単独発言: 私はブッシュの敵である (角川文庫 へ 3-7)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043417087

感想・レビュー・書評

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  • とにかくエネルギーに溢れた本。著者は問題意識の塊のような人だと思った。
    読んだ人から内容を聞いて情報を得るのと、実際に読むのと変わらない本は沢山あるが、この本は違う。自分の目で一行一行文を追っていくことで、とてつもないエネルギーを感じられる。

  • 「言説の質の低下」とあるが、そもそも日本に優れた言説があり、広く社会に流布し、世論を動かしたことがどれだけあったのだろうか。
    「最近の若者はなっとらん」ではないが、昔から言われていることなんだと、本書の主題とはずれるだろうがふと感じた。
    自分自身の保身等を考えず、鋭く批判する姿勢は自分も貫きたい。
    出版された当時に読んでみたかった。

  • レフティなノリなので、ネットや通信界隈に慣れた頭にはしびれる。ただ辺見さんの熱量は、今のメディアにないところだと思う。戦争とメディアの話、仮に当事者になった場合に戦えるのか? 自問自答、戦えるケンカ屋さんでありたい。

  • 言葉ってほんとに便利なんだ。言い方。工夫。それで幾らだってケムリに巻けちゃう。サラ金は消費者金融だよ。理不尽な大量解雇はリストラだよ。失業対策では具合が悪いから公的雇用だよ。著名なジャーナリストは口を揃えてこういうね。状況の危機は、言語の堕落からはじまるって。現状の暗部を美名でコーティング。包んでくるんで中身をうまーくね。中身は何を隠そう、「明るい闇」ってことで。みたいに。著者はいつも内省している。ここが深い。意見はいろいろだけど。そこだけは見逃したらいかんと。

  • ブッシュに票を投じた人に一度読んでもらいたい本。

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著者プロフィール

小説家、ジャーナリスト、詩人。元共同通信記者。宮城県石巻市出身。宮城県石巻高等学校を卒業後、早稲田大学第二文学部社会専修へ進学。同学を卒業後、共同通信社に入社し、北京、ハノイなどで特派員を務めた。北京特派員として派遣されていた1979年には『近代化を進める中国に関する報道』で新聞協会賞を受賞。1991年、外信部次長を務めながら書き上げた『自動起床装置』を発表し第105回芥川賞を受賞。

「2022年 『女声合唱とピアノのための 風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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