それなりのジョーシキ (角川文庫 く 12-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041799031

作品紹介・あらすじ

タクシーの中で運転手から聞き出した、驚くべき「入れ墨」の歴史、突然、自分に憑依した極悪非道な別人格「よしこ」、カニバリズム(人肉食)の話題で大いに盛り上がるバーベキュー・パーティ…。ふと気がつくと、なぜか世間のジョーシキからちょっぴりはみ出てしまうキリコさん。でも彼女の目を通すと日常がとびきり楽しく見えてくるから不思議。横でハラハラドキドキ胸を痛める秘書Pを尻目に、今日ものんびりマイペース!人気漫画家が超シュールなイラストと共に綴る、キリコ流ハチャメチャ日常雑記。

感想・レビュー・書評

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  • 今年も残り少ないのに、2年9ヶ月ぶりの再読に気づかず1冊分時間をロスしたので、反動で軽いやつ。

    我々の世代には「いまどきのこども」の作者である玖保キリコの、1993年頃からの角川系雑誌に掲載されていたエッセイである。Macのクアドラ(Qちゃん)からはじまり、子供時代の話や友人の話、旅行記など、イラストを交えて綴る。

    …んだけど、面白くないんだよね。

    一つは、小学生の日記のように、「〇〇があった」と羅列しているだけで、なんかこう、面白くなるように掘り下げたらいいのにと思う話が続く。文体もタイトルから予想できる、90年前後のケーハク体とでも言おうか、まあ、マンガの方から予想はついていたのではあるが。文体が悪いわけではなく、その文体でも面白く描いているヒトはヨノナカにタクサンおられるわけでありまして、ただでさえカタカナ部分でシラケ感・空白感を生み出しているのに、その周辺も空間だらけでは、生きないんですよネ。

    星2としているのは、不器用の話、タクシーの運転手の話とドラマにグチる話の3つは、それなりに読めるものだったので。

    この人のは漫画を読むべきだなと思ったが、イギリスに移住してからは漫画も書いていないそうだ。小道迷子といい、あの時代のスピリッツの作家はもっと漫画を書いてほしいものである。

    なお、これは実は電子書籍で購入したのだが、Epubで文章中にイラストを埋め込むのが、いまだにうまくできておらず、1. 画像に対して文の回り込み、上下で配置ができない、 2. イラストは機種の解像度依存的で、高解像度端末だとめちゃくちゃ小さい、3. イラストが来ると大幅に改行、改頁される、という問題点があるらしい。ネームが読めないようなちっこいイラストが来るたびに、改行で文章が飛ぶため、読む側としても続けて読むよう努力している甲斐がないというものである。

    とはいえ、本だからって、この内容なら買わないかな。

  • ゆるいエッセイ。
    好きな人のグダグダの深夜番組を見るように流し読む。
    新車が買える値段のパソコンを買って
    取材の申し込みが来るとか随所に時代を感じるけど、
    花柄のポットを厭うセンスや雰囲気のあるイラストが
    自分が小学生の頃と変わらず好きだ。

  • 玖保キリコのそれなりのジョーシキを読みました。玖保キリコの面白おかしいエッセイ集です。ちょっとパワーが足りないかな、と言う感じがしましたが。そう言えば、今年新入社員できり子さんというひとがいたので、「きり子」といえば、玖保キリコか磯野貴理子だよねえ、と言ってしまったのだけれど、これはちょっと失礼だったかな、と反省しています。

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著者プロフィール

漫画家。東京都出身。1996年渡英。イギリス人の夫、息子とともにロンドン在住。代表作に『シニカル・ヒステリー・アワー』(白泉社)、『いまどきのこども』『バケツでごはん』(以上、小学館)など。また、『キリコ・ロンドン』『中級キリコ・ロンドン』『ロンドン丼』(以上、角川書店)などのエッセイもある。CDのジャケットなども手がけ、自身の漫画作品をアニメーション映画にした「シニカル・ヒステリー・アワー」の監督も行う。 また『アノヨカラハナヨ』『ぼくはロンどん』の電子コミックも発売中。三菱電機エコチェンジのために「いまどきのこども」をwebで連載中。ロンドンのエブリーナ小児病院のインテリアのためのイラストも手がける。
ブログも読める公式HP「玖保倉庫」
http://www.kubokiri.com/



「2014年 『ヒメママ 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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