777 トリプルセブン

著者 :
  • KADOKAWA
4.21
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本棚登録 : 7294
感想 : 585
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041141472

作品紹介・あらすじ

あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。『マリアビートル』では新幹線から降りられなかったが、今度は東京の超高級ホテルから出られない……!?伊坂幸太郎、2年ぶりの完全書き下ろし。殺し屋シリーズ最新作。

感想・レビュー・書評

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  • 一体何が起こっているのだろう。この先の展開はどうなっていくのだろう。ページを早く捲りたい気持ちと次の展開への不安や怖さを感じ続けていた。期待と不安を抱えて、どんどん読み進めていった。久しぶりの伊坂幸太郎さんの作品。伊坂さんの独特の作品世界を思う存分味わって読了した。

    物語の舞台はウィンストンパレスホテル。登場人物は業者と呼ばれる暗殺者たち。個性的な登場人物が次々に、ウィンストンホテルに集まってくる。その業者たちには、それぞれに依頼人がいて、その目的を遂行するために行動していた。場面展開が次々に起こり、その展開についていくこと自体が楽しくも感じていた。次は、どの業者のページなのだろうと気になりながら、どんどん読み進めた。

    登場人物の一人が紙野結花。業者ではない重要な登場人物。紙野には特殊な能力があった。それは、記憶力。一度、目にしたり耳にしたりするだけで記憶してしまう。意識的ではないところに特殊性が高くなる。それゆえに、忘れたいことも忘れられない辛さも抱えていた。

    紙野を過去に2年間雇っていたのは乾という業者。この乾の背景が、クライマックスに向かって明らかになっていく。そのことが、この物語の展開に大きく影響していく。乾には、悍ましい殺害の仕方をするという噂があった。一見かっこいい外見とコミュニケーション力で、そのような殺害をすることとのギャップを感じる。このことが、乾の個性を際立たせ、怖さも引き立てる。だが、この噂や外見がこの物語の伏線となり、驚きの展開へとつながっていく。この伏線の構成は、伊坂さんの作品の魅力でもあるのだろうな。

    マクラとモウフの女性二人組の業者。絶妙のコンビネーションでシーツを使って人を殺める。二人の会話は軽快で、その殺し方と相反しているところが、不思議な感じがする。

    50代半ば、政治家から情報局に転身した蓬実篤。妻子を交通事故で失い、15年前の40歳のとき、列車内殺傷事件に居合わせ、犯人を取り押さえていた。この2つの事故と事件は後の伏線となっていく。また、その背景には驚かされることになる。このような展開が伊坂さんの作品の魅力と感じる。この時には、ハッとなるような思わぬ展開がラストに待っているとは想像していなかった。

    天道虫と言われている業者、七尾。真莉亜という登場人物からの依頼で配達の仕事をするが、そこで出会った客室の人物と揉み合い、その人物が結果的に亡くなってしまう。この人物の素性も後に明らかになっていく。真莉亜と七尾の会話は軽快で、ことの重大性が霞んでいくような気がする。

    乾から紙野を無傷で連れてきて欲しいと依頼された6人組の吹き矢で殺害する集団の業者。23歳の富裕層家庭で育った女性のアスカとナラ、26歳の男性のカマクラと28歳の男性のヘイアン、30歳の男性のセンゴク、35歳の男性のエド、グループの仕切り役。噂で出てくる業者殺しの話も、随所に出てきて、物語展開に不穏な空気をもたらしていた。

    このような中、七尾は、真莉亜が狙われているという情報を聞く。このことも、物語の展開を複雑にしていく。

    60代だと思われるココはデジタルデータを侵入、書き換え等ができる業者。紙野はココを雇って、自分の身を守ろうとしていた、その中で、ココは、乾が業者を雇い、紙野を捕まえて、その記憶を取り出そうとしているという情報を得ていた。紙野は、この情報をココから得て、捕まえられるという見えない者の恐怖から逃げていた。

    そして、ココがさらに紙野のボディガードとして依頼したのが、爆発物の取り扱いが得意な高良と奏田という業者だった。事態は更に複雑になり、その展開にどきどきが増していく。

