絶対泣かない (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 3318
感想 : 347
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970058

作品紹介・あらすじ

あなたの夢はなんですか。仕事に満足してますか、誇りを持っていますか? 専業主婦から看護婦、秘書、エステティシャン。自立と夢を追い求める15の職業の女たちの心の闘いを描いた、元気の出る小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 『あなたはあなたの仕事が好きですか』。

    仕事、仕事、仕事、と世の中にはおびただしい数の仕事があります。2011年の厚生労働省の職業分類によると、この国にはなんと17,209もの職業があるそうです。そんな分類を見ていると聞いたことのない職業、幼い頃憧れた職業、そしてやってみたい職業…とそんな職業の名前を見ているだけでも色んな感情に包まれるのを感じます。憲法第27条に定められている通り、私たち日本人には”勤労の義務”が課せられています。しかし一方で、誰がどの職業に就かなければならないかということは規定されていません。私たちは”勤労の義務”によって働かなければならない一方で、憲法第22条によって仕事の内容を自由に選ぶ権利も有しているのです。それは、私もあなたも同じです。この国の万人が同じ条件の元、この国に暮らしています。では、冒頭の一文を再度書きます。

     『あなたはあなたの仕事が好きですか』。

    どうでしょうか?昨今は段々と薄れてきていますが、それでもこの国の多くの人は、まだまだ”終身雇用”という名の下で仕事をしていると思います。人生は一度きり、二度と送ることのできない大切な人生。そんな人生の中で多くの時間を捧げることになる仕事。しかも憲法の下で好きな仕事を選ぶ権利さえ有している、それが私たちです。そんな私たちですから、当然に『あなたの仕事が好きですか』と訊かれれば、間髪入れずに”はい!”と大きな声で全員が答えることになるはずです。しかし、どうでしょうか?そんな風に元気に答える人は、果たしてどの程度いるのでしょうか?少なくとも私には、そんな風に答えることはできません。そんな風に答えることができる人を羨ましいとさえ思います。

    さて、そんな“職業選択の自由”の中で私たちが選べる職業は多種多様です。一生かけてもその全てに就くことなどできません。この作品は、そんな数多くの職業の中から15の職業に光を当てる物語。そんな職業を選んだ15人の女性の仕事への思いを知る物語。そして、それは、この作品を読むあなたが自分の仕事を好きになるための物語です。

    さて、15もの短編から構成されたこの作品。それぞれの短編間に関係性は一切ありませんが、短編ごとに様々な職業に就いている女性が一人ずつ登場します。そんな作品で取り上げられている職業は極めて多彩です。『フラワーデザイナー』『体育教師』『デパート店員』『営業部員』『看護婦』『女優』『タイムキーパー』『銀行員』『水泳インストラクター』『秘書』『養護教諭』『エステティシャン』…とこれだけあげると、このレビューを読んでくださっているあなたの職業が登場したかもしれません。そして、この作品は1995年に発表されていますが、取り上げられている職業は全て今も存在するものばかりです。また、それぞれの職業の描写自体には不思議と時代感を感じないのが不思議です。

    当然人によって好みというものがあると思いますが、私は全体として作品前半の短編群に好印象を持ちました。そんな中でもじわっといい話と感じたのが『漫画家』が取り上げられる〈愛でしょ、愛〉です。

