- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041128886
作品紹介・あらすじ
人類最終戦争後の世界。大地は黒い森に覆われ、人類は天然の火に近づくと体が内側から燃え上がる「人体発火病原体」に冒されていた。この世界で人が唯一安全に扱える〈火〉は、黒い森に棲む獣、炎魔を狩ることによって得られるものだけだった。そんな中、炎魔を狩ることを生業とする火狩りたちの間でひそかに囁かれる噂があった。「最終戦争前に打ち上げられ、長い間虚空を彷徨っていた人工の星、千年彗星〈揺るる火〉。その星を狩った者は、火狩りの王と呼ばれるだろう」――。千年彗星〈揺るる火〉とは何なのか。「火狩りの王」の伝説に秘められた世界の真実とは? 森に囲まれた小さな村に生まれた11歳の少女・灯子と、機械工場が立ち並ぶ首都で暮らす15歳の少年・煌四。2人の人生が交差するとき、運命の歯車が動き出す。
感想・レビュー・書評
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児童書で気になっていた作品。
文庫化ありがとうございます。
面白いのだけど、世界観が割と複雑なので、これをスラスラ読めるのって何歳くらいからが想定なんだろう……とふと感じる。
自然の火を扱えなくなった人間。
廃棄物の毒と、魔物の潜む黒い森という設定は、どこかナウシカ味もある。
火狩りという職業がなぜ生まれて、どんな意味を持つのかも、まだまだ一巻では未知数。
とにかく次に進む。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初の日向理恵子作品。図書館の児童書コーナーで見かけた時から、とても気になっていたファンタジー作品。
時代設定や所々描写されるちょっと残酷なシーンから、児童書とはいえ小学校高学年以上が対象の作品かなぁと思います。
最初は主人公の一人である灯子にちょっと共感できず、煌四サイドの話しの方が惹かれることもあって、結構読むのに時間を費やしましたが、明楽が登場する終盤からは、読むスピードも上がり、とても続きが気になる終わり方でした❗ -
ファンタジーを読むことは少ないのですが、話題作なので
とても読みやすい作品です
世界観はよく練られたもののようですね
すぐに入り込めました
上橋菜穂子さんの「鹿の王」のように、あちら側とこちら側から物語が展開していく構成です
いつどこで交わるのだろうか -
世界観にどっぷり浸かれる物語。現実から切り離されたい時に読むには最適。まだ灯子と煌四の運命がどう交錯して、世界を動かしていくのか、本当に対峙するものは何なのか、全体像に辿り着いていないが、それだけに先が気になる。
久々に読み応えのあるファンタジー、という感じ。2人が出逢って、それぞれの目的を達成できるのか、果たして目指すところが何なのか最後まで見届けたい。 -
山田章博さんのイラスト!面白いに違いない!と思って4冊まとめてget(*´ч ` *)
まだ1巻しか読んでないけど人が死にすぎてビビってる…
灯子、煌四それぞれの視点で交互にストーリーが展開されていて面白い。
次巻どうなっていくのかとても気になる。 -
児童文学からの文庫化ですが
単行本だと手に取らなかったかも。
文庫にしてくれて良かった。
火に近寄ると
人体が発火するようになった世界。
炎魔という獣から採れる火だけは別で
それを狩る〈火狩り〉が重要な存在だった。
自らの命を救ってくれた火狩りの
遺品を届けるため首都に旅立つ少女・灯子。
母を亡くし、妹とふたり路頭に迷うところを
名家にひきとられた火狩りの息子・煌四。
ふたりの視点で交互に話は進む。
その道がやがて交わることは
読んでいるこっちにはわかっているのですが
なかなか遠くて厳しい道のりで…。
世界の謎がいろいろあって
これから解けていくのが楽しみです。 -
本屋さんで山田章博さんの絵に惹かれて購入。
最初は世界観になかなか入り込めずに苦労したけど、途中からだんだん面白くなってきて一気に読めた。
けっこう難解な世界観で重苦しいストーリーなので児童書なことに驚き。
4巻まであるみたいなので続きが楽しみ〜 -
最終戦争後の世界で、火を扱うことが出来なくなった人類と、その世界が舞台。
この国を統べる姫神、神族から追放された蜘蛛、人が扱える火を宿す炎魔、それを狩る火狩り。
なかなか面白そう。次巻が楽しみ。 -
容易に火が使えない世界
私たちの生活の先にあるかもしれない世界
ぐっと惹き込まれる