    乾は、モウフとマクラに紙野を探して欲しいと依頼していた。この辺りの展開から、乾が複数の業者に依頼している不穏な状況に。先を読みたい、早く真相が知りたいという気持ちが膨らんでいった。

    紙野とココは、6人組に追い詰められていき、ココが紙野に、ホテルの映像に映っていた七尾を頼るように言われる。それぞれの思惑や行動がつながっていく。そして、真相を知りたいという気持ちがどんどん膨らんでいく。紙野はココから聞いていた情報をもとに、ホテル内で七尾に助けを求める。そのような中で、ココと遭遇したのはマクラとモウフ。次から次へと事態が移っていく。展開の面白さを感じるが、絡み合いは複雑になっていく。最後まで展開が気になり続けていき、ページを捲るスピードは速くなっていく。

    この後、マクラとモウフに真莉亜も絡んでくる。一堂に会する状況が迫っていることを感じ、緊張もしてくる。

    ラストに向かって、蓬と乾の関係も明らかになっていく。そして、それぞれの思惑や背景も。さらには、乾の目的とつながるデータのパスワードの解除とタイトルの意味と紙野の存在、蓬と乾の狙いが焦点化されていく。また、乾の父とのことともつながっていく。また、15年前の快速列車内殺傷事件とつながり、やるせなさも感じる。

    パスワードを解明し、ファイルを開ける。そこからも驚愕の展開が起こる。怒涛の展開でラストに向かうほどページを捲るスピードがさらに速くなった。

    ラストは、一年後の食事の様子。惨劇の展開から和らぎ、ホッとするような場面となった。

    ふーっと息を吐いて、読み終わった。久しぶりの伊坂さんの作品世界をたっぷりと味わった。次に手にする伊坂さんの作品がますます楽しみになる作品だった。

    • しずくさん
      伊坂幸太郎さんは何回かチャレンジしたのですが苦手でした。しかし映像化された作品は心惹かれるので、引き合う何かがあるのだろうと感じています。
      ...
      伊坂幸太郎さんは何回かチャレンジしたのですが苦手でした。しかし映像化された作品は心惹かれるので、引き合う何かがあるのだろうと感じています。

      毎回、たくさんのイイネをありがとうございます。
      そのたびに、ヤンジュさんがイイねを下さった過去レビューを読み返す機会となり、ありがたく拝受しております。中には何のことやらとわかりづらいセンテンスもあったりして恥ずかしくなることも多々。
      2024/04/19
    • ヤンジュさん
      アールグレイさん、ありがとうございます。
      マリアビートルを読むのが楽しみになりました。
      アールグレイさん、ありがとうございます。
      マリアビートルを読むのが楽しみになりました。
      2024/04/19
    • ヤンジュさん
      しずくさん、ありがとうございます。
      レビューを楽しく読ませてもらっています。
      しずくさん、ありがとうございます。
      レビューを楽しく読ませてもらっています。
      2024/04/19
  • まずは、伊坂さんに謝罪したい。
    自分の中で「AX」以降の作品について、あまり刺さるような作品がなく、そろそろ卒業かもとは思いつつも、どこかで信じながら新作を読み続けていた作家さんであるが、さすが殺し屋シリーズにハズレ無し。久々に面白い作品を読ませていただいた。
    300頁弱にもかかわらず、それなりの登場人物が出てきて、かつそれが一つのホテルの中でドンパチするとなると、まぁ普通はごちゃごちゃっとしてしまうとは思うが、状況もわかりやすく、また様々な伏線がきれいにつながっていく。最後まで高揚状態でいっきに読み終えることができた。
    こうみると、伊坂さんはキャラ作りがほんと上手。そろそろ、「サブマリン」の続編が読みたくなってきたが、伊坂ファンの皆様はいかがだろうか。

