夢の時間

著者 : 森田芳光

• 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年12月14日発売)

作品紹介・あらすじ

僕は不運のあとの光明をゆっくりと探しているんだ-。突然の死から1年、初の書籍化。『家族ゲーム』『失楽園』など数々の話題作で知られる映画監督・森田芳光の、知られざるエッセイ・小説を発掘。生い立ち、女、酒、街、そして盟友・松田優作への思い-。映像の語り部が文章で表現した人生の機微。

感想・レビュー・書評

[harukisutoさんの感想 · 2013年8月17日]

914.6

[koochannさんの感想 · 2013年8月15日]

昨年末に急逝した映画監督のエッセイ集。前半は映画作品の背景などが楽しい。「キッチン」は透明感、精神の浄化になる場所を求め、函館で撮影。そして相応しい女優が川原亜矢子だった！「失楽園」は横浜に拘った。クイズ番組に出てくる芸能人からキャラを感じ取り、キャストを考える！「悲しい色やねん」ではギャンブルと財テクの違いから、その寂しさ、笑えるところを表現したなど映画監督の深層心理が興味深い。後半は短編小説のようなもの。ポルノ小説張りの短編「紫の関係」だが、ユーモアは楽しめた。

著者プロフィール

1950年、東京都渋谷に生まれ育つ。日本大学芸術学部放送学科卒。81年、「の・ようなもの」で監督デビュー。「家族ゲーム」で数多くの映画賞を受賞。以後、「それから」「失楽園」「阿修羅のごとく」など次々とヒット作を放つ。2011年12月、急性肝不全のため死去。享年61。

「2015年 『小説　の・ようなもの　のようなもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」