    『急遽、東京に住む娘を訪ねることに』なり、新幹線の中で『窓の外を流れる風景に目をやりながら』、『娘を東京に出したことを後悔して』いるのは主人公の『私』。『無口で地味で陰気な子だった』という娘が『東京のデザイン専門学校に行きたい』と言い出したのは高校三年生の時。『確かにあの子は、絵はうまかった』という娘は『専門学校を出たら田舎に戻って来る』と言ったはずが、『東京で就職先を見つけたから』と帰っては来ませんでした。『息子の大学受験や自分の母親の病気』が重なり、娘のことに気をかけることができなかった『私』は、しばらくして娘が『漫画を描いていること』を知ります。『顔見知りの奥さんに』、『渡戸さんのお嬢さんも、大活躍じゃありませんか』と声をかけられた『私』は『きょとん』とします。『逃げだそうとした彼女を捕まえて』追及し、娘のペンネームを知った『私』は愕然とします。『玉桜ふぶき』というその名前。飛び込んだ本屋でレジの女の子に教えてもらった漫画雑誌を見て『手が震えた』『私』。『下着姿の女がソファで寝そべっている』という雑誌の『巻頭カラーだった』というその雑誌を手にした『私』は、『からだ中の血液が沸騰するのを感じ』ます。『ものすごいセックスシーンではじまっていた』というその漫画には『露骨に唇を半分開いた女、裸の男の尻、そして「ああ、すごいわ」なんて台詞が書かれ』ていました。『姉ちゃんもやるなあ』と、『腹を抱えて笑』う息子に『あの子の所に行ってくる』と言うものの『親にやめろって言われて、やめる歳じゃないだろう』と言い返される始末。しかし、気持ちがおさまらず翌日東京へと向かった『私』は、タクシーから降りて、目の前の『白くて立派なマンション』を見て『むかむかが』再びこみ上げてきました。そして、『渡戸千恵子』という表札の下に『玉桜ふぶき』というペンネームが添えられた部屋へと辿り着き、チャイムを押した『私』の前に現れたのは『上半身裸で下だけパジャマのズボンを穿いた若い男』でした。そんな『私』がマンションの中で見たもの、出会った人、そして感じたこと、『むかむか』した気持ちに包まれていた『私』の感情がひっくり返ることになるあたたかい物語が描かれていきます…というこの短編。15の短編中、その職業以外の人の視点から描かれるのは二つのみ。その一つが母親視点で娘の『漫画家』という職業を見るこの短編でした。『漫画家って人が思ってるよりずっと地味なんじゃないかな』と息子が『私』に言った言葉の通り、そんな『漫画家』の生活を垣間見せてくれる好編でした。

    上記した通り思った以上に時代を感じさせないこの作品ですが、おそらく立ち位置に変化があると思われる職業が二つ入っているのも特徴です。その一つが〈アフターファイブ〉の『派遣・ファイリング』です。『学習参考書や教育書を専門に出している出版社』で派遣社員として働く主人公の加納。そんな加納はある日課長から呼び出され注意を受けます。それが『加納さんは社員でもないのに、働き過ぎ』というものでした。縁故採用された正社員の女性から、加納が『ばりばり仕事して、皆にも気に入られて、それでいて五時で帰ってくのが癇に触ってしょうがない』と訴えてくるというのがその起点となる物語は、『自由の代償は、孤独だった』というまさかの展開を辿ります。25年前にはこの国でおそらく当たり前の価値観だったであろうオフィスの風景も垣間見ることのできるこの短編は今とは微妙に立ち位置の異なる派遣社員のあり方も伺える好編でした。そしてもう一つが『専業主婦』を取り上げた〈愛の奇跡〉です。『私の十年越しの片思いは、実を結んだ』と、中学生の頃から大ファンだった脚本家の妻になった主人公の『私』は、『私は彼の家庭になろう。彼の必要とする家の備品に喜んでなろう』と『専業主婦』という人生を選びます。脚本家の妻という少し特殊な境遇ながら『他人に人生を預ける、というのは、何と無謀で何と気持ちがいいことだろうか』と感じる主人公が描かれるこの短編。この時代に比べると、自分も『専業主婦』です、という方の数は減ったと思いますが、もしかするとこの考え方、この気持ち自体は今も昔も変わらないのかもしれない、そんな風に感じた短編でした。

    そして、そんなこの作品の読みどころは、本編の後にも続きます。それが、山本文緒さんによる〈あとがき〉でした。単行本用と文庫本用に二つの〈あとがき〉が存在し、それぞれ違う観点から読者への問いかけがなされ、それぞれに胸を打つものがあるその〈あとがき〉。ここでは、文庫本の問いかけをご紹介したいと思います。15もの様々な職業の舞台裏、その職業に人生を捧げる女性たちを描いた山本さんは、こんな風に読者に問いかけます。

