TURN 東京駅おもてうら交番・堀北恵平 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041087565

作品紹介・あらすじ

生活安全課で研修となった恵平は、見回り活動中に、郊外から遊びに来た女子中学生と出会う。急な生理に困っていた少女をフォローし、役に立てたと喜ぶ恵平。しかし数日後、少女が出血多量で突然死して――。

感想・レビュー・書評

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  • 女性警察官見習の堀北恵平は、生活安全課にまわり、東京駅周辺のパトロールで、生理痛に苦しむグループの中の中学生を見つけ援助する。ところが、その後、この中学生は急死する。不審を感じた恵平は、先輩の平野と桃田の助けで密かに調査を進めると、「なかったことにする」といううたい文句の「函」という闇サイトにたどり着く。ここに東京駅うら交番も絡んできて、過去のおぞましい事件も知ることになる。
    恵平ちゃんは、こっちが恥ずかしくなるほど真っすぐだなあ。こんな人、いるんかしら。というつつ、このシリーズを読んでいるんだけれどねえ。うら交番とのかかわりは面白いかもしれない。シリーズ第4弾。

  • シリーズ第4弾!
    うわっ!死神女史出てきた!
    (藤堂比奈子シリーズのメインキャラ)
    死神女史のお陰で、事故死と思われていたのが、他殺と判断。
    そこから、急展開。東京駅で会って、その後、亡くなった女の子との関係が!

    今回は、あんまりグロいのはないけど、産み落とされた子供の売買とか…グロくないけど、エグいわ。
    ------
    【私的に勝手解釈】(笑)
     グロいー視覚的にヤバい。
     エグいー心情的にヤバい。

     ヤバいー…ヤバいで分かるはず (^_^;)
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    ターンボックス…なかったことにするビジネス。ビジネスって言っても、犯罪やん!
    何か、イヤやなぁ。あった事は、後でなかった事には出来んやろ!そんな事出来るとしたら、無茶=犯罪絡み…
    今回の真相は分かったけど、ターンボックスの組織は、まだまだ健在。頑張って根絶やしにして〜!
    堀北、平野、桃田のトリオもなかなか!

  • 内藤了『TURN 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』角川ホラー文庫。

    生活安全課研修中の新人女性警察官・堀北恵平を主人公にしたシリーズ第4弾。シリーズを重ねる度に謎が少しずつ明らかになると同時にさらなる謎が深まり、面白くなって来た。多くの謎を次回に持ち越したために、やや消化不良の結末ではあったが、シリーズ第5弾への期待が大きい分、高評価とした。

    プロローグに描かれた60年以上も前の大昔、うら交番の柏村の時代に起きた奇怪な猟奇殺人事件は現代を舞台にした本編とどう関連していくのか……

    さて、本編である。工事現場で男性の転落死が発生する。当初は事故死と思われたのだが、検死解剖の結果、他殺であると見破ったのは何とあの検死官の石上妙子だった。

    その後、恵平が見回り活動中に女子中学生を助けるが、信じられないことに数時間後に出血死する。死亡した女子中学生は妊娠しており、経口堕胎薬を飲んだことが原因と思われた。やがて、女子中学生の死は工事現場で殺された男性と奇妙な繋がりを見せる。

    本体価格680円
    ★★★★★

  • タイトルターンとは未成年などの望まない妊娠、出産によって産まれた命をなかった事にするとネットの掲示板で困っている少女から産まれたばかり赤ちゃんの死体をお金を払い回収し、金持ちなどに売っていた。この無かったことにする。サイト名が「ターンボックス」となっていた。

    お金を持っている人間は手に入り難いものに神聖なる力と希少性を感じ欲しがる。→よってそれを売るものも現れる。

    どんな病にも効くのが少女の頭など遺体から取れるものは効果があると考える人間がいるというのが怖くなった。

  • 警察の縦割り行政の問題とか考えてしましたわ。
    連携も下手だし、縄張り意識も強い。
    今、大きな事件があったら、なかった事にされそうだね。

  • シリーズ第4弾。
    なんか現代の「闇」を見た気分。「ターンボックス」ってそーゆー意味なのか。
    確かに望まない妊娠など「なかったこと」にできたら、どんなにいいかと思うけど
    なんか安易にそんな世界を頼ってしまうのが怖いと思った。
    リスキーすぎるのに、その顔の見えない簡単さに頼りたくなるのもわかる気がしないでもないけど。。。。
    恵平が警官としての正しさ、在り方を自身に問い悩むのも良かったし、そんな恵平を暖かく見守りながら叱咤激励する先輩や周りの人たちがよい。
    個人的にはピーチ先輩が好き。

  • 死神女史が登場して「お嬢ちゃん」だなんて言うものだから、デジャヴすぎてもはやどのシリーズなのかわからなくなってきました(笑)。終了した他シリーズとここまでリンクさせなくてもと思うけど、内藤さんの作品の検死官は女史以外ありえないですよねぇ。ウキウキしました。

    妊娠の事実をなかったことにするビジネス。消えた嬰児の遺体がどう利用されたのかまでは知りたくないから、克明に記されていないのが救い。

    「終了した他シリーズ」って書いたのに、保先生のスピンオフが今月末に出るではないですか。私も含めてよほど“藤堂比奈子”ロスに襲われた人が多かったのでしょうか。そのうち恵平も七味缶を握りしめないか心配(笑)。どうか恵平は恵平らしく。

    なんだかんだ言うても保先生のスピンオフは出たらすぐに読みたい。

  • 4作目!古からある陰鬱な犯罪が現代も形を変えて根付いている、と言うような事件でした。
    今まさに我々が直面している社会問題を突きつけられるような、前作までの遠い世界の殺人事件から打って変わって身近でリアルな感じが胸にくるお話です。
    主人公の恵平は新しい部署へ研修に行き、新しい上司に出会いました。今まで出てきた登場人物の中では1番厳しいことを言うキャラクターでしたが、心は優しく思いやりがあって、まだ研修中の恵平に警察官として必要な部分を気づかせる。そんな親心あふれる魅力的な人でした!

    また、他の方のレビューを見て知ったのですが、今作は同作者さんの別のシリーズに登場するキャラが出ていたそうで…!
    先にそのシリーズ読んだ方が良かったのかな…!
    このシリーズが読み終わったら、そちらも読んでみたいと思います!

  • シリーズ4作目も面白かったです。
    今回の恵平ちゃんは生活安全課で研修。見回り活動中に出会った中学生の死で、子どもたちを喰い物にする闇と警察が対峙する。。
    今回も闇が深かったです。誰が巻き込まれてもつらいけど、子どもが犯罪に巻き込まれるのは心に来ます。
    石上女史が出てきて嬉しい。恵平ちゃんは目に止まったみたい。
    恵平ちゃん、平野刑事、桃田鑑識官。良いチームワーク。
    生活安全課の上司は心配のあまりキツく当たるけど、恵平ちゃんにちゃんと警察官続けて欲しいという思いがあるので嫌な人!と決め付けるのも出来ない…モヤモヤ。
    柏村さんのうら交番は、幻じゃなくて本当にタイムスリップしてるっぽい。何をして欲しいために柏村さん呼んでるんだろうな…気になります。

  • 堀北恵平シリーズ4冊目。
    でも何故か2冊目と3冊目を読み飛ばしてたー。

    今回はかなり残酷だった。
    なんて残酷なことすんだよと読みながら物語に引き込まれて怒りながら読んだ。

    そしてすぐにでも2冊目と3冊目を読まなきゃ。

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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