人獣細工 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.23
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  • (4)
本棚登録 : 1087
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041132159

作品紹介・あらすじ

パッチワーク・ガール。そう。
私は継ぎはぎ娘。
その傷痕の下には私のものではない臓器が埋められている。傷痕を見ていると皮膚が透けて、臓器がゆっくりと蠢動し、じゅくじゅくと液体が染み出してくるのが見える――。

豚の臓器を全身に移植された少女の絶望を描く表題作ほか、圧倒的な知識と想像力で描き出された2編を収録。
『玩具修理者』『アリス殺し』を生み出したグロテスク・ホラーの鬼才による、内臓の匂い漂う傑作短編集が新装版で登場!

感想・レビュー・書評

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  • 久々にホラーらしいホラー(?)を読んだ。表題作の、ラストで想像を超えてくる悍ましさがお見事。

  • 世にも奇妙な物語に出てきそうな話だった。
    人獣細工の、最終的に全身が豚だったとわかったときはゾッとした。
    後味が悪い短編集。

  • 日常から少しずつおかしくなっていく様。

    伊藤潤二好きなら、たまらない世界観。

    舞台には常にどす黒い空気が漂っている。

  • 短編3作品で構成されています。
    怖いというよりは気味が悪い内容という要素が強いと思いました。

  • ヤバい超面白かった☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆最初は人間のために豚の臓器を移植してると思ったんだけど読み進めていくうちにこれ逆パタなのではと勘づいてしまい結果図星。小林先生の書くホラーというかサイコパスというかなんて言うか人間のリアルとっても好きなのでこれ超刺さった。最終章の本が1番ヤバいってあとがきに書かれてたけどリアルの世界がごちゃごちゃになってて奇妙で薄気味悪くて最高だったな
    この世界は本当に現実なのか
    われわれが現実と呼ぶものは一体なんなのか
    とても考えさせられました

  • 913-K
    リクエスト図書展示コーナー

  • ホラー?なのか?
    怖さよりも気持ち悪さみたいのが先立つ雰囲気
    「人獣細工」も「本」も友達がすごく良いな
    「吸血狩り」は解説と同じこと思ったけど、いやでも、色々怪しいことあったしな…いずれにしろ「吸血鬼」が悪いですね
    「本」おもしろかった。安部公房の「人間そっくり」思い出しましたね。去年読んだからか

  • 3編の短編からなるホラー小説集です。

    タイトルの人獣細工も含めて、全てが衝撃的なラストを与えてくれます。終盤に向かうまでの狂気に染まっていく描写にもつい夢中になり、読み進める手が止まりません。

    短編なので読みやすいのも良かったです。
    2作目「吸血狩り」は特に、少年の心情描写も見事でした。没入間に浸れます。

  • 「玩具修理屋」が許容できた人ならなんとか読み進められる作品だと思った。というのも作者さんの作品は小説を読みなれていない人に(特にホラー作=幽霊がでると思っている人)にはかなりキツイと思う。
    かくいう自分もホラー通ぶっているけれど、まあまあ「つらいなあ」と思いながら読んだし、作者さんの意図はぜんぜん読み取りきれていない。なので慣れていない人は途中でリタイアしてしまうのでは。しかし、「それでもなんか読める。じわじわ面白い。また次の作品が読みたい!」と思わせてくれるのが作者さんのすごいところだと思う。

    作品そのものの感想としては「本」という作品が面白かった。イメージとしては「リング」の呪いのビデオが本になったという感じ。しかし作者さんは呪いが伝播されていく恐怖をえがきたかったわけではないんだろうなと思う。まあ、なにがかきたかったのかはよく分からないけど。笑

    というわけで自分なんかには扱いきれない作品のためとりあえず☆3つ

  • 唯一無二のホラーなのに、もう新作が出ないのが寂しい。グロだけどただのグロじゃない、邪悪な愛情と美しさが詰まった描写。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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