河童の三平 中 貸本まんが復刻版 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 36
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041929346

作品紹介・あらすじ

人里離れた山奥に住む河童そっくりの少年・三平のもとに、10年ぶりに父が帰ってきた。父は再び旅立ってしまうが、彼が遺したトランクから現れたのは、なんと10人の小人たち。戸惑う三平だったが、彼らを養っていくことを決意する。河童には水泳大会に備えてロケット泳法を学び、ケンカ仲間のたぬきとは大根畠での珍事をきっかけに親友となり…。古き良き日本の田舎で繰り広げられる大騒動。出会いと別れを描く感動の中巻。

感想・レビュー・書評

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  • 水木先生の頭の中を見てみたい。これはギャグなのかシリアスなのか……ストーリーもあるようなないような、まるで神話を読んでいるような目眩がするのである。

  • 小人の涙ぐましい犠牲。
    そして後半で急激に絵柄が変容し、ホラー、かと思えばまたも死神かよ。

    201908再読。
    第4話 カッパ泳法と十人の小人
    ユーモア奇談という表題。三平は泳げない。河童に訊くと、屁というロケット泳法を教えてくれる。死神いわく小人たちは父を食いつくす吸血鬼だと。しかし真相としては、10人の魂を取ろうと死神が嘘をついているのだった。
    第5話 大根畠の珍事
    小人のひとりが三平の大会に付き添い、自分で屁こき虫の粉を使って屁をひって三平を勝たせる、かわりに死ぬ。ところで大根畠でタヌキが掘り当ててしまった刑部狸を、三平と狸は共闘して壺に再度封印する。川に流れる糞で河童がまた来て合流。死神いわく三平はプールで水死する、と閻魔大王の手紙(死神の自作)。そのころ三平は炭焼き小屋のおばさんから、母は東京でパチンコ屋に勤めていると聞く。閻魔大王の死のシナリオを書き換える、が(凄まじいホラータッチになって)死の郵便配達夫から、筋書きを書き換えてははならないという郵便を受け取る(実は死神の変装なんだけどね)。

  • 河童から教えてもらった屁の爆発力によるロケット泳法不発 。死のシナリオでは三平は水死予定に。恐怖の配達夫の場面は劇画タッチだ。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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