Another 2001(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.09
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本棚登録 : 1036
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041134085

作品紹介・あらすじ

夜見北中三年三組を襲ったあの〈災厄〉から3年。春からクラスの一員となる生徒の中には、あの夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。〈死者〉が紛れ込む〈現象〉に備え、特別な〈対策〉を講じるが…

感想・レビュー・書評

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  • 感想書いていなかった‥
    鳥肌が立つ、最高のミステリー✕ホラーでした

    上巻早々に「いないものこれだろ?」の大多数読者つっこみの中、残りの大頁数を不安と期待が膨らましつつ
    見事に答えてくれる。

    内容は脳にこびりついて「いる」ので、記載はしない
    只々 綾辻先生最高!

    館シリーズの後、another続編を気長に待ちます
    執筆7年だが読むのは数日 噛み締めて読了


  • 鳴の助けを借りて、『死者』を見つけて、死に還したはずだった。
    そして、一ヵ月間は何も起こらなかった。

    だが、そこから始まる新たな災厄。なぜ、どうして、こんな事が起きてしまったのか?

    予想外の展開がものすごかったですわ。
    ダリアの宴よりも酷いかもと、読みながら震えてしまった。

    続きは『双子館の殺人』の次になるでしょうから、楽しみ待っております。

    辻村さんのあとがきも良かった!

  • 下巻は怒涛の展開でした。この現象が過去に何回発生しているのかわかりませんが、物語の登場人物たちがメカニズムを解明できるときはくるんだろうか。
    Anotherはホラーでありミステリーであり青春小説ですが、私はやはりミステリーとして読んでしまいます。他のミステリーと異なり主人公たちの記憶すら信じられないので、ちょっと違和感を見つけていく楽しみがある物語です。

  • まさにホラーとミステリーの融合。それに加わる青春小説としてのほろ苦さ。

    死者を還しても止まない災厄。
    もうひとりの死者が判明したとき、なぜか鳥肌がたってしまった。それはきっと別の角度から放たれた矢のようなものだったから。

    前作AnotherからエピソードS、そして今作の2001、どの作品も新鮮な気持ちで読み進めることが出来た。
    今作の主人公は「想」よりも「鳴」だったように思う。作品ごとに主人公が異なることで新鮮さが際立ったのではないかと。

    そしてそして、Another2009…早く執筆してください。

  • 亡くなった級友を悼み「生きている者」として接し続けた夜見山北中3年3組の生徒たち。卒業後に彼等が撮った集合写真に写るのは、そこにはあるはずのない姿…

    通勤時間に読む物語として手にしたけど、通勤時間が苦痛ではなく楽しみになる程。
    ホント面白かった!

  • 注意!ネタバレあり感想です。
    本編を読んだ後にご覧ください。

    上巻の感想で、
    もしかしたら「いないもの」を二人にしたから、「死者」も二人とかいう倍プッシュないよね?

    倍プッシュされてましたー!なんとなく牧瀬が怪しいと思いつつも、まさか未咲だとは思わなかった。なぜ病院なのかという部分でも納得したし、鳴にとっての大きなドラマだったなと。辻村深月先生の解説がとてもわかりやすい。牧瀬は始業式時点ではいなかったが、いないものを二人にした後に出現し、記憶が改変されたというのがエグい。榊原恒一が夜見山から離れていてくれてよかった。これは今後の攻略の鍵になるのでは?

    赤沢泉美については第一作も死亡者リストも見たはずなのに、このキャラあやしいな…と考えてた(笑) 明かされた後にリストを見たら、最初から明かされてるやん!承太郎に「マヌケは見つかったようだな」と言われそうな失態。おそらくほとんどの読者がするであろう楽しみ方と、全く違う楽しみ方をしてしまった。そりゃあからさまにあやしく書かれるわけですわ──。最初の山場だけでなく、最後まで活躍する人物なのがよかった。

    それにしても、最凶の災厄の年になってしまった。矢木沢はほんとによかった。ただ、喪った人々が多すぎる。生物部の俊介も衝撃的だったのに、第二波の災厄が訪れた時の不気味さは絶望でしかなかった。このヒリヒリとした雰囲気を描けるのがすごい。ただ、二人目の可能性について、もうちょい早く気づいてもいいんじゃないか?とは感じる(特定は別として)。あと、葉住結香がなあ…。クラスで頑張ってた人たちが死んでいくのはつらかった。

    最終作『Another 2009』の主人公は、やはり碓氷希羽(うすいきは)か。榊原恒一たちの世代が担任として着任してくれたら、ラストとしては熱いかも。その時にはこの現象自体に決着がつくのだろうか。あまりに被害者が多すぎるので、なんとかケリをつけてほしいなあ。

  • 『Another 2001 上』の続き。
    死者は誰だというところから始まります。

    …これまでと違う、「いないもの」の対策。
    それが厄災の形を変えることになり、主人公たちを悩ませます。
    厄災なりのルールがあって、人がルールを壊すと厄災が歪む…面白いですね。
    これ、厄災の伝え方が変わった時には、厄災そのものが変わったりするのかな…怪談の伝言ゲームの失敗で怪異が変わったり新しい怪談ができたり…みたいな

    『Another』で見つけたルールや登場人物の関係を知った中での今回の推理は簡単にでき、その分主人公たちの動きを俯瞰して読み進めれました。
    厄災についても十分考えれて…。

    あとがきにありましたが、次作の構想があるようです。
    読めることを楽しみに待ちたいと思います。

  •  今回はミステリーホラーというよりは青春小説の色合いが強く、人が成長する際の別離に伴う喪失と穏やかさが残酷なほど描かれている感じでした。
     Anotherのときよりは先の展開が少し読めてしまうのでドキドキは少なかったのですが、辻村深月さんの解説を読んで青春小説という視点でみるとなるほどこれは凄いとなりました。自分は中高生のときに寄す処とするものから切り離された経験があるので、余計にこの視点で読む本作が惹きつけられるのかもしれません。また、上巻で苦手だなと思った葉住のことも、少し理解できて寄り添えるような気持ちにもなりました。
     次回作もいつかあるとのこと。不条理な夜見山の超自然的な自然現象が少年たちにどんな試練を与え、その過程をみて自分の意識がどんな風に思うのか楽しみです。

  • 下巻も序盤は呆気ないなぁ、残りどう繋げていくのかなぁと思いながら読んでいたけれど…うわー!後半部分の巻き返しというか、謎が深まっていく瞬間がゾクゾクして面白かったー!
    だって今年の死者である赤沢泉美を死に還してから、ページは残り半分ぐらい…えっ、どうやって話もたせるのかな?と思ったら災厄は終わってはいなかった!
    束の間の平穏を覆し喰らい尽くすように亡くなる3年3組の関係者達
    どうして?何故?と慄いてしまうような惨劇
    今年の死者は、1人では無かった
    じゃあ…2人目って……?
    あんまり私自身が矛盾点に気が付かない方だから、より楽しめた気がする
    そして榊原くん、登場は電話だけなんかい!笑

    個人的には1998年のAnotherの方が好みだったけど、こちらの作品も面白かった
    そしてAnother2009の構想があるそうだから、是非にも世に出してー!と声援を送りたい

  • anotherシリーズ読了。

    災厄の年になってしまった。
    対策を講じて一度はおさまったかにみえたが、
    再び多くの死者が、、、
    絶望のふちにたたされる。
    まぎれた死者はだれだったのか。
    みさきめいの人形の目が見極める。
    まさか。本当に。そこでまた葛藤があり
    心理描写がすごい。
    先が気になって仕方がなかった。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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