地獄くらやみ花もなき 漆 闇夜に吠える犬 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.94
  • (12)
  • (26)
  • (15)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 266
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041121665

作品紹介・あらすじ

青児と皓のもとに雑誌記者を名乗る女が現れ、以前、青児の住んでいたアパートの住人が二人とも殺人を犯したのちに死んだという。その物件を調べに向かう青児だったが……。美少年探偵の妖怪事件簿、第7弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 棘と係わりのあった不破刑事の首無し死体が発見され、犯人らしき男は犯行自供直後に錯乱し、事故で死亡した。その男が青児が以前住んでいた部屋に住んでおり、その部屋の元住人達が次々と殺人事件の犯人になっている事を怪しい雑誌記者から告げられた皓と青児は真相を探り始める。今回調査チームが青児と4巻からお久しぶりの鳥栖、そして皓と荊といった異色の組み合わせでやりとりが楽しい。皓と青児の関係性の進展もいいし、棘の苦労人振り、お疲れ様と肩を叩きたくなる。謎は理論的に解かれるけど今回複数の事件が介在しており、被害者と加害者が入り混じっていてちょっと混乱した。そして真相は人間の悪意の詰め合わせセットだ。やるせなさ過ぎる。青児のアパート怖すぎだ。恒例のラストの自己紹介、さて何者?

  • 地獄くらやみ花もなきシリーズ 第7弾

    刑事が首無し死体で発見された。犯人は自供した直後パニックに陥り事故で即死した。

    そしてもう一つの首無し死体の事件。同じように犯人は自供後自殺したという。


    記者を名乗る人物が、調査のため皓と青児の住む屋敷を訪れた。
    その記者が言うには、二つの事件の犯人は同じアパート201号室にかつて住んでいた住人。その部屋は青児が皓に拾われる前に住んでいた部屋だった。

    ‥‥‥

    今回読み応えがすごい。感想が難しい‥
    被害者と犯人、黒幕とのつながりが複雑。

    今回の探偵組は、元刑事で夜行列車編で登場した鳥栖さんと、助手の青児。この2人のやりとり好き。

    生きてほしい人が助からなかった、そんな辛さが歪な感情につながり殺人に加担してしまった人、自分の罪を正当化して社会のせいにする人。
    同じ事件に関わっていても各犯人の思いは違っていて、後者は地獄に堕とされたところはスッキリ。

    2024年2月18日

  • なんかむずかしかったなー
    登場人物同士の関係性がなー

  • 青児さんが自分の為に怒っている!!自分の命を軽視したやつに怒り、悔しがる。大進歩だよ...。

    言われてみれば、確かに壁一枚向こうには素性の知らない人が住んでいるって怖い。

    最初から最後までヤバかったのは吾川さん。
    頭のネジ飛んでるよ、この人....。

    そして新たに浮上した魔王の子供の生き残りを自称する謎の女性。西條と名乗った彼女は本当に皓さんの兄妹なのか。
    ビジュアルがすっごい気になる。
    篁さんは彼女のために動いてたようだし...?気になる...

  • 今回は結構ややこしい展開というか、様々な思惑が重なり合った話だったので、ちょっと理解するまでに時間がかかった。
    途中、状況を整理してくれる場があったのは助かった。
    ともかく、吾川さん怖すぎる。
    あと、青児の目が活躍する場面がなかったのが、個人的にはちょっと寂しかったかなと。
    双子探偵の挙動にびくつく必要がなかった点は安心点。
    もう味方サイドでいいのかな、彼らは。

    それよりも、最後の最後の展開が度肝を抜かれたので、そこに全て持っていかれた感はあったが。
    え、どういうことだよという。
    最後の展開でこうなるのは、最近のお約束かもしれないけれども。
    そんなところで終わらないでくれと思った次第。

  • 最上芽衣

    初めに読んだ時には何の疑問も持たず、最上芽衣(もがみ めい)と読んでいた。

    2度目に読んだ時、ふと気づく。
    あれ?この人だけルビが振ってないな??と。

    2度目だからこそ分かる。
    登場した瞬間からのミスリードだった。
    最上芽衣(さいじょう めい)と読ませないための、あえてのルビ無しだったのか…!と。

    まんまと引っかかったわ。悔しい(笑)

  • #読了 青児が昔住んでいたアパートに関するミステリー色が強いお話だった。それにしても、えげつないアパートに住んでいたものだ。よくぞご無事で……。
    「犬神」をテーマにした連作という感じかな。表と裏でそれぞれ毛色が違って面白かった。
    新しいキャラクターとして皓の血縁者が登場。これからどう絡んでくるのか楽しみ。
    今回は4巻で登場した鳥栖二三彦と青児のコンビ、凛堂兄弟がそれぞれに活躍。鳥栖さんがお気に入りのキャラクターだったので、活躍がうれしい。

  • 何故か近場の本屋に7巻目だけがなく、やっと見つけて購入・読了。今回の話はなかなか名前が、偽名も入り交じって複雑だった。ページを行ったり来たりしつつ読了。面白かったがなんだか色々と悲しいお話も。そして最後に新たな人物が…。まだまだ続きそうで楽しみだ。

  • 6巻も追い詰められた人の闇が凄いです。
    〈炎上記者〉〈復讐共助〉〈濡衣業〉(?)…初めて知る職業がたくさん。
    〈夜逃げ御用達アパート〉まで。下手したら青児もこのループに入れられてたかと思うとゾッとします。〈濡衣業〉は加害者として濡衣を着せられるはめになる事件の被害者も用意されてるわけで。
    犬神の眷属は白児。次巻は犬神との対決か、西條くん側の兄弟なんだろな。
    凛堂兄弟ともなんとなく仲良く、はないけど共闘みたいな空気になってるのも良いです。篁さんとも100年後には。

    やっぱり角川文庫よりメディアワークスで出版した方が良かったのでは?イラスト欲しいな、特になんでも着る小野篁の。荊も好き。

  • 前巻よりもさらにエグイ事件で辛かったけれど、犬神モチーフが面白かった。青ちゃんが好き。1巻から続けて読んできて、8巻はまだなのっ?!な状態。

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

愛知県生まれ。2017年「地獄くらやみ花も無き」で、第3回角川文庫キャラクター小説大賞〈読者賞〉を受賞。同年、「折紙堂の青目鬼 -折り紙あやかし事件帖-」で、第5回富士見ラノベ文芸大賞〈審査員特別賞〉を受賞。

「2023年 『地獄くらやみ花もなき 捌 冥がりの呪花、雨の夜語り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

路生よるの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×