- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043417087
感想・レビュー・書評
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とにかくエネルギーに溢れた本。著者は問題意識の塊のような人だと思った。
読んだ人から内容を聞いて情報を得るのと、実際に読むのと変わらない本は沢山あるが、この本は違う。自分の目で一行一行文を追っていくことで、とてつもないエネルギーを感じられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「言説の質の低下」とあるが、そもそも日本に優れた言説があり、広く社会に流布し、世論を動かしたことがどれだけあったのだろうか。
「最近の若者はなっとらん」ではないが、昔から言われていることなんだと、本書の主題とはずれるだろうがふと感じた。
自分自身の保身等を考えず、鋭く批判する姿勢は自分も貫きたい。
出版された当時に読んでみたかった。 -
レフティなノリなので、ネットや通信界隈に慣れた頭にはしびれる。ただ辺見さんの熱量は、今のメディアにないところだと思う。戦争とメディアの話、仮に当事者になった場合に戦えるのか? 自問自答、戦えるケンカ屋さんでありたい。
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言葉ってほんとに便利なんだ。言い方。工夫。それで幾らだってケムリに巻けちゃう。サラ金は消費者金融だよ。理不尽な大量解雇はリストラだよ。失業対策では具合が悪いから公的雇用だよ。著名なジャーナリストは口を揃えてこういうね。状況の危機は、言語の堕落からはじまるって。現状の暗部を美名でコーティング。包んでくるんで中身をうまーくね。中身は何を隠そう、「明るい闇」ってことで。みたいに。著者はいつも内省している。ここが深い。意見はいろいろだけど。そこだけは見逃したらいかんと。
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ブッシュに票を投じた人に一度読んでもらいたい本。