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- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044003265
作品紹介・あらすじ
「水枕ガバリと寒い海がある」
「中年や遠くみのれる夜の桃」
「鬼才」と呼ばれた新興俳句の旗手、西東三鬼。反戦・厭戦、エロスや中年感情を、大胆かつモダンな感性で詠んだ句は今なお刺激的である。『旗』『空港』『夜の桃』『今日』『変身』の全五句集に、貴重な自句自解を収録した文庫版の全句集。解説:小林恭二
感想・レビュー・書評
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「熱さらず遠き花火は遠く咲け」
この一句だけで泣いてしまった。
疎外感、諦め、憧れ、恐れ、美しいものを美しいと思うこと、熱の浮遊感、そういったものが一気に体の内に溢れて。
『神戸』がとても好きだったので句集を読んでみたらこちらも大変好みだった。
たまらないなと思った句は写していたのだけど、あまりに多いので本書をなる早で買います。
戦争の句も凄まじい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「神戸・続神戸」を読んで、この人の俳句なら絶対好みのはずだと思ったらやはり予想に違わぬ好きな句揃いだった。こうして全句を通して読むと長い物語を読むよう。特に好きなのは初期作品。「滑走路犬と枯草馳けまろぶ/昇降機しづかに雷の夜を昇る」また、「緑陰に三人の老婆わらへりき」の不気味さは「わらへりき」によるものとする小林恭二の解説に膝を打った。
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