- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041078617
作品紹介・あらすじ
幻のギター制作者エル・ビエントを捜しパロマレスまでやってきたファラオナと織部(おりべ)。しかしその消息は杳(よう)として知れない。30年前の米軍機事故後、パロマレスの住民は放射能汚染の不安から疑心暗鬼に。治安警備隊に連行された友人を救うため日本人ギタリスト古城(こじょう)は正体不明のスパイ〈ミラマル〉に挑んでいく。2つの異なる時間軸に起きた事件が交錯し驚愕のラストに。思わず印刷ミスを疑う読者が続出した極上エンタテインメント!
1966年スペインパロマレスで実際に起きた米軍機墜落事故をモデルにした小説。(しかし、給油中の米軍機墜落事故は昨年2018年の12月にも、高知県の沖合で起きている!)
水爆ミサイルの最後の一基が不明になった1966年パートと、あるギターの名品を探す二人の男女の30年後のパートが交互に描かれ、徐々に核心に迫っていく。年月を超えて一つにまとまるラストのドンデン返し衝撃度は当時「印刷ミスでは?」と読者から言われたほど多くの賛否両論をわき起こした。著者の作品の中で「カディスの赤い星」「百舌の叫ぶ夜」と並び称される日本の名作ミステリーとして評される。
感想・レビュー・書評
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過去にあった事実を元に 1998年に書かれた小説が、その13年後、日本でそれ以上の惨事が起こった。真実は小説より奇なり。
ラストに驚きの展開が、これでもかと明らかになる。極上のエンターテイメントだが、20代に読んだ「カディスの赤い星」の時間を忘れて読み耽った没頭感や高揚感は感じなかった。これは歳を重ねて集中力が続かない影響か?!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ギター製作家・ビエントを捜し、スペインの村パロマレスを訪ねた古城。村の沖合では米軍機が搭載していた核爆弾が行方不明になる事故が。30年後、再びパロマレスへ向かうが…。
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スペイン+ギターで、逢坂作品の真骨頂ネタ。
偶然でしょうが、作品世界の一部が、なんだか今のご時世と・・・。