部下を持ったら必ず読む 「任せ方」の教科書 「プレーイング・マネージャー」になってはいけない (ノンフィクション単行本)

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041106174

感想・レビュー・書評

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  • 出口さんの本は、なんて面白いのだろう。マネジメント、経営の考え方について、ひとつひとつの言葉が腑に落ちる。全日本企業のマネジメントに関わる人に読んで欲しい。

  • ・大前提:「人はそれほど優秀ではない」。この「人」とはもちろん上司である自分である。→だから、部下の助けが必要。色々テクニック論を言う前に、自分が優秀だと思うその意識を変えないと意味がない。
    ・尖っているから強い。
    ・マネージャーとプレイヤーでは求められる能力が違う。
    ・山本五十六
    「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。」
    続きがあるとは知らなんだ。
    「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
    →これ、前半も大切だけど、後半のほうがもっと大切かつ難しいと思う。この後半部分をしれただけでも本書を読んだ価値あり。
    ・自分の中にない音符を持った人に任せるから、違う解決方法が出る。

  • 安定した結果を出し続けていくための上司像を言語化した本。

    初めて部下を持つため、その心構えとして読んだ。

    大前提として、
    部下の仕事(プレーイング)と上司の仕事(マネージメント)は切り離すべきであると。

    部下の仕事は狭く深いものであるが、上司の仕事は広く浅く。つまり、その担当の仕事は上司よりも部下の方がずっと詳しいことが多い。
    そこは認め、任せる覚悟が必要。

    私が最も印象的だったのは任せ方と指示の出し方について。

    任せ方については、丸投げではなく任せるということ。つまり指示を明確にし、与える権限の範囲はっきりさせること。

    指示の出し方については、『期限』『優先順位』『目的・背景』『求めるクオリティ』を相違なく伝えることが必要。

    指示の出し手と受け手が同じ認識にしておくことで、互いが納得して行動することにつながり自信や信頼につながると。

    他には、「部下の苦手な業務への対策」「リーダーの条件」「責任感」などとてもためになる内容だった。

    時々読み返すと思う。
    そんな本だった。

  • 上司の心構えが詳しく記載されている
    仕事を任せる心構えが詳述

    いくつか箇条書き

    プレイングマネージャーになってはいけない
    任せるときは、期限、優先順位、目的、要求レベルをはっきりさせる

  • 思っていたことが整理されてすっきり!
    良い本。

  • 任せ方
    丁寧なコミュニケーション
    具体的な指示
    60点を皆んな、出せるように
    責任は上司にある

  • 出口さんの本は、安定した内容です。

  • 目からウロコの本でした。
    あまり考えずにすでに実践していたこともありましたので、裏付けができました。
    世のリーダーたちにはぜひ読んでもらいたい一冊です。

  • <b>【一口感想】</b>
     「自己の老害化を受け入れ、若い者へ委譲せよ。ケツを拭くのが上司の仕事だ。」

    <b>【3行要約】</b>
     ・ライフネット生命の社長が書いた「権限委譲ノススメ」
     ・組織を硬直化するのは権限を振りかざす老害である。ここでいう老害は優秀なプレイヤーだった中堅も含まれる。
     ・餅は餅屋、仕事の仕方は現場が知っている。現場感が薄れた老人が物事を判断してはいけない。

    <b>【所感】</b>
    型破りな社長で有名な、出口治明さんが書いた本。
    おわりに、でも言及されていたが、きっと彼はとても良い上司に巡り合ったんだと思う。
    彼自身もこの本の中で書いているが、最初からこんなに権限委譲できる人間ではなかったそうだ。

    ある程度の歳をとると部下もつくし、会社からのミッションも背負わされる。
    任された仕事をうまく回そうとするあまり、ついつい部下に口を出そうとしてしまう。
    これは過去優秀なプレーヤーであった人間ほど行ってしまいがちだそうだが、確かに
    その通りだと思う。
    人間の心理として、自身の仕事の能力を評価されて社内をのし上がってきた人ほど、
    自分が関わる仕事のクオリティが落ちることを極端に嫌うはずだ。いうなれば自分の
    ウリであった部分を他人=部下の手によって汚されてしまうわけで、ひいては評価を落とす
    ことになると「錯覚」してしまう。

    なぜ「錯覚」なのか。

    それは、大きな企業において、ある人に部下が付けられる理由を考えれば簡単だ。
    ただでさえ人手不足の昨今において、社内の貴重な人的リソースを与えられるということは、
    その人個人の能力による「質」の高さもあるだろうが、会社は事業としてその人のもっていた
    仕事を 「広げてもらう」ことを会社は期待している。多少クオリティが落ちたとしても、
    その人 一人ではこなせない量のタスクを複数の人で「たくさんこなす」ことを期待されているのだ。

    かくいう私も、社内での評価は自分の能力の特異さ(高さではない)であると自負しているが
    チームを任されたときに、同じクオリティと特異さを維持しようと考えてしまっていた。
    過去同様に部下を付けられたときは、求められる最低スキルでスクリーニングされた部下と
    「いちシステム構築」という非常に狭いスコープで采配を取っていたから気づかなかったが、
    そのときとは量も質もまったく比べ物にならない次元の仕事をしようとしているのに、
    チームで扱っている業務すべてに目を光らせて「質」を下げないようにしてしまっていた。
    これは大いに反省したい。

    出口さんはこうも言っている。

    <pre>
    「できるようになったら任せる」のではありません、順番が逆です。
    「任せるから、できるようになる」わけです。
    同様に、「少数精鋭」という言葉があります。
    この言葉は、「精鋭の人を少数集める」といった意味として使われることが多いようですが
    私の考えは違います。
    「少数だから、精鋭にならざるを得ない」のです。
    </pre>

    いま、私が統率しているチームは片手で足りるくらいのそれこそ少数精鋭部隊だ。
    社内で誰もやっていない先進的な技術と手法を使い、社の文化を変えていくという重要な
    ミッションを抱えている。ここに優秀な部下を集めたいと思うのは当然の希望だとは思うが、
    そんな簡単に人を集められたら誰も苦労しない。
    だとしたら、どうするのか?

    答えは出口さんの言うとおり、一つしかない。

    最後に出口さんも本書で紹介している、私が尊敬する「山本五十六」の言葉を、
    自分への戒めとして今一度、書き留めておく。

    <pre>
    「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。
     話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たぬ。
     やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
    </pre>

  • 仕事を依頼するときの任せ方のポイントについて学ぶことが出来た。的確な指示とは、期限、目的、要求レベル、優先順位が示されていることだと書かれていた。確かに、指示されるときに、これらの情報が示されていないと、どのように進めていけば分からなくなってしまうことがあり、報国寺に方向性が間違っていると修正に余計な時間がかかることがある。依頼する時は、4つのポイントを伝えているかを意識することと、依頼を受ける時も示されていなかったら確認することをしていこうと思った。
    部下のタイプによって、伸ばし方を変えていくことも重要で、負荷を与えて伸びるタイプ(鉄タイプ)とじっくり育てて伸びるタイプ(瓦タイプ)がいることが分かった。教育する時は、自分が教わったように教えてしまうことが多いため、自分や部下がどっちのタイプかを見極めた上で、教え方や任せ方を変えていく必要があると感じた。

著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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