大奥華伝 (角川文庫 ひ 4-51)

著者 :
制作 : 縄田 一男 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 40
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043671045

感想・レビュー・書評

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  • 大奥について、のアンソロジー。

    物語あり、歴史語りあり、な状態で
    色々読めて楽しめました。
    が、大奥と言われると、このあたりなのかな? で
    話が統一されてました。
    縛りがあったのでしょうか??

  • お万の方の描き方が前に違う人が描いたお万の方と違っていて哀しかった。
    人間味あふれる作品ばかりだった。

  • 時代にそった江戸城大奥アンソロジー。色々楽しめてよいようで、作風と内容がバラバラすぎて落ち着かず。タイトルとカバー(松園の「花見」)からイメージするのと違いすぎたからかも。だって風太郎に笹沢・・・ちょっとエネルギー吸い取られ系。

  • 大奥もののアンソロジー。春日局から天璋院まで時代順に配列。
    杉本苑子「春日局」。旧来のイメージに沿いつつ、活力のもとを肉欲と嫉妬として、えぐいまでの描きかた。
    海音寺潮五郎「お万の方旋風」「矢島の局の明暗」。いずれも『江戸城大奥列伝』のうち。こういうのはまとめて読むからいいんだろうね。矢島は家綱の乳母。
    山田風太郎「元禄おさめの方」。おさめの方=柳沢吉保の愛妾染子について、第3者、綱吉、吉保、隆光、正親町町子(吉保の愛妾)の各視点から描く。染子は風太郎の理想の女の典型の1つ、聖なる妖姫タイプとして描かれる。その描写の中で、綱吉治世のナゾを説明してたりするんだけど、なかなかリクツが合っている。風太郎ファンで、この作品も好きなので、これで★1つプラス。
    平岩弓枝「江島の恋」。ただし相手は生島ではなく…。それにしても、関係なさそうな江島のお兄さん、死罪にされちゃったのね。当事者でも遠島とかなのにかわいそすぎ。
    笹沢左保「女人は二度死ぬ」。延命院事件を描くが実態はエロ小説。ございます調がぎこちないが早川主馬の妻(主人公の嫂)が語る体裁だかららしい。しかしなんで嫂がそんなこと知ってるのか、ありえない、と、これを読む限りでは思うぞ。
    松本清張「天保の初もの」。寛政の改革を描くが、肝心の、大奥がどうやって水野をやっつけたかが、全然かかれてない。
    永井路子「天璋院 守備型女性のナンバー・ワン」。大河ドラマ「篤姫」に先立つこと30余年、宮尾登美子の原作からも10年近く前、天璋院のみごとなしんがりぶりを評価している。

  • 杉本苑子「春日局」、海音寺潮五郎「お万の方旋風」「矢島の局の明暗」、山田風太郎「元禄おさめの方」、平岩弓枝「絵島の恋」、笹沢佐保「女人は二度死ぬ」、松本清張「天保の初もの」、永井路子「天璋院」のアンソロジー。

  • 春日局、絵島事件、今人気の篤姫などの話しが7人の著者によって綴られてます。

    一番読みやすかったのは春日局かな。
    春日局好きなんだー。
    他は心情がつらつらと書かれてる作品だったり、時代背景が多かったり。
    当たり外れがあったかなぁ。

  • 大奥を題材にした、杉本苑子の春日局、海音寺潮五郎のお万の方、山田風太郎のお染めの方、平岩弓枝の絵島、笹川佐保の延命院事件、松本清張の水野忠邦、永井路子の天璋院篤姫、を並べたアンソロジー。春日局は女性の作家が書いたと思えないキャラ、山田風太郎も楽しい。

  • 江戸城大奥の女たちをテーマに、歴史・時代小説の名手7人の作品を一冊にまとめてある。杉本苑子「春日局」、海音寺潮五郎「お万の方旋風」「矢島の局の明暗」、山田風太郎「元禄おさめの方」、平岩弓枝「絵島の恋」、笹沢佐保「女人は二度死ぬ」、松本清張「天保の初もの」、永井路子「天璋院」。

  • 12月21日読了。ドラマの大奥がけっこう好きなのと、好きな作家さん(平岩さん、永井さん)が入っていたので読んでみたけど、うーん、いまいち。大奥の魅力は女性の怖さ、儚さ、逞しさ、強さ、切なさ、そんな諸々入り混じった複雑な女性という存在を描いているところだと思うので、それが感じられず残念。アンソロではなく、もっと書き込まれたのを読むべきだった。再来年の大河の原作とかね。

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著者プロフィール

杉本苑子

大正十四(一九二五)年、東京に生まれる。昭和二十四年、文化学院文科を卒業。昭和二十七年より吉川英治に師事する。昭和三十八年、『孤愁の岸』で第四十八回直木賞を受賞。昭和五十三年『滝沢馬琴』で第十二回吉川英治文学賞、昭和六十一年『穢土荘厳』で第二十五回女流文学賞を受賞。平成十四年、菊池寛賞を受賞、文化勲章を受勲。そのほかの著書に『埋み火』『散華』『悲華水滸伝』などがある。平成二十九(二〇一七)年没。

「2021年 『竹ノ御所鞠子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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