけれど、万城目さんの小説家としての力を見せつけられたような気がした。 -
なんだか最初から最後までこんがらがったまま、頭がついていかなかった。万城目ワールドは大好きなのだけれど、んー!と唸ったまま終わってしまった。バベル九朔の中にある世界の複雑さが複雑で頭の中が複雑になってしまって‥
頼むよおじいちゃん!て感じに。
おまけはなんか笑った! -
九朔は祖父の遺産の雑居ビル「バベル九朔の管理人をしている」
夢は作家
バベル九朔のテナントは
B1 SNACKハンター
1 レコー(中古CD)
2 清酒会議(和風居酒屋)
3 ギャラリー蜜
4 ホーク.アイ.エージェンシー(探偵事務所)
5 管理人室
ある日、謎のカラス女が現れる
ある絵にふれた途端九朔の部屋で目覚めるが
外には上へ続く階段
これは異世界なのか現実なのか
よく分からない感覚になる
階段をのぼると現れるテナントの名前に
くすりと笑える
不思議な世界観の小説
もう少し登場人物達とのやり取りを見たかった -
時間軸や背景がもう一つ理解しきれなかったのでもう一度読み直したいと思う。それでも後半のスピーディーな展開には引き込まれる様でさすがの万城目節で満足しました。
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話の展開がよくわからないところも多く、好き嫌いが分かれる作品だと思う。それでもそれなりに楽しく読めたが、最後はどうなってるのか謎だ。もう一度読まないとだめかも。
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祖父の建てた築38年の5階建てテナントビルに管理人として居座りつつ、小説家を目指す主人公。ビル管理の情景から始まる物語だが、入居している全店舗に空巣事件が発生してから、思わぬ方向に進み出す。カラス女、「扉」を介した異次元のバベル、死んだはずの祖父・大九朔の登場に、主人公は翻弄される。敵・味方が終盤まで分からない展開は面白かった。しかし、最後のオチはどうだろう? これだと無限にループすることになり、モヤモヤ感が残るものだった。
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主人公はビルの管理人。
小説を書きながらビルの管理を行なっている。ビルには少し癖の強い人達が店を商っている。
ある日、美女がビルを訪れる。主人公の九朔は少しずつ少しずつ荒唐無稽な世界へと引き込まれていく。
読んだ感じは不思議な国のアリスのような次から次へと場面が展開し無秩序に物語が進んでいく。 -
なんとも不思議な心地
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文庫版は大きく変わった、そしてドラマ化の原作はこちらと聞いて読んでみた。
ビルしか出てこない。
そうだっけ?
単行本より読み易く1日で読了。 -
ハードカバーと文庫、どちらも読んだけれど、文庫版のほうが好きでした。
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おんなじ展開を繰り返す感じ
バベルの構造は面白かったちょっと難しいとこもあった
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