継母の連れ子が元カノだった11 どうせあなたはわからない (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA (2023年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041142769
作品紹介・あらすじ
男嫌いな明日葉院蘭が水斗に告白!? そんな一大事を抱えたまま、沖縄修学旅行が始まった。旅先でもなるべくイチャつきたい元サヤカップルの結女と水斗だったが――プールサイドでの密会を誰かに覗かれてしまい!?
感想・レビュー・書評
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この世界を読みたかった
ついに一つの決着を見せた『水斗』と『結女』
今回はついに沖縄修学旅行に突入
普通なら、いちゃらぶものを見れる(それはそれでヨシ)と思いきや、なんと今回はミステリーエッセンスを盛り込んできた意欲巻
修学旅行内でいくつもの事件が発生する、それはなんと秘密にしていた2人の関係に関するものだった。
2人はどう解決していくのか?そして2人の関係はバレるのか?
新展開を見せる連れカノ、最高の一冊でした。
いやあ暑い暑い(今は冬)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
修学旅行ミステリー
行くところまで行った2人の関係に、修学旅行中にピンチが襲う?!
メインは同じ生徒会の明日葉院、前巻まではイマイチ掴みどころのない謎の人感があったんですが、感情を表に出すようになっていい感じですね
肝心の謎解きですが、単純な私は解決編で、
「そうなの?!」「マジかよ!!」
と大いに楽しんでいました
あとがきにあった次回予告が楽しみすぎる! -
【Bookwalker】不穏な副題の文言は誰の誰に向けたものなのか。それが気になりながら読み進めることになった今回は、明日葉院蘭が水斗に告白するところから始まります。男嫌いで有名な彼女が水斗に告白した理由をはじめ、修学旅行先で起こる謎を水斗と結女が追っていく展開が楽しい。主人公とヒロインが結ばれるというラブコメの終着点を超えてどう展開させるかと思っていたけど、周囲の人物を掘り下げるために二人を探偵役にしたミステリにするという妙技に舌を巻く。今回は蘭に焦点が当てられましたが、次回は川波と暁月に迫るとのこと。楽しみです。
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41年前、1982年12月にリリースされた河合奈保子のシングル『Invitation』は、簡単に言うと「二人きりになると、彼が私を見る眼差しが少し恐い」という歌です。
そんな女性にとって現実的な危機感と背中合わせのシチュエーションを、余計な邪気を感じさせず、徹底的に「一歩ずつゆっくりと歩みを進める恋愛への憧れ」に読み替えて歌い上げてみせる河合奈保子(当時18歳)の表現力に底知れぬ恐ろしさを覚えるので、個人的には好きな歌だったりします。
……で、いきなり何故こんな話をしたかというと、この曲の2番に
♪若さにまかせて 先急ぐ恋は
♪ ときめいている心までも すぐにさらってゆくから
という歌詞があるんですよね。
一冊読んでる最中、ずーーーっと、このフレーズが頭の中で鳴り響いておりました。
もちろんですね、現代のライトノベルの感想に、今の十代から見たら祖母の世代のアイドル歌謡を引っ張り出してきて何が言いたいんだというのは重々承知なんですが、世界観的にはまあまあ似たような属性に括られる河合奈保子(1982年当時のパブリックイメージ)と結女さんのアプローチの違いが面白いのは間違いないなぁ、って。
なお、河合奈保子は、半年後の1983年6月にリリースした『エスカレーション』で一転して、「あなたのために大胆すぎるほどのビキニを選んだのだから、照れて視線を逸らされたぐらいでは逃がしてあげないわ」という感情をド直球にぶつけてくることを申し添えておきます。
これがまた、迫力あって凄いんだ。
あと、久しぶりに結女さんの推理小説好き設定が出てきたのが楽しかったです。死体が出てこないミステリーはミステリーと認めない人じゃなかったっけ?というのはご愛敬。