死にかけ悪役令嬢の失踪 改心しても無駄だったので初恋の人がさらってくれました (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041129012

作品紹介・あらすじ

悪役令嬢に転生したけれど、シナリオとは真逆の平穏な生活を送るシレーナ。しかし義妹と義母のドジで命の危機に! 家庭教師のフォードに救われるが、「君を帰すわけにはいかない」そのまま彼にさらわれてしまい!?

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと中味が合ってなくない? 特にそのサブタイトル必要ある??

  • シレーナが海に逃げがちなのが少し気になりましたが、状況が状況なので仕方ないかな。全体的にしっかり真面目で丁寧に書かれていて、色々納得しながら読んでいけるのが良かったです。

  • コミカライズを読んで続きが気になったので読んだ。悪役と言えるような人が居らず、派手な逆転劇もないが、面白かった。シレーヌさんが無自覚に感じていた負担を自覚し、折り合いをつけていく様子が良かったなと思う。

  • 仲のいい家族と平穏に暮らしていたはずのシレーナ。でも、シレーナが頑張り過ぎなのでは?とか、家族は何をしている?とか思うことが多くて、もどかしくなる。本人がその状況を変だと思っていないから余計に。命の危機から助かっても、フォードに頼ることも、自分のことを閉じ込めるフォードのことを責めることもしないシレーナ。自分が我慢していること、そんな必要がないことに早く気が付いてほしい。と思わずにはいられなかった。「悪意はない」そんな言葉では片づけられないシレーナの周りの人たちの言動。その人たちが早く変わって、シレーナが心から笑って会えるといいな。と思った。

  • ファンタジーなのだが、この話に出てくる諸問題は現実世界でも十分通じるものだったと思う。
    海の環境問題にしろ、家庭内の問題にしろ。
    特に後者は悪意のある人たちがいない分、より質が悪かった。
    人に頼ることに慣れた人、その尻拭いをすることに慣れてしまった人、双方ともに自覚なし。
    でも一度その均衡が破られれば、元にはもう戻れない。
    前者は結局言ってしまえば自分可愛さに相手の普段を全く考えていないし、後者はただ搾取されているだけだ。
    例え無自覚だろうと、それが仲良し家族だろうと、許されることではきっとない。
    特にシレーナの場合は、そのせいで死にかけたのだから。
    「失敗しちゃった、ごめんね」で許されるはずがないし、許していいものでもない。
    最終的には話し合いで互いにその点には気付くけれども、距離を置くことに。
    それもそうだろう。
    シレーナは最終的には許す日が来そうだけども、絶縁してもよかった気がする。
    少なくとも、先生ならそうしていたかも。

    という訳で、想像以上に重いというか重厚な内容の話だった。
    びっくり。
    タイトルにある悪役令嬢の件は、前述の歪みの原因の一つにはなっているが(家族仲をよくしないと破滅フラグだったので、シレーナは家族の問題を抱えることに)あまり重要な要素ではなく。
    何故、先生ことフォードがシレーナを家族から離して隔離していたのか。
    その謎解きと、シレーナが今後の生きがいを見つけていく物語だった。
    ここで、シレーナが前世で海に関わる仕事をしていたことが活きてくる。
    様々な設定が様々な場面に活きてくる構成になっているので、その設定力や構成力が凄いと感じた。
    また海の動物たちが癒しになり、最後には素の先生も見られるし、重厚さとの緩急差もよかった。
    のんびりまったり読むというより、背筋を伸ばして真剣に考えながら読む系かなと思う。

  • 好きとか嫌いとかの尺度以前に、頷きすぎて首がちぎれるかと思った。心にぶっすり刺さって傷を負ってしまった。
    わたしのすきな千と千尋の神隠しの台詞は「手ェ出すなら終いまでやれ」なんですが、これはあくまで自戒もしくは無関係の他人に戒められる際の言葉であって、手を貸した相手から言われた日にはって感じですわよね。
    「善意でやってあげたはずのことがやって当然になってた」なんて仕事してたらあるあるなんですけど、傷を負う方は本当にしんどい。
    じゃあ自己犠牲止めたら? って話なんですけど、そしてこれは外から見たら自己犠牲なのかもしれんけど、当事者にとっては自己犠牲でもなんでもなく多くの場合は「効率」なんだよな。頼んで渋られるのは面倒だし、信頼してない相手に任せたくないし、文句言われながらやられるくらいなら自分でやるわ……っていう。もしくは、マジで自分しか指摘するひとがいないから自分が言わないと話が始まらんみたいなケース。この場合の良くないところは、自分が指摘をサボったとしても後始末をするのは自分になるんですよね。
    全国の苦労人に幸あれ。

    お話のなかで主人公はかなり冷静に対応してて偉いなと思いました。自分だったらキレ散らかしてるし、どちらかというとそっちのほうが好みかもしれない。
    あとは、自分で自分の身をいたわること、他人の顔色を伺わずに自分の意思をつたえることと、足が治って立って歩けるようになることを自立としてオーバーラップさせてるのかなと思ったんだけど、そのように読むには根拠が希薄だったのでもっとゴリゴリに押せばいいのに! と思った。これも好みですが。

    どんな本書いてる方だっけ? って思って巻末を見て納得した。そいや前作2巻にも思い込みの激しいヒーロー志望がいたな。

  •  この作者さんの書く主人公は、自分のことより他人を優先してしまう自己犠牲の思い込みを、思い人に解いてもらうパターンが多いのかな?私は好きですが。
     「悪意はないのに近くにいると疲れる人」という存在が、イマイチボケてて、私には理解出来なかった。が、自分の善意を押しつけて、意にそう事を望む家族として読めば、まぁわからないこともないかと。ちょい苦しいかな。
     海への憧れが伝わってくる話でした。でも、この題名する必然性はあったのかねー。

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