    • のんすけさん
      図書館に777もアリアビートルもなく…ゴールデンスランバー借りました。
      とってもおもしろかったです!
      ありがとうございました。
      図書館に777もアリアビートルもなく…ゴールデンスランバー借りました。
      とってもおもしろかったです!
      ありがとうございました。
      2024/02/19
    • チャオさん
      もう読まれたんですね!早い!
      図書館なら「チルドレン」「サブマリン」なども、おそらく予約なしで借りられるかと思います。「陣内」というキャラ...
      もう読まれたんですね!早い!
      図書館なら「チルドレン」「サブマリン」なども、おそらく予約なしで借りられるかと思います。「陣内」というキャラクタの名言が半端ないです笑
      よければ、シリーズものなので、「チルドレン」から読んでみて下さい。
      2024/02/19
    • のんすけさん
      ありがとうございます。
      今、人魚の眠る家を借りてきてしまったので、その次に借りてみたいです(*^^*)
      ありがとうございます。
      今、人魚の眠る家を借りてきてしまったので、その次に借りてみたいです(*^^*)
      2024/02/19
  • 伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ第四弾。
    殺し屋シリーズ第二弾の『マリアビートル』から数年後の話です。


    『マリアビートル』で新幹線から降りられなくなった不幸な殺し屋天道虫こと七尾。
    七尾が今度はウィントンパレスホテルに、真莉亜の指令によりとある娘から頼まれた誕生日プレゼントを娘の父親に届けに行っただけなののに、殺し屋たちに取り囲まれて、ホテルから出られなくなります。

    吹き矢を使う六人組の殺し屋集団。高良と奏田の二人組。蓮実長官と秘書の佐藤。
    などの人物に乾という幹部の下で記憶力の超人的良さを買われて働いていた紙野結花が狙われます。

    ココという高齢女性は紙野の味方ですが、ココは殺されてしまい「七尾に助けてもらいなさい」という言葉を残します。

    そしてまた七尾は真莉亜の命が狙われているのも知ります。

    客室清掃員のマクラとモウフの二人組に助けられた紙野。七尾は果たして助けにきてくれるのか…。真莉亜の命は…。


    不幸の連続の七尾が高良にかけられた言葉「梅の木が隣のリンゴの木を気にしてどうするんだよ」「梅は梅になればいい、リンゴはリンゴになればいい。バラと比べてどうする」が伊坂さんらしくよかったです。

    でも、最後まで読みましたが、この話のどの辺にカタルシスを覚えるべきなのか、今回、私はちょっとよくわかりませんでした。

    七尾が「東北新幹線の生き残り」と皆から呼ばれるのは『マリアビートル』が彷彿とされて面白く読みました。

    • 傍らに珈琲を。さん
      こんばんはー☆ミ

      おぉ、読まれたのですね!
      殺し屋シリーズですもんね、
      伊坂さんのエンターテイメント性は唯一無二!
      セリフもカッコいいんで...
      こんばんはー☆ミ

      おぉ、読まれたのですね!
      殺し屋シリーズですもんね、
      伊坂さんのエンターテイメント性は唯一無二!
      セリフもカッコいいんですよねー。

      早く読みたいなーと思いつつ、まだ手にしてなぁぁぁい!
      来週末当たりには買いに行きたいな~。
      京極夏彦先生の新作も読んでないし、他にも積ん読山が聳え立ってるし…
      読みたい本が増えるのと、読了ペースがまったくそぐわないです 笑
      2023/09/24
    • まことさん
      たけさん、おはようございます♪

      >伊坂さんといえば私の推しの人。嬉しいです!

      最近の伊坂さんはよくわからなかったのですが『777...
      たけさん、おはようございます♪

      >伊坂さんといえば私の推しの人。嬉しいです!

      最近の伊坂さんはよくわからなかったのですが『777』は『マリアビートル』の続編ということで、私も期待大でした。
      でも、この作品も、私、どこがオチなのかよくわからなかったのです。
      でも、伊坂さんが大好きなので、伊坂さんの作品は読みつづけると思います。
      2023/09/25
    • まことさん
      傍らに珈琲を。さん、おはようございます♪

      傍らに珈琲をさんも伊坂さんファンなんですね!
      趣味が合って嬉しいです!
      伊坂さんはやっぱ...
      傍らに珈琲を。さん、おはようございます♪

