虎山に入る

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 49
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044002428

作品紹介・あらすじ

子供の心に息づく野生、諏訪湖から溢れ出す縄文の豊穣、
そして著者が出会った思想家たちへのレクイエム――。

縄文と現代を結ぶ思考の稜線
思想家・中沢新一、最新論集!


自分のやろうとしていることは、
いまの知的世界の中ではまだ認められていないものであるので、
とうてい知略を用いなければ逆境を突破することはできまい
という認識が、若い私にはあった。
その予想はみごとに当たって、私は数多くの困難に直面したが、
そのたびに『虎山を智取する』の言葉を思い出して
自分を奮い立たせた。 ──「序」より


【目次】

* 天使の心、悪魔の心
* 冒険者たちへのレクイエム
* 日本思想のリレイヤー
* 天竜川という宝庫
* エネルゴロジーについて

感想・レビュー・書評

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  • 内側から日本を作っていこうとしていらっしゃるのだと感じた。

  • 中沢新一だから成し得る魔術的な文集。面白過ぎ。古代人の思考法を取り戻すことで現代文明を超える!ことを繰り返し語る。河合隼雄、山口昌男、吉本隆明、井筒俊彦らを振り返るがたまにオウム事件にも言及。井筒俊彦の神秘哲学の解説は特に面白い。神と人を明確に分けたホメロス的世界観へのアンチテーゼである物質/肉体による神になる方法に繋がるディオニュソスをプラトンがイデア論という詭弁で取り込みギリシャ哲学は驚くべき拡張性を持ったという指摘は素晴らしい。

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著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授、秋田公立美術大学客員教授。人類学者。著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数。

「2023年 『岡潔の教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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