崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫 ぬ 2-2)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043541027
作品紹介・あらすじ
崩れる女、怯える男、誘われる女……ストーカー、DV、公園デビュー、家族崩壊など、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた、8つの傑作ミステリ短編。
感想・レビュー・書評
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結婚にまつわる短編集
トリックや着地点 男性目線から女性目線
やっぱり貫井徳郎先生は長編が好きだなぁ。しかし、初の短編集とのことで試行錯誤した彼の勉強ノートを盗み見たかのような嬉しい背徳感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「結婚」に絡めて、実社会でのアルアル問題を少し極端とも言えるストーリー仕立ての8つの短編。
それぞれの表題が内容にピッタリで、読み始める前から何が起こるんだろう?と期待大で楽しめた。
どの短編もストーリーが完結しているようでしてないから、「うわッこの後どうなるんだろう」とか「また振り出し?」「えッどうすんのこれから?」いちいちツッコミが入れられて、ほんと楽しかった。 -
家庭崩壊、不倫、DV、育児ノイローゼなどなど、結婚と現代社会の闇をビッカビカに描き上げたミステリ(イヤミス?)短編集!
貫井徳郎さんは長編しか読んだことなくて、なっっっっがいストーリーのハラハラ感とか会話のテンポの面白さとかがほんとに魅力的で~( ˇωˇ )とか勝手に思ってたら短編集も鬼ほど面白かったです!本当に描写が丁寧で濃密でそれが短いから余計ギュッとされてて…みたいな。
最後に作者本人が「蛇足とは思うものの…」とか言って全編を解説してくれているという豪華さなのですが、内容に関してというか「こんな過程で書きました!短編の書き方掴んだ!」「これ発表当時はストーカーなんて言葉一般的じゃなくて…」みたいな背景もので本当によかったです(*´ `*)
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どれも読みやすく、面白かった(こわかった)。まず思い出すに、「怯える」。新婚の妻は、夫の、もとカノからの電話で夫の浮気を疑う。
その後ももとカノからの連絡に頭を悩ます夫。しかしそれは、妻が細工した狂言だった。
夫の言葉不足が招いた誤解とはいえ、そこまでするかというかんじがこわい。赤ちゃんも生まれることだし、この話だけは未来が明るそう。 -
短編集。
結婚にまつわるとか大好物すぎるやつ
表題の「崩れる」が一番好きです。まあ、オチはそうなるよねって感じなんですが、(人間の)「クズ」という強い表現が全面に出てくるあたり、クズはこうなるべきだよなと思ってしまいます。
あと良かったのは「誘われる」です。あーこういううざい人実際いるよなーというところからのオチがひどすぎた。怖い。 -
結婚って…。という話。
悪いことしかないわけじゃないけど、理想ばっかり描いていてもしんどくなる。我慢ばっかりしてたらいつか爆発するけど、我を通すばかりでも破綻する。言うべきことは言わないと。でも言いすぎてもまずい。
相手との相性。お互いの性格。
読んでいる時の精神状態によっては、離婚の引き金になりかねないのでは…ってほどリアルな話です。
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結婚にまつわる短編集。クソ旦那のうんざりする話からストーカーやママ友問題。人間のどろりと暗い部分にぞっとするし、遠い話でもないなあ、と思ったり。
イヤミスとホラーが入り混じり、どのオチも最高に気持ち悪くて好きです。 -
ああ嫌だ。
結婚するのが恐ろしくなる短編集。
特に表題作が強烈で、あの結末を読んでスッキリした気持ちになっている自分に気づいて愕然とした。
ミステリーというよりはサスペンス色が強い。
フィクションなのに妙に生々しい話が多く、げんなりしてしまう。
「見られる」が一番怖いかもしれない。 -
人間の怖さが垣間見えたり、ドキドキする短編でとても楽しく読ませていただきました。
因果応報的な話が多く、嫌な感じの怖さではなくすんなり読めます。
短編以外も読んでみたいと思います。