      傍らに珈琲をさんも伊坂さんファンなんですね!
      趣味が合って嬉しいです!
      伊坂さんはやっぱりよく言われることですが、伊坂節とか、伏線回収がいいですよね。

      傍らに珈琲を。さんの読書量は凄いと思っています。
      だって、『源氏物語』を立て続けにレビューされたり、映画をたくさんレビューされたり、京極さんの新作もよまれるのですね!
      京極さん私も読みたいけどあの厚みはひるんでしまい。
      ちょっと手出しできません(笑)。
      2023/09/25
  • ★5 愛すべき殺し屋たちの狂喜劇ドエンタメアクション、殺し屋シリーズ第四弾 #トリプルセブン

    ■あらすじ
    東京の高級ホテル、超人的な記憶力を持つ紙屋結花は、後ろ暗い仕事から脱却すべく逃し屋に相談をしていた。一方、殺し屋である天道虫は、同ホテルの一室にプレゼントを届け物仕事を請け負っていた。誰にでもできる簡単な仕事だったはずが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    いやー、おもろい。
    出てくる登場人物は殺人を生業とする極悪非道な奴らなのに、何故こんなにも魅力的なのか。

    本作の主人公は二作目マリアビートル以来の天道虫、相変わらずタイミングが悪いし、ツキもない。最初のプレゼント届けるシーンで、もう爆笑ですよ。なにやっとんねん、コイツ…
    それでも危機的状況の鬼ツヨさは健在で、今回もカッコイイのかオトボケなのかよく分からないところが最高。

    他の殺し屋たちも、みんな独特の魅力があるんですよね~
    私がイチ推しなのは、やっぱりマクラとモウフ。外見も思想も会話も、どこにでもいるありふれた存在の彼女たち。でも、殺し屋なんです。
    ひと仕事を終えた後には、街に出ればどこでも聞けそうなノンキな会話が繰り広げられる。特に好きなのはシュレディンガーの猫に関するくだりで、これはもう完全に惚れるレベル。

    ヨモピーの価値観もイイなぁ~
    このくらいの発想の転換が今の日本のお偉方にも欲しいよね。まぁリスクヘッジが必要ではあるけど。

    ストーリーはいつもの通りスピード感抜群のドエンタメサスペンスアクション。300ページ程度ですが、かなり人間関係が入り組んだプロット。でも場面の切り方や緩急をつけるのが上手。コミカルさだけでなく、悲哀や陰も表現されていて、物語にしっかりと深みがでてる。さらに後半は怒涛の展開が繰り広げられて、マリアビートル同様、本作もそのまま映画になっちゃいそうなレベルです。

    そして忘れてはいけない、アクションシーン。今回も手に汗を握る殺戮シーンが満載です。特に鬼アツだったのは窮屈な舞台で呉越同舟するシーンですね。狭い空間の動作ひとつひとつが胃を縮ませる、その判断が生きるか死ぬかの分岐点になる、殺るか殺れるか… ヒリヒリ感がたまらなかったです。

    読めば読むほど、どんどん奇妙な世界観に引きずりこまれちゃう最高のエンタメ小説でした!

    ■ぜっさん推しポイント
    伊坂幸太郎先生の言葉選び、会話、エピソードのセンスがエグイんですよね。殺し屋の通称名や特性、タイトルとその意味、天道虫の数々の不運エピソードなどなど。この卓越した文章芸を読むだけでも価値があって、読んでるこっちの感度も磨かれる感じがするんですよ。

    楽しみながら人生を豊かにしてくれる、ど真ん中の小説です。まだ未体験の人はぜひ読んで欲しいシリーズです。

  • 文庫化まで待とうかな…とか思ったりしたけど、やっぱり買ってしまった…(まぁ、Tポイントやけど^^;)

    相変わらず運がないというか何というか…
    でも、今回は、はじめの掛け違いがなければ、こんな死体の山にならんかったんとちゃうの?
    …そんな訳ないか…笑

    今回は、ホテルに荷物をお届けするだけのはずが…いきなり…
    ホテルから出れん!(^◇^;)
    業者に荷物を頼む時点で簡単やない気もしないではないけど、もう天道虫さんなら、こんな感じにならんと、こっちも困る!笑
    どんな場合でも、最悪を考えるというのは危機管理としてはええのかもしれんけど、そんな毎日、天中殺みたいな生活嫌や〜(天中殺の意味分かるんかな?)
    今回もユニークな殺し屋さん!ネーミングがまた、蜜柑と檸檬に代わって、モウフとマクラ…
    何やねん!…面白いけど!

