西東三鬼全句集 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044003265

作品紹介・あらすじ

「水枕ガバリと寒い海がある」
「中年や遠くみのれる夜の桃」
「鬼才」と呼ばれた新興俳句の旗手、西東三鬼。反戦・厭戦、エロスや中年感情を、大胆かつモダンな感性で詠んだ句は今なお刺激的である。『旗』『空港』『夜の桃』『今日』『変身』の全五句集に、貴重な自句自解を収録した文庫版の全句集。解説:小林恭二

感想・レビュー・書評

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  • 「熱さらず遠き花火は遠く咲け」

    この一句だけで泣いてしまった。
    疎外感、諦め、憧れ、恐れ、美しいものを美しいと思うこと、熱の浮遊感、そういったものが一気に体の内に溢れて。
    『神戸』がとても好きだったので句集を読んでみたらこちらも大変好みだった。
    たまらないなと思った句は写していたのだけど、あまりに多いので本書をなる早で買います。
    戦争の句も凄まじい。

  • 「神戸・続神戸」を読んで、この人の俳句なら絶対好みのはずだと思ったらやはり予想に違わぬ好きな句揃いだった。こうして全句を通して読むと長い物語を読むよう。特に好きなのは初期作品。「滑走路犬と枯草馳けまろぶ/昇降機しづかに雷の夜を昇る」また、「緑陰に三人の老婆わらへりき」の不気味さは「わらへりき」によるものとする小林恭二の解説に膝を打った。

  • 第2句集「空港」を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35124465.html

    第3句集「夜の桃」を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35174917.html

    第4句集「今日」を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35210355.html

    第5句集「変身」の前半を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35240450.html

    第5句集「変身」の後半を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35276980.html

    「『変身』以後」を読み了えました。
    http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/35298665.html

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著者プロフィール

明治33年、岡山県生まれ。18歳で両親を失い、東京の長兄のもとで歯科医となり、患者に誘われて33歳で俳句を始める。俳号の三鬼は「サンキュー」のもじり。3年後に発表した「水枕ガバリと寒い海がある」が俳壇を騒然とさせ新興俳句の旗手となる。戦時下に詠んだ「昇降機しづかに雷の夜を昇る」が世情不安を煽ると弾圧され、以後潜伏の身に。昭和17年に神戸に転居、終戦後には現代俳句協会を創設し、山口誓子を擁して俳誌「天狼」創刊の中心となる。自らも「激浪」を主宰。一時は雑誌『俳句』(角川書店)の編集長も務めた。昭和37年に永眠。

「2017年 『西東三鬼全句集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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