たとえ世界を敵に回しても

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041124598

作品紹介・あらすじ

五年前に家出した息子の雅也は、東京で「炎上系」の動画配信者になっていた。しかも、複数の人間たちから恨みを買って行方をくらましてしまったという……。愛する我が子を救うため、母の葉子は驚くべき行動に出る!

感想・レビュー・書評

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  • ❇︎
    田舎から初めて東京に出てきた母親が
    息子探しに奔走する逞しいさ。

    YouTubeに縁のない生活だったのに
    息子を探すために自分を奮い立たせて、
    おっかなびっくりしながらも果敢に行動する様は
    まさに母は強し。

    『たとえ世界を敵に回しても息子を守る』

    ネット世界の誹謗中傷や悪意に立ち向かう
    主人公(母親)が素敵です。

    ーーーーー
    家を出て東京へ行ったきりの息子(雅也)と
    音信不通になっていた母(葉子)。

    ある日、息子が人に迷惑かけていて、
    それは親の育て方が悪かったから親の責任だ
    と見ず知らずの人から非難と嫌がらせを受ける。

    息子が炎上系のYouTuberとして、
    色々な人に迷惑をかけていると知って驚き、
    いてもたってもいられず、事実を確かめに
    雅也に会いに上京する葉子。

    でも、たどり着いた先にはが雅也はおらず、
    部屋にいた仕事仲間の透から雅也は数日前に
    フラリとコンビニに行ったきり行方不明だと
    聞かされる。

    行方不明になった雅也を探して見知らぬ町、
    見知らぬ人、誰の何を信じていいか戸惑い
    ながらも奔走する葉子。

    たとえ世界を敵に回しても息子を守る。
    そして、たとえ何があっても息子を支えよう
    とする母親の深い愛情の物語。



  • 予想してた結末にはならなかった(予想してた方の犯人他はもっと酷いものだった)が、良かった。
    田舎に住む身としては、歌舞伎町と若者、ホストらが組み合わされるとそうなのか?といういらないイメージがついてしまいそう。。
    86冊目読了。

  • ユーチューバー、ホスト、キャバ嬢、半グレと麻薬。風俗的な小説。読書初心者にオススメかも知れません。

    前半はとても読みやすく、ミステリ要素あり楽しかった。ページが進むにつれ陳腐なこじ付けなオチで終了していくのが残念だった。
    前半がそこそこ良かった分、深掘りしたラストを期待しすぎてました。
    まるで麻薬の恐ろしさを伝えきれてないのが残念でした。
    読後、何を主体にしたいのか、話しが小さく纏まった感が否めなく感じた。

  • 図書館で借りた本。
    平凡な介護職員の葉子は、ある日突然有名人になる。一人息子の雅也が迷惑ユーチューバーのピエロマンだと言われ、嫌がらせを受けた。
    雅也に会うために上京した葉子は、雅也のマンションでYouTube作成を手伝っていた透から、ピエロマンが行方不明になっていると聞かされる。
    すぐに捜索願いを出したがこの事が重要な事件にはまり込んでいく。

  • 高校を中退して置手紙を残したまま、東京に出てしまった息子。
    そんな息子が迷惑系ユーチューバーとして、世間を騒がせている。
    上京した母親が直面する、数々の状況、事件。
    右も左もわからない東京、歌舞伎町でただただ息子を取り返すために奮闘する母。
    子供のためならば母親はなんだってできるのよ!
    母は強し。

  • 初めて読んだ作家だったけれど、ストーリー全体を通して、展開が説明くさく、キャラクターの行動も、ツッコミどころが多くて、前半ですでにバカバカしくなってきた。
    最後まで読んだけれど。

  • 「たとえ世界を敵に回しても」お前のことは母ちゃんが守る!!家出して音信不通となっていた息子が東京で迷惑系ユーチューバーとなっていた。母親が会いに行くも息子は行方不明。誰が味方で誰が敵なのかみんなが怪しく見える中、母親の奮闘が始まる。最後は意外な方向にいった。びっくり。

  • 全体的にタッチが軽い印象。伏線回収もされておらず、読み応えはそう多くなかった。

  • 介護施設で真面目に働く葉子の元に届いた一通の怪文書。
    「ピエロマンの母親へ。子供の教育は親の責任だ。犯罪者であるおまえの息子をなんとかしろ」

    5年前に家を飛び出し、東京へ行った息子は「炎上系」の動画配信者、いわゆる迷惑YouTubeになっていた。

    息子を案じ、上京した葉子の前に次々と現れる胡散臭い登場人物達。
    誰が味方で誰が敵なのかさっぱり分からない。

    しまいには葉子までもがYouTubeを配信。

    途中まではミステリ要素が強く、ドキドキしながら読み進めたが終盤になるに連れ尻すぼみ。
    ミステリと言うより親子の愛情物語。

  •  離れて暮らす息子についての誹謗中傷を耳にした葉子。連絡が取れなくなった息子を探すために上京した葉子を待っていたものは。
     8章からなる長編サスペンス。
             ◇
     1人息子の雅也が家出同然で上京したまま音信不通となって5年。案じつつ介護施設で働いていた葉子のもとに雅也を非難する電話や怪文書が寄せられるようになる。

     息子に連絡を取ろうとする葉子だが、迷惑系ユーチューバーとして名が知られだした雅也は行方不明になっていた。

     自らも上京し、息子の行方を追う葉子だが……。

         * * * * *

     展開が直線的で安易。サスペンスとしての盛り上がりにも欠けているように感じました。

     迷惑系ユーチューバーや半グレ組織の描写が通り一遍だし、麻薬取締官など本人に名乗らせただけで捜査の一端にすら触れていません。

     また、序盤で石川県の葉子の自宅どころか職場にまで嫌がらせの電話や張り紙をしたのは誰なのか。その根本的なところが明かされないなど、構成の甘さも目につきました。

     さらに麻薬中毒と更生についても底が浅く、ただタイトル通りの「母の愛」を押し付けたような印象度の低い作品だと言えます。

     志駕さんにとっては習作と呼ぶにも価しない作品で、読後は残念な気持ちだけが残りました。

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著者プロフィール

1963年生まれ。第15回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉作品『スマホを落としただけなのに』にて2017年にデビュー。他の著書に『ちょっと一杯のはずだったのに』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』がある。

「2022年 『たとえ世界を敵に回しても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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