    冷静に考えれば、ホテルに集まって殺し屋同士が殺し合うねんけど、そう重たくなく、というか軽過ぎるタッチで進んで、面白い!
    とは言え、これには真相が…内緒!

    天道虫さん、最後は、美味しいとこ持っていかれた感じになった気もしないでもないけど、それはそれで、ええのかもしれんな…

    一気読み必須!(^-^)v



    何か、殺し屋さんが、善人に見えて来る不思議。

    • ゆーき本さん
      伊坂幸太郎作品は 悪党もカッコよく思える不思議!檸檬と蜜柑 大好き〜♡
      伊坂幸太郎作品は 悪党もカッコよく思える不思議!檸檬と蜜柑 大好き〜♡
      2023/10/01
    • ultraman719さん
      間違いなく、ブラピに変換されますよ〜(最低でもイケメン認定は!)
      本読むと、そうイケメンではない設定かもしれませんが上書きされます〜笑
      間違いなく、ブラピに変換されますよ〜(最低でもイケメン認定は!)
      本読むと、そうイケメンではない設定かもしれませんが上書きされます〜笑
      2023/10/01
    • ultraman719さん
      檸檬と蜜柑。いい味出してますよね。
      今度は、モウフとマクラです!
      ネーミングセンスが光りますね。
      檸檬と蜜柑。いい味出してますよね。
      今度は、モウフとマクラです!
      ネーミングセンスが光りますね。
      2023/10/01
  • 殺し屋シリーズの最新作。

    面白い。何がと言われたらうまく説明できないけど、とにかく面白い。

    このシリーズは点がいっぱい散りばめられて、それがどんどん繋がっていく感じが楽しい。
    それに殺し屋がみんなユーモアがあるところも楽しい。
    場面の展開が多く、特にこの本は劇を見ているようだった。

    • Manideさん
      raindropsさん、こんにちは


      同じタイミングですね(^^)

      そうなんですよね〜
      楽しいのと言う感じですよね。
      なんか、恐ろしいほ...
      raindropsさん、こんにちは


      同じタイミングですね(^^)

      そうなんですよね〜
      楽しいのと言う感じですよね。
      なんか、恐ろしいほど殺戮が繰り返されますが、
      キャラがほんわかしてるんですよね。
      なんか、不思議な感じですね。
      2024/03/22
    • raindropsさん
      Manideさん、コメントありがとうございます

      面白くて途中で止まらないですよね

      でも、いいなあと思った登場人物が次々死んでいくのでよく...
      Manideさん、コメントありがとうございます

      面白くて途中で止まらないですよね

      でも、いいなあと思った登場人物が次々死んでいくのでよく考えたらひどいですよね。
      何でこんなにほんわかしてるんでしょう?不思議ですね
      2024/03/23
    • Manideさん
      そうなんですよね、あっさり、殺されてしまうので、ちょっと驚いていました。
      架空のお話として、この世界に入り込めると言うことなんですかね…
      ほ...
      そうなんですよね、あっさり、殺されてしまうので、ちょっと驚いていました。
      架空のお話として、この世界に入り込めると言うことなんですかね…
      ほんと、不思議です(^^)
      2024/03/23
  • 伊坂幸太郎さん、殺し屋シリーズ4作目。
    「マリアビートル」に続き、天道虫、七尾が再び主軸の物語。

    「マリアビートル」の時も思ったのだが七尾って幼い頃大好きでよく観ていた映画の主人公ジャッキーチェンを彷彿させる。
    ちょっとドジで色々巻き込まれて、だけど素直で筋に沿った人情があり、そして何より強い。凄く愉快に描かれている映画のジャッキーチェン。七尾とジャッキーチェンの2人を重ねて読んでしまう。

