親切なクムジャさん SYMPATHY FOR LADY VENGEANCE (角川ホラー文庫)

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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043572120

感想・レビュー・書評

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  • 「とても~で、とても~で、とても~だった」など繰り返しが多いのが気になったが、読みやすかった。
    暴力や同性のエロなど、なんかちょっと気持ち悪い作品だった。

    クムジャさんは復讐を果たすため、コマを増やすためにみんなに恩を売ってただけで、親切なわけでは無かったのかな。
    復讐の為だけに生きたクムジャさん。
    かわいそう。

  • 映画のノベライズ本。
    同じ文章・表現の繰り返しが多い。
    作者は映画の小説化が嫌でこういう手法を
    取ってるのだと思いながら読んだ。

    あとがきには
    映画の小説化に慣れて、それを戒めるため
    新しい手法など試みたとあったが、この繰り返しがそれだろうか。

    私の推測が当たってるんじゃないかと思う。(根拠はない)

  • あくどい美人の物語は妙に惹かれてしまう

  •  ★☆☆ 韓国でヒットした映画のノベライズ版☆〃

    映画のCMだけちょっと観たことがあって、なんとなく本屋で目がいって買ってみた。
    「親切なクムジャさん」、想像していたよりも深かった!
    けっこう面白かったよ☆〃

    ただ、先入観もあるのか、「映画っぽい」感じは否めなかった。
    ストーリーの流れとか、情景描写とか。
    やっぱり映画は映画、小説は小説で表現方法が違うわけで、
    小説としてはまぁまぁかな、っていう感じでした。

    でも思っていたよりは断然面白かったし、
    多分映画だとキモチワルイ場面を直視できなかっただろうから、
    小説で読めてよかったなぁって思う♪〃

    (2008.04メモ→2010.04ブクログ)

  • なかなかに壮絶な復讐劇の物語。「親切なクムジャさん」は悪女なのか聖女なのか、そして本当に殺人犯だったのか。そして彼女の目論む「復讐」は誰に対するものなのか、という部分がポイントで、ぐいぐい読まされる。
    しかしこれはなんともいえない「悲哀」の物語だなあ。何よりも「クムジャさんの犯してしまった罪」というのが、どうにもやりきれなくって仕方ない。その上でこのラストか……。

  • 映画はまだ見てないけど、すごく読みやすくおもしろかった!

  • 韓国映画のノベライズ本です。
    大石圭さんは呪怨や輪廻などのノベライズいろいろ書いてるけどどれも読みやすくて好きです。

    これは映画は見てなくて、読んだらすごく映画見たくなりました!
    と言うか、パクチャヌク監督さんは「オールド・ボーイ」と「復讐者に憐みを」
    とこの親切なクムジャさんで「復讐3部作」としてるらしいです。
    確かにオールドボーイも面白かったし期待大ですね。

    【6歳の男の子を誘拐して殺害し
    自首してきたのは20歳のとても美しい女でした。そして13年彼女は牢獄で過ごしました。刑務所では親切なクムジャさんと看守からも慕われるほど優しくて美しい女でした。そして出所の日をむかえ・・・】

    クムジャさんの謎がすごく面白かった。
    まぁ、なんでかわかったあとはフツーだったけどそれなりに面白かったです。

  • 痛い描写もありますが、中々考えさせられる話。

  • 映画見逃して、本を読んでみた。前半は、なぜ?ってひきこまれたけど、後半はちとダレたかな?後味良くはない。

  • 韓国映画のノベライズだそうです。ほほぅ。…知らんなぁ(ヲイ)
    えぇと、パク・チャヌク監督の『復讐3部作』の完結編とも言える作品
    …らしいですょ。
    『復讐者に憐れみを』
    『オールド・ボーイ』
    『親切なクムジャさん』
    …がその3部作みたいですね。

    この人の小説は「湘南人肉医」を前読んだ。カニバリズムホラー。
    正に禁断の果実…とかって言うとやっぱ変態扱いされそうだなぁ…。。。
    角川ホラーはぞくぞくする程楽しい本が多いヨね♪大好き。
    最近読んで無いけど。だって薄いんだもの…本の厚みが。
    どうしても本の厚みで選んでしまう(ヲイ)

    要約すると…無実の罪で13年もの歳月を刑務所で過ごした
    誰からも愛される可愛らしい天使のような人の復讐劇。…かな?

    とても淡々とした実況中継のような回想録のような
    でも吸い込まれてしまう小説でした。
    けれども丁寧な文章がとても
    抑えきれない感情を抑えているようで
    …………苦しい。

    悲しくて切なくて苦しい。
    それでも天使は天使だった。
    たとえその両手がどれほどの鮮血に汚れても。

    ☆…………☆…………☆…………☆…………☆
    復讐は不毛な行為であり、
    復讐はただ憎しみの連鎖を産むだけだ。
    多くの人がそれを知っている。
    にもかかわらず、
    この地上では今も、
    個人的な、
    または組織的な、
    あるいは国際的な復讐が繰り返されている。
    …(中略
    復讐を肯定してるわけではない。
    ただ作家として僕にできることは、
    復讐を果たそうとする個々人々の心の中を
    丁寧に描き出すことなのである。
    ☆…………☆…………☆…………☆…………☆
    あとがきより。
    ………うん。言葉が出ない。

    あれ?
    「小説の結末は映画とはまったく違うものになってしまった」
    とかってあとがきに………ハイ?
    ………………ちょっとぉ〜〜〜Σ( ̄▽ ̄;)エェ?
    映画も見たくなってしまったじゃないですか。

    ☆…………☆…………☆…………☆…………☆
    復讐とは、精神的な満足の一種である。
    お前はわたしの息子を殺した。
    だから、わたしはお前の息子を殺した。
    わたしは復讐を果たしたので、今は静かに坐っていられる。
    復讐とはつまり…………そういうことだ。
    ☆…………☆…………☆…………☆…………☆
    『復讐執行人』/大石圭の冒頭部分らしいですよ。…読みたい。

    うん。そういうことなんだ。
    単なる満足なんだ。
    還ってこない空しさを寂しさを空虚を
    空っぽの満足で蓋をしてしまうことなんだ。
    見えなくしてしまうことなんだ。

    その傷が見えなければ、
    傷なんて無いと錯角することも出来るから。


    幸いなことに復讐する程の事件が私の身の上にはまだ起こってはいません。これからも無いことを祈るけれど。

    復讐って…やはり堂々回りの結論の出ない答えのないモノなんだなぁと。
    立場に立たないと分らない。復讐する程の情熱が大切なモノを失った時に…あるのだろうか。

    それでもこの本のように2択を迫られた時。
    私はどうするかなぁ…
    1人でするには挫折しそうな気もしますが(ヲイ)
    全てのお膳立てが揃った時、
    さぁどうぞと差し出されたら、
    殺しても良いのだと、
    憎しみをぶつけても良いのだと、
    差し出されて…
    …………拒めるわけがないよね…(ヲイ)

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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