ひだまりゼリー (角川文庫 あ 55-1)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043944835
作品紹介・あらすじ
だれの心にも、ちいさな女の子だった頃の記憶が眠っている。どうしてもこばめなかった、お母さん手編みの毛糸のパンツ。クリスマスの夜に、お父さんがプレゼント代わりに連れていってくれた、ささやかなドライブ。そこには、家族のまなざしが作る、ひだまりのような温もりがあった…。がんばってるあなたに読んでほしい、人気声優にして児童書作家、あさのますみの珠玉エッセイ集。初収録作、書き下ろしを加えて登場。
感想・レビュー・書評
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最初、表紙の写真ときれいなタイトルにとても惹かれ購入しました。
内容も、本当にひだまりのゼリーに柔らかく包まれているようで
読後もとてもぽかぽかとした気持ちになりました。
私自身がとてもおばあちゃん子なので
作者のおばあさんとのお話のところでは
読んでいて共感というか・・・
なんとも言い難い不思議な、温かい感覚を思い出しました。
私自身買って良かったと思うし、この本に出会えてよかったとも思いますが
友人に貸した時の反応がかなりまちまちだったので
好きな人は好きな、読む人を少し選ぶ本なのかなぁと少し思いました。
一概にそうとは言えないですけど・・・。
けれど読んでみないことには始まらないし、個人的にはとてもお勧めです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
直筆メッセージ付き。メッセージも素敵。
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声優・ラジオパーソナリティで、現在童話作家としても活躍する著者が、子供時代や家族のことを綴ったエッセイ集。瑞々しく、温かで微細にわたる書きぶりは、今へつながる著者の人間観察の歴史をも物語る。
鹿児島大学 : つちもち -
ダ・ヴィンチの連載をきっかけにこの本を手に取ったが、正直文章が稚拙に感じられた。しかし、文庫版あとがきの文章は明らかに上達しているので、改めて最新作を読んでみようと思う。
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読んだのは少し前なのですが、あさのますみさんのやわらかくてやさしい文章がとても良かったです。表紙のキャベツかぶった赤ちゃんも愛らしくて好き。あとがき(だったかな?)に書いてあるキャベツをかぶってる理由もまた可愛くて胸がほわっとしました。
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書評を読んで興味を持ち、昨年の秋に買ったのですが、電車の中で読もうと思って通勤カバンに入れたまま先日まで忘れていました^^;
なんとなく懐かしい感覚を抱かせてもらえるエッセイです。 しかし、向田邦子さんもそうですが、子供の頃のなんでもないちょっとした記憶(と言うより感覚)を良くここまで微細に覚えているなぁ。。。
私は大事件とか嫌なことしか覚えていません@@; -
享受してきたあたたかさを、出来るだけ、そのままの温度で伝えようとする誠実な文章に、それだけでもう、涙が出た。
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読むと前向きな気持ちになれる、優しいエッセイです。
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声優であり、作家である浅野真澄さんのエッセー集。
家族をテーマに心温まる話が詰まってます。
文体は読みやすく、話も分かり易いです。
評判がかなりいいので見てみたが、個人的にはそこまでだったかなぁ。 -
愚弟より拝借。
生い立ちや生まれた年代は全く違うのに、
すごく共感できたり、じんわりしたり、
ステキなエッセイでした。
(追記)
実家から離れたら、実家の有難さや優しさがわかったのだけど、
この本は、「思い出させてくれる何か」を、
たくさん秘めてる本だなぁと。
亡くなった祖母のこと、実家にひとりでいる母のこと、
くだらないことしあった弟、遊んだ友人たち、
100円握りしめていった向かいの駄菓子屋、
バカボン、公園、夕日、下校の音楽、
そんなものがいくつもフラッシュバックして、
ぎゅって抱きしめてあげたくなるのだ。
忘れてもいいのだと、そう書いてあった。
覚えていることも大事だけれど、
たまに引き出しを開けて、思い出を取り出して、
眺めてあげることも、きっと大事なのだ。
それでいいのだ、きっと。