    今回もクローズドサークル系とも違う、なんとも形容の仕方の難しい作品で、高級ホテルの中が舞台。
    そこに例によって殺し屋達が大集結、頭脳戦、肉弾戦、感覚戦の殺し合い、疾走感が凄すぎる。面白すぎる。

    前3作もそうだったのだが、多種多様な設定の多種多様なキャラを見事に絡めて面白愉快にそしてシリアスに物語を創作されてるいるなと感心。本当に素晴らしい。

    乾に張られていた伏線もまた暗く重いものであるのだが、彼のキャラを愉快にポップに描ききる事で全体の疾走感が途切れず、作品全体が単なる復讐劇にはならず爽快さを生んでいる。凄い。

    この先、また殺し屋シリーズが執筆される事をキリンの首のように長くして待ちたいと思う。

  • やっぱ最高だぁ。楽しかったぁ。
    殺し屋シリーズだと知っていて読み始めたが、七尾が出てきたとたんに読み進めるのがもったいなくなってしまい、中断して『マリアビートル』を再読した。何年も前に読んだきりだったけど今でも私の中のベストオブ伊坂。面白さを再確認してこちらに戻ってきた。

    七尾、腕上げたなぁ。巻き込まれ慣れた、とでも言うべきか。前回より頼もしかった。
    新しく出てきたモウフとマクラも良かった。
    奏田と高良にはもうちょっと頑張って欲しかったなぁ。

    今回もラストが印象的。チーズケーキ!来るかなと思ったらやっぱり出てきた。こういうとこが好きなんだよね。

    『マリアビートル』も『グラスホッパー』も一度読んだだけなのに、何年経ってもラストシーンは鮮明に思い出せる。『トリプルセブン』もそうなる予感。お気に入りに追加!

  • 殺し屋シリーズ第4弾。
    歴代作品とのリンク、疾走感、キャラクター設定、相変わらず面白い。
    正直言うと前作の『AX』がシリーズの中で頭抜けてたのかな?個人的には本作はちょっとだけ物足りない感じ。『マリアビートル』の映画化もあったから絡めてこっち路線にしたのかな?でも、作品自体は面白いよって初めて読む人にもオススメ出来る本です。

  • 殺し屋シリーズ第四作
    巷のブラックフライデーに急かされ、つい財布が緩み購入
    よくよく考えると本はあまりお得でないような‥

    あのE3生還した殺し屋 七尾復活!@高級ホテル
    頭の中はブラッド・ピットがよぎる
    アクションと伏線が分かりやすい
    映画化を想定したのでしょうか?

    魅力的な殺し屋が新規参加
    格言が染みる。そして各登場人物に伝搬していくのが感慨深い
    マクラとモウフが天邪鬼気質で憎めなくて好き

    私は、4作一気に読んだが、都度読んでいた人は毎回楽しみにしているのだろう。待ち遠しさ 余韻
    次回からはその興奮に参加させていただきます

    ■マクラとモウフ
    「外見に恵まれ、口もうまく、いずれもそつなくこなしているように見えるでしょ。わたしたちと真逆。スイスイとスマートに人生を歩ける、スイスイ人」

    「嫌だけど」「いいよ」マクラとモウフは一つの台詞を二人で分担するように答えた。

    ■ソーダとコーラ
    「梅は梅になればいい。リンゴはリンゴになればいい。バラの花と比べてどうする」

    ■天道虫
    「他人と比べた時点で不幸は始まる」
    「柚子胡椒だよね、これ。思ったよりも、悪くない」


    • mayureneeさん
      あ!出てきてくれた❤️って毎回待ってます
      あ!出てきてくれた❤️って毎回待ってます
      2023/12/02
    • ganglionさん
      mayureneeさん
      コメントありがとうございます
      1行でも過去メンバ出てくるとニヤけますよね?
      待つ幸せ参加させていただきます
      mayureneeさん
      コメントありがとうございます
      1行でも過去メンバ出てくるとニヤけますよね?
      待つ幸せ参加させていただきます
      2023/12/03
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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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