    『あなたはあなたの仕事が好きですか』。

    そんな問いに『必ずしも好きである必要はないと、私は思います』と語る山本さんは、『たとえば感じのいい友達みたいな仕事、あるいはそんなに仲良くはないけれど一緒に暮らしている家族みたいな仕事、そんなふうに自分と仕事に距離感をもって接するのもいい』と続けられます。私は自分の仕事が好きなんだろうか?改めてそう問われると間髪入れずに”はい”と答えられない自分がここにいることに気付きます。何か特殊な技能や資格が必要でもない自分の仕事、まさしく”歯車”のように幾らでも替えがきく自分の仕事を好きだとも言い切れない自分に気づきます。でも一方で、

    “あなたはあなたの仕事が嫌いですか”。

    と訊かれたとしたら、それにも間髪入れずに”はい”とは答えられない私。モヤモヤとした気持ちは収まりません。そんな私に問いかけるかのように山本さんはおっしゃいます。

    『もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身です』。

    その問いかけをあなたならどう感じるでしょうか。自分の仕事が好きでも嫌いでも、その全ての感情は自分次第ということ。また、少なくともこの国では仕事は自分自身で自由に選べるものでもあります。誰に強制されるものでもありません。そんなある意味での自由の中で今の仕事を選んでいるのは自分自身です。山本さんはさらにこうもおっしゃっいます。

    『どうか、あなたがあなたの仕事を好きになれますように』。

    生きている限り、私たちは何らかの仕事に就くことになります。そう、生きているということは、仕事をすること、仕事をするということは、生きることでもあるのです。

    仕事ってなんだろう、仕事にどう向き合えばいいんだろう、そして、仕事を好きになるってどういうことなんだろう。時代を経ても変わらない仕事というものに向き合う15人の女性たちの生き様を通じて、改めて人生における仕事とは?ということに思いが囚われたこの作品。今の仕事に疑問を感じている、今の生き方に疑問を感じている、そんなあなたに、特に女性のあなたに是非読んでいただきたい、そんな作品でした。

    • さてさてさん
      nikuさん、こんにちは!
      かつてこの作品を読まれたのですね。90年代の作品なので時代を感じるかと思ったのですが、15人の女性たちのそれぞれ...
      nikuさん、こんにちは!
      かつてこの作品を読まれたのですね。90年代の作品なので時代を感じるかと思ったのですが、15人の女性たちのそれぞれの生き様を描いた物語は、とても新鮮で、時代が変わってもそこに働く気持ちというものは決して変わらないのだと思いました。また、作者の〈あとがき〉が書かれた作品は他にもありますが、こんなにも胸を打たれた〈あとがき〉は初めてです。初心に帰れた、とおっしゃるnikuさんの心持ち、私も同感です。仕事を続けているとたまらなく辛い瞬間、もしくは時代というものがあると思います。こんな思いまでしてどうして働き続けなければいけないのか、あまりの理不尽さに心が折れそうになることもあります。でも、「絶対泣かない」。山本文緒さんが遺して下さったこの〈あとがき〉を胸に頑張ろう、頑張っていこう、そう思います。
      コメントありがとうございました。
      2021/11/13
    • nikuさん
      そうですよね!
      理不尽な上司とか、文句ばっかのお客様や取引先、なにくそと思いますが、実際泣けてきますが、また明日から月曜日、、がんばります!...
      そうですよね!
      理不尽な上司とか、文句ばっかのお客様や取引先、なにくそと思いますが、実際泣けてきますが、また明日から月曜日、、がんばります!元気をありがとうございます!
      2021/11/14
    • さてさてさん
      nikuさん、ありがとうございます!
      山本文緒さんがおっしゃってくださったように、『どうか、あなたがあなたの仕事を好きになれますように』とい...
      nikuさん、ありがとうございます!
      山本文緒さんがおっしゃってくださったように、『どうか、あなたがあなたの仕事を好きになれますように』という言葉を胸に仕事に向き合ったいきたいと思います。
      お互い頑張りましょう!
      今後ともよろしくお願いします!!
      2021/11/14
  • 短篇集というよりは、ショートショート集。
    幸不幸はあるけれど、なぜか読み終えたときには「よし、また少しずつ歩こう」と思える、女性にオススメの1冊。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    15の職業の中で生きる女性たちの断片を、時には本人の視点から、時には第三者の視点から書いたショートショート集です。
    どのお話もすごく読みやすく、隙間時間に読み進められます。

