リンドバーグ第二次大戦日記 (上) (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA/角川学芸出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044001650

作品紹介・あらすじ

「われわれは確かに軍事的な意味での勝利を得た。しかしもっと広い意味から考えれば、われわれは戦争に敗北したように思われてならぬ」
大西洋無着陸単独横断飛行や人工心臓装置の開発など、数々の偉業を為した英雄リンドバーグ。
唯一残した日記は、第二次大戦という西欧文明崩壊の証言だった。
断固として訴えた米国の参戦反対、ルーズベルト大統領との確執、航空事業界の国際的な内幕――
戦後25年を経て公開された、衝撃の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、かのチャールズ・リンドバーグが、1938年頃から1945年頃の第二次大戦の時期、中断していた時期も挟むものの克明に綴っていた日記を編集したもので、1970年に公刊されたというモノの翻訳だ。御本人や家族や交流の在った人達の活動や、社会を見詰めて考えたことや、見聞を通して考えたことが克明に綴られている。ここで示されるリンドバーグの考え、或いは問題提起は、綴られていたような頃から70年余り、公刊されてから40年以上、もう直ぐ半世紀というような“今”になって読んでみても色褪せない。それどころか、「彼の問題提起」の中には“今”こそ真面目に考えた方が善いかもしれない内容さえ含まれるようにさえ思える。

  • 「THE WARTIME JOURNALS OF CHARLES A.LINDBERGH」の編訳(2016/07/25発行)。

    本書は、チャールズ・オーガスタス・リンドバーグ(Charles Augustus Lindbergh)予備役准将が1937年11月ら1945年夏までのことを書き記した日記を基に刊行された”THE WARTIME JOURNALS OF CHARLES A.LINDBERGH”を2/5に圧縮した抄訳版です。 そのためか、一部、前後の記録で内容に矛盾が見られるところもありますが、アメリカのルーズベルト政権中枢の闇や軍事航空産業の内幕、当時のヨロッパ列強諸国の情勢などについて書かれており、貴重な資料だと思います。

    上巻は第2次大戦を目前に控えた1938年3月から、ルーズベルトによるアメリカ参戦工作がほぼ頂点に達した1941年9月初めまでとなっていますが、欺瞞と混沌に満ちた当時のアメリカ中枢について鋭いコメントを残しており、興味深かく感じました。
    決して読み易い本では有りませんが、当時の世界史に興味のある方には一読を勧めたい本です。

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著者プロフィール

1902年アメリカ・デトロイト生まれ。飛行家。1927年にニューヨーク‐パリ間の初の大西洋横断無着陸飛行を成功させる。太平洋戦争では陸軍パイロットとして参戦し、日本軍の零戦とも戦った。1953年に刊行した『翼よ、あれがパリの灯だ』(原題:The Spirit of St. Louis)でピュリッツァー賞を受賞。同作は映画化もされた。1974年没。

「2016年 『リンドバーグ第二次大戦日記 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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