- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041085431
作品紹介・あらすじ
夫の転勤先の東京で、幼馴染の平岩と再会した果歩。しかし招かれた平岩家は不気味な砂が散る家だった。怪異の存在を訴える果歩に異常はないと断言する平岩。おかしいのはこの家か、それとも、わたしか――?
感想・レビュー・書評
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ざりざり。頭蓋骨の中で、砂が鳴る。
<砂>の怪異が起こる家。その正体とは!?
ホラー&ミステリー 祓魔師・比嘉姉妹シリーズ第4弾。今回は琴子が活躍。琴子ライジング!
今回も構成の巧みさが際立ち、意表を突かれること間違いなし!
<砂>の怪異が起こる家に因縁がある者たち。
2組のストーリーラインが<砂の家>を中心に、別々に走っている。
やがてクライマックスに向けて、その2本のラインが重なる瞬間を迎える———。
それに気づいたときには、はやくはやくとページを繰る指が止まらなくなっていた。
云うなれば「悟空ーっ、早く来てくれー!」(クリリン)状態。
しかし、なにか、おかしい。。。まさか、うそだろ・・・。
裏切りに唖然とさせられ、真のクライマックスは怒涛のごとく、興奮は最高潮に。
このシリーズは毎度、伏線の回収とラストバトルに虜にさせられる。
にしても、今回の終わり方はエグい・・・・。
※時系列は『ししりば』『ぼぎわん』『ずうのめ』になる。(『などらき』は短編集なので除外)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
比嘉姉妹シリーズ第4弾!
ホラーは、苦手なはずが、このシリーズはいける!やはり、比嘉姉妹という存在が、お化けと闘うというのがええのか?作者が大阪出身で関西弁が上手いのがええのか^^; 言葉だけですけど〜
今度は、姉妹最強のお姉ちゃん琴子さんの話。時間軸は、ぼぎわんの前になるんかな?
こんな怖い家イヤや〜
いくら旦那が忙しくって、独りぼっちになっても、こんな家に変と分かってて行くな〜!とは思う。まぁ、話前に進まんようになるけど…
この作者、擬音バンバンに使ってくるのが迫力あって怖い…マンガでいうと、1ページブチ抜きみたいな…(昔のマンガで「リングにかけろ」。古る!)
さあああああ〜とか、それだけでゾクっと。
この家に住む人は段々と、普通でない事が普通になって来る。マインドコントロールされてるやん!ししりばに!
こんなラスボスと闘うなんかムリやん!
でも、私は大丈夫!ウチには、いるから!写真のが(^_^)v
PS:
最近は、ししりばにコントロールされんでも、そんな奴おるから、それの方が怖いかも?
そういうのは、本の中だけでお願いしますm(_ _)m -
良く出来ている。
怖い。怖い、だろうと思う。
読みやすくて、ほぼ一気に読んだ。
なるほどと思えるカタルシスもある。
でも、なんだろう? やはり足りない。
もっと、もっと、もっと揺さぶって欲しい。-
私も読みました。わかります。面白かったけど、ほかの作品と比べるとちょっと物足りない。もう少し怖さを畳み掛けて欲しかったです私も読みました。わかります。面白かったけど、ほかの作品と比べるとちょっと物足りない。もう少し怖さを畳み掛けて欲しかったです2024/02/26
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2024/02/26
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今回もページをめくる手が止まらず、ほぼ一気読み。『ずうのめ』と比べると構成も仕掛けもシンプルに感じてしまうが、逆にわかりやすいかもしれない。登場人物も少ない。
子供の頃、同級生橋口の家だった廃墟を訪ねて以来、頭の中に砂が詰まったようになりまともな日常生活が送れなくなった僕(五十嵐哲也)。多忙な夫と結婚し孤独に追い詰められているわたし(笹倉果歩)が幼馴染の平岩敏明と再会し、平岩家へ招かれるうちに怪異に巻き込まれていく。この二人のパートが交互に描かれる構成。
ずばり怪異の正体は「砂」である。家の中を覆い尽くす砂・砂・砂……解説の三津田さんも書いていたが、私も安部公房の『砂の女』(映画)を思い浮かべた。それだけだと何が怖いのかという感じだが、砂によって侵され操られる人物たちの不気味さを例のバグった文章で描いているのだ。怖い。
何より一つの理屈(理?)で動いている「ししりば」という存在はとても強力で、対峙する琴子さんも自爆覚悟で対峙するしかない。絶体絶命に思われたが、拍子抜けしてしまうほどの弱点がわかってからは一気に解決。
それでもあいかわらず「人間怖い」な部分もちゃんと描かれていて最後まで抜け目ない。
今回はかつて哲也とともに怪異に遭ってから覚醒した琴子さんと哲也がタッグを組んで「ししりば」と対決する。時系列的には「ぼぎわん」の前らしい。銀(犬)がちゃんと長生きできて良かった。 -
最強の霊能力者、比嘉琴子誕生の物語。
その家に住むと「おかしいことがおかしいと思えなくなる」
短編集かと思いきや、同じ家のお話が、時期を変え、視点を変えつづられながらすこしずつ合わさってゆき終結に向かうという、凝った構成でした。
澤村センセのホラー小説は、確かに怪異を扱っており、ドキドキするし、ハラハラするし、その怪異を収めてほしいと願いながら読むのですが、何やら当事者意識は薄くいられる。
その物語にダイブしていないのに、ちゃんと同じ列車に乗っている感覚がある。しかし乗っていてもどこか俯瞰で見ているような気分。
怖いけど、怖くない。
これがわたしの感想です。
文体のせいだろうか、わからないけど、怖いけど、ひとごととしてスリルを味わっていられる。
決して夜眠れなくなったりしない。
個人的にはとっても安心なホラー小説です。
もちろん面白かったです。 -
'22年9月12日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ4作目、澤村伊智さん5作目です。
怪異を扱うホラーとして、面白かったです。
琴子が、ちょっと弱っちいな、と感じましたが…ストーリーは、とても感心しました。思わず、安部公房の「砂の女」を思い出し、また読みたくなりました(あれも、そのへんのホラーよりも怖い話ですよね)。
「ぼぎわん」よりも前のエピソード、という設定で、琴子しか出てこないので…僕的には、それもちょっと残念!
このシリーズ、audibleにはここまでしかありませんが、シリーズはまだ続くのかな?続いてほしい!是非! -
面白かった!砂がたくさん出てきて、若干きもちわるかった。
はじめは短編集化と思ったけど、だんだんつながってきたな。 -
比嘉姉妹シリーズ3作目を読ませて頂きました!
今回は"家"と"砂"が登場してきますね~
怖いです、砂まみれの家があったら(笑)
誰だって入りたくないですし、疑問を持ちますよね!
ですが、住人は何とも思わないんですよ。。そこも怖い(汗)
住人がおかしな行動をする所も書かれていますが
狂っていましたし、読んでてゾクゾクしました。
今回の化け物も絶大な力を持ってました。
琴子も苦戦し1作目の"ぼぎわんが、来る"より苦しんでましたからね。。
やっぱり、澤村先生は徐々に化け物が近づいてくる書き方とか
読んでいて"実際にはありえないよ~"と思いながらも
目を見開きながら「えぇ~怖っ!」って独り言を放ってました(笑)
最終的に琴子による解決方法も"ぶっ飛んでいて"面白かったです!
最後に、皆さんの家に"砂"がありましたら
家の庭などを掘り起こすと、、赤い錆びた箱が出てくるかも。。。