    登場する女性たちは、職業も、置かれた境遇も何もかもが違います。
    1話1話、こんなに少ないページ数にも関わらず、どの女性たちの姿も、あざやかにイメージできるので、驚きました。

    本タイトルは「絶対泣かない」となっていて、同タイトルのお話も収録されています。
    とても見事だったのは、その本タイトルとラストのエッセイの呼応性です。

    文庫あとがきの後には、「涙の力」というエッセイが収録されています。
    このエッセイは著者が書いたものではなく、手相観(てそうみ)の日笠雅水さんによって書かれたものです。
    なぜこのエッセイがこの位置にあるのか、なぜ著者ではなく日笠さんが書かれているのか、その理由は文庫あとがきにて書かれています。
    「涙の力」には、「いろんな人が泣いた状況」、もっと端的に言うと「涙の流し方」が書かれています。
    本タイトルが「絶対泣かない」なのに、その本のラストを飾るのが「涙の流し方」だなんて、すごく素敵だなと思いませんか。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    女性、というだけで理不尽な目に合うことも、たくさんあります(もちろん、男性というだけでひどい目にあうこともありますけれども…)
    そんなとき、このお話の多くの女性は、涙をこらえ、その先の人生になんとか進もうとしています。

    でもやっぱり、「絶対泣かない」で生きるって、しんどいです。
    つらいとき、悲しいときに涙をこらえて進むって、本当にしんどい。
    だからこそ、この本のラストには「涙の力」というエッセイが、そっと置かれているのだと思います。

    さまざまな境遇で生きる女性の姿を通して、泣くこと、泣かないこと、どちらの世界ものぞいてみませんか。

  • 数々の仕事の短編。短くとも読みごたえがあった。でも、実は仕事についてのあとがきが一番よかった。

  • あとがきの『恋に落ちるように仕事に没頭するのも素敵だけど、自分の仕事に距離感を持って接するのも良い』という言葉にハッとした。
    様々な働く女性の裏側を垣間見れて、励まされた。

  • 仕事に就いている女性それぞれの悩みを描いた短編集。
    短いので、一つ一つはすぐに読めます。
    誰にでもある迷いや落ち込み、人生の転機…
    もがいているうちに、ふっと何かが変わったり、見てくれている人がいたり。

    「花のような人」フラワーデザイナー
    損害保険会社に入社した同期の女性6人のうち…
    それぞれの理由でだんだん辞めていった。最後の一人は、フラワーデザイナーに。再会したときには?

    「ものすごく見栄っぱり」体育教師
    長身でがっちりした体育教師の女性。あだ名はアケボノ。
    華奢で弱々しい女の子にイライラして、ずばっと叱ってしまうが…

    「今年はじめての半袖」デパート店員
    失恋して会社を辞め、デパートに再就職。
    独りで日曜や祝日を過ごす羽目にならないのが救いだった。夢中で2年が過ぎ…

    「愛でしょ、愛」漫画家
    東京に出た娘が漫画家になっていたことを突然知った母親。しかも、大胆な作風のよう。訪ねていくと、部屋には彼氏もいて…?

    「話を聞かせて」営業部員
    営業に変わって、熱心に通う。どう頑張っても毎回冷たくされる店があり、彼氏に愚痴をこぼしていると、時間が良くないのではとアドヴァイスされる。
    別な時間に行ってみて、初めて知ったことは…?

