おがみむし (角川ホラー文庫 え 2-3)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043838035

感想・レビュー・書評

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  • シュールなホラー「おがみむし」と、純愛スペクタル(らしい)「くくしがるば」の二作収録。
    「おがみむし」の独特な雰囲気は好きですね~。冒頭からなんだこの展開は、と度肝を抜かれます。この理不尽さが素敵。
    一方で「くくしがるば」は、なんとまあ凄いとしか。数々のギャグを交えながらのとんでもないストーリー。ぐいぐい読まされました。ぶっとんだ笑いに流されながら、一方でぞくりとさせられる部分もまたあったり。一応ホラーと言えないことはないか?

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 今回エログロ感は薄めですが相変わらずセンスの塊です。収録されているもう一つの短編「くくしがるば」がキメッキメです。

  • 2015年、26冊目は、毎年恒例の再読月経てのモノ。

    個人的、第二期ホラーブームの代表作家、遠藤徹。

    言葉遊びもココまで来ると……。

    表題作は独自の世界観の範疇のモノ。

    そして、「くくしがるば」は……。

    個人的には大好物!ただ、遠藤徹好きや、ホラー期待した読者には「肩すかし」、いや、「猫だまし」なヤツ。

    コレを腹だたしく思うか?滑稽に思うか?が評価の分かれ目。

    自分は圧倒的に肯定派❗❗❗

  • 『姉飼』の時からそうなのだが、この著者は不思議な世界を作るのが上手い。幻想的な世界観は恒川光太郎氏のようでもあるが、恒川氏ほどにはその発想を生かして物語を描ききれていないように思う。本作もアイデアは面白いがよくわからないままであった。ただ、支配と隷属の関係が居心地がよく抜けられないということを表したラストについては興味深い。

  • 「耽美ホラー」と名づけるのか。

    解説でもある通り、まさに紙一重の小説。

    「姉飼」に続き、その境界線を行ったり来たりしながら、

    揺すぶられる快感に耽溺した。

  • 収録作品「くくしがるば」読んでみてくれ、お願いだから!

  • 表紙は再び七戸優さん!
    しかも帯に「私の心臓を丸呑みして男はいった。「これが恋というものなのだ」」とあってそこにずきゅんときて買いました。
    思ったような雰囲気ではなかったが、「おがみむし」も「くくしがるば」もページをめくる手が止まりませんでした。「くくしがるば」読みながらずっと「なんでやねん」ってつっこんでた(笑)

  • O嬢の物語、序盤の「バルバドスの反抗」を思い出した。
    従属することは必ずしも不幸ではないのだろう。人は何かに従属しているのだから。

  • くくしがるばが非常に面白かった。
    おがみむしのほうは解説読むまで理解できませんでした!

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著者プロフィール

遠藤 徹(えんどう とおる)
1961年神戸市生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部教授。研究テーマはプラスチック、モンスター等多岐にわたり、以下のような評論・研究書を著している。『溶解論 ―不定形のエロス―』『プラスチックの文化史 ―可塑性物質の神話学―』(ともに水声社)、『ポスト・ヒューマン・ボディーズ』(青弓社)、『ケミカル・メタモルフォーシス』(河出書房新社)、『スーパーマンの誕生 ―KKK・自警主義・優生学―』『バットマンの死 ―ポスト9.11 のアメリカ社会とスーパーヒーロー―』(ともに新評論)など。
また小説家としても活躍し、「姉飼」で第10回日本ホラー小説大賞を受賞、「麝香猫」で第35回川端康成文学賞候補となる。主な作品集に以下のものがある。『姉飼』『壊れた少女を拾ったので』『おがみむし』『戦争大臣』(以上、角川ホラー文庫)、『ネル』(早川書房)、『むかでろりん』(集英社)、『贄の王』(未知谷)など。最新刊は本書と同時刊行の『七福神戦争』(五月書房新社)。

「2018年 『七福神戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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