クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA (2021年12月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041120347
作品紹介・あらすじ
◆◇第6回カクヨムweb小説コンテスト《ラブコメ部門》特別賞◇◆
顔見知りすらまともにいなかった俺・前原真樹に、初めてできた友だち・朝凪海。
男子から『クラスで2番目に可愛い』と噂され、天真爛漫なNo.1美少女・天海さんを面倒見良くフォローする朝凪さんは――
金曜日の放課後だけ、こっそり俺の家に遊びに来る。
映画にゲーム、漫画の趣味も合う彼女との楽しいひととき。
無邪気で甘えたがりな素顔は、普段のしっかり者の姿からは想像できないな。
「早く隣に座りなよー、一緒に漫画読むんだから」
「ここ俺のベッド……」
「今だけは私のベッドなの。ほら、おいで?」
距離近くないか、朝凪さん?
日陰男子と2番目ヒロイン、等身大の“友だち”ラブコメ!
[※紙書籍の初回限定特典である「ボイス特典」は、電子書籍版にはつきません]
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
B級映画とゲームが好きな前原真樹はある日、「クラスで2番めに可愛い女の子」と言われる、趣味がドンピシャ同じな朝凪海から声を掛けられ、一緒に遊ぶように。彼女を通じ、天海夕と友人となったり、文化祭実行委員を努めたりなど、新たな世界に触れてゆく。
基本は甘々系のラブコメなのだが、天海夕の下の「2番目」として海が周りから見られる事に起因する彼女の悩み、そして行動など、本作独特の渋みがいい感じにミックスされていて、中々に良かった。海と真樹が、好みが似た者同士仲良くなってゆく感じも良かったです。 -
ボーイッシュ系女子良いねぇ。1巻で綺麗に纏まってるから可能性は低いかもしれないけど2巻を出して欲しいなぁ
-
『姫ちゃんのリボン』や『だぁ!だぁ!だぁ!』、少し変わり種では『ミントな僕ら』といった数多くの甘酸っぱい少女漫画の名作を生み出した「秘密の共有モノ」が、ライトノベルという文芸の形をとることで、ハイティーン男子向けに進出してきた昨今。
わずか数年で市場が飽和状態になったのは、開拓というよりも焼き畑的に食い潰されている感もありますが、どうやってもある程度面白くなるのは歴史的にも確かなのでねぇ……。
というわけで、まあ「こういう少女漫画」が好きな人には、手堅い当たり作品だと思います。
一点だけ気になったことを挙げます。
これも最近10年くらいの傾向として、いわゆるスクールカーストの観念をナチュラルに物語の中に埋め込む作品が増えたのですが、その巧拙には差があるように感じられます。
本作の場合、主人公(男子)の立場を下げることで、隠れた交友を持って周囲を出し抜くカタルシスを読者に持たせるタイプの作りなのですが、これはちょっと趣味が良くない部分かなぁと。
物語における主人公自身にはその優越感に関心がないという形に逃げている点を含めて、その辺に小細工がない方が個人的には好感が持てます。 -
クラスでも2番目の美人と趣味を通じて仲良くなる話。
タイトルの通りの設定ですがこの2番目と言うのがヒロインのキャラ付けに上手く作用していて、特に終盤にかけてのヒロインの成長にも繋がっていく書かれ方は自分好みでした。
ストーリー展開も最終的には両想いになるのですが、ちゃんと友達としての描写が丁寧に書かれています。
登場人物は主人公、ヒロインはスタンダードな性格と言えばそうですが、純粋にこんな可愛い友達がいたらみたいなのを味わいたかった僕としては邪魔されずに読めました。
またありがちな陰キャな主人公を人気者のヒロインが庇うみたいなシーンを正義感強めなヒロインの親友にやらせています。ヒロインがそれをしない理由が最後の成長場面で納得出来る形で回収されて上手く設定がされていると思いました。
美少女と仲良く遊ぶみたいな作品を求めている人には特におすすめ出来る作品です。
評価(18)
世界観(2)ストーリー構成(3)設定(3)文章(2)登場人物(4)ジャンルとしての完成度(4) -
タイトルまま。
-
なんか久しぶりに読んだ良質なラブコメ。最初の出会いはご都合主義だなあ、とか思いながら読んでましたが、そうではなくて、ふたりとも人付き合いという点に悩みを抱えていて、その悩みがいかにも中高生っぽい等身大な感じで。海の方が勇気を出して声をかけたわけだけども、それは助けを求める行動でもあったのかも。真樹はそれを初めは照れ隠しとこじらせで向き合っていなかったのだけど、お互い求めるものは同じで。最後には全てをさらけ出した海を真樹は正面から受け止めて、海を救ってみせた。二人の出会いは必然だったということだったのか。最後には真樹にとって海が2番目の女の子じゃなくなっているところがとても好感が持てる。