    「アフターファイブ」派遣・ファイリング
    時間内は一生懸命仕事をしているのに、かえって働き過ぎだという苦情が出る。
    その理由は…

    「天使をなめるな」看護婦
    「女神の職業」女優
    「気持ちを計る」タイムキーパー
    「真面目であればあるほど」銀行員
    「もういちど夢を見よう」水泳インストラクター
    「絶対、泣かない」秘書
    「卒業式まで」養護教諭
    「女に生まれてきたからには」エステティシャン
    後書きに、依頼されて占い師の人が登場しているのも異色ですね。

    なんとなく元気が出ます。
    一つが短いので、すべて問題が解決するというような展開ではないんだけど。
    ちょっと何かが見える。
    みんな、いろいろあるけど、仕方ないんだよ、頑張ってるよねー!時にはいいこともあるよねって♪

  • ブックオフで購入したもののうちのひとつ。
    山本文緒さんは昔プラナリアを読んで、大人のアンニュイな感情のゆれる女性の物語が読みたいとき、手に取ってしまいます。

    この本は、さまざまな職業につく女性たちを描いた短編集となっています。登場人物たちは、日々巻き起こる理不尽に耐えながらそれでも幸せだったり不幸だったりするわけですが、必ず、前を向くためのイベントが発生します。でも、それぞれの短編はそこで終わっていて、その後主人公が前を向いたのかどうなのか、わからなくなっています。読者としては、きっと良い方向に進展したのだろう、そうあってほしいという希望を抱きながら次の話に進みます。

    今の仕事が嫌だという人は、文庫版のあとかぎにぐさっとくるでしょう。「もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身です」

    物語の主人公に対して「こう進めばいいのに」と、補助線を引いてあげることで、著者はわたしたちの人生にも補助線を引いてくれます。しかし、進むも退くも帰るもあなた次第、ということを認識して、人生を生きていかなければならないのだ、という現実を、同時に突きつけられるのです。自分の人生は自分のもの。

  • さまざまな泣きそうなシチュエーションを書いた短編集。
    あとがきを読んで初めて、色んな職業の女性について描いていることに気づき、もう一度読み返す。
    復職と転職の間で揺れている今の自分には、薔子の話が心に響いた。

    “仕事をする、ということは、遊びとは違うのだ。厳しくて当たり前なのかもしれない。 自信をなくし、そしてまた違う形の自信を取り戻す。そうして進んでいくものなのかもしれない。”

    “私達は忙しさにかまけて、何故働いているかを忘れてしまいがちだ。  
    どうして働いているのか。  
    何が欲しいのか。  
    それで、あなたは、いったいどうしたいのか。  
    どうしてもらいたい、のではなく、どうしたいのか。  
    私は時折、自分に問うようにしている。”

  • 日常に起きていそうな小さな事件や出来事を、異なる職業ごとに体感することができました。
    仕事が嫌になってしまうことがあるけれども、そんな時に少し勇気を分けてくれそうな作品かなと思いました。


    個人的に、「話を聞かせて」という作品が一番ほっこりしました。
    いい彼氏を持っていますね。この子は。笑

  • 15のお話からなる短編集。
    絶対泣かない がんばるぞという話から 何してるんだろう自分は・・・と考えている話などいろいろないなお話がある。
    わかるわかると思いながら読んだ話 ちょっと意味が分からないかなと首をかしげたお話 この人の今後を見てみたいと思う話。自分の好きな話を探すのも面白いかも。
    わたしがすきな話は 愛の軌跡 天使をなめるな 絶対泣かないの3個かな。

  • 色んな女の色んな仕事と生き方。
    古い本なので今は廃れた仕事や、社会での女性の存在感も変わったけれども、今も昔も同じような悩みを抱えてたりするのかも。
    そして大丈夫がんばってるよ、て少し元気づけてくれる。短編集だから、自分にとって刺さる話をそれぞれ見つけられる気がする1冊。

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著者プロフィール

1962年神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。99年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞を受賞。著書に『ブルーもしくはブルー』『あなたには帰る家がある』『眠れるラプンツェル』『絶対泣かない』『群青の夜の羽毛布』『落花流水』『そして私は一人になった』『ファースト・プライオリティー』『再婚生活』『アカペラ』『なぎさ』『自転しながら公転する』など多数。

「2022年 『パイナップルの彼方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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