雪冤 (角川文庫 た 61-1)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 104
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944354

作品紹介・あらすじ

死刑囚となった息子の冤罪を主張する父の元に、メロスと名乗る謎の人物から時効寸前に自首をしたいと連絡が。真犯人は別にいるのか? 緊迫と衝撃のラスト、死刑制度と冤罪に真正面から挑んだ社会派推理。

感想・レビュー・書評

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  • 死刑制度の賛否、あり方をテーマにした推理小説。現代においても、冤罪や警察による証拠捏造まで実際にあることを考えると本当に恐ろしい。
    死刑制度の何が問題なのか、根本から考えさせられる。

    ただ、物語の展開が激しく、読み返しながら進まないとややわかりにくいのと、京都弁が読みにくく、話に入っていけなかったのは、残念。京都弁聞くのは好きなんだけどなぁ

  • 「雪冤 無実の罪を晴らして、身の潔白を明らかにすること」

    ちょうど「京アニ放火殺人」犯の死刑判決があった。彼は死刑になるために生かされた。

    リーガルサスペンスの題材としては「冤罪」「死刑廃止問題」は王道。
    今回は事件の被害者遺族と死刑確定も冤罪を主張する側の家族を、同時に描いていること。
    いつも気になっていた。テレビで「冤罪」を叫ぶ家族と支援者のかげで被害者遺族はどんな気持ちだったのか。

    少し真正直だけど、伏線の張り巡らしやスピード感、どんでん返しなど、楽しめた。

  • 雪冤と言う言葉の意味を知った

  • ミステリーかと思えばどちらかというと哲学的な話だったかなあ

  • 初読みの作家さんでした

    題材は死刑制度と冤罪
    扱うテーマは重く、簡単に答えの出せないもの
    そこを二転三転させながらエンターテイメントにしていった本作は凄いです

    本作にも書かれていたように死刑制度に関して、私たちは真剣に向き合っている人は少ないかもしれません。結局執行するも、その判断をするのも全てが国がする事だから
    制度そのものを認めることが、被害者遺族の心情に寄り添う本当の支援になるのか否か…
    自分の手は下さないのに、執行を訴えることが本当に制度と向き合っていると言えるのか…
    私の意見も本作を読んで揺れています
    ただ、考えるきっかけになった事は大きな事

    ミステリーとしての側面と、一つの問題提起としての側面の二つの面のある良本でした

    [読了短歌]
    ミステリー
    その名を借りた
    提案書
    死刑と冤罪
    皆考えよと

  • 最後の黒幕はやっぱりあの人かという展開でしたが、最後の最後も二転三転でした!

  • セリフがまさに演劇のように感じ、何度も読む気が削がれました。話の流れが掴みづらく、一旦読むのをおいて再び読むと、あれ?どんな話だっけ…となるくらいでした。

     この作者さんの他の話が面白かったので読んでみたのですが、私には合いませんでした。それにしてもこの作者さんの犯人は死刑囚が多く、しかも死刑までの期間が早くないでしょうか。

  • ⭐️3.6

  • はじめて読む作家さん。
    最初あまり入り込めなかったけど、中盤からは一気に読めた。
    死刑と冤罪。
    重いテーマだけど、読みやすかった。

  • 死刑制度の是非と冤罪問題を背景としたミステリーもの。息子が冤罪で死刑を執行される、こんなことが受け入れられるだろうか。また自分が死刑になってまで守りたいモノってあるのだろうか。最後にどんでん返し、面白かった。

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著者プロフィール

1974年三重県生まれ。龍谷大学文学部卒。『雪冤』で第29回横溝正史ミステリ大賞、及びテレビ東京賞をW受賞。ほかの著作に、『罪火』『確信犯』『共同正犯』『獄の棘』など。

「2023年 『正義の天秤 毒樹の果実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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