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- Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044006594
作品紹介・あらすじ
和歌、水墨画、俳句、茶道、武士道など、禅は日本文化に深く浸透し、日本人に影響を与えている。欧米に禅の教えを広め、大きな影響力をもった大拙の代表作。その全体像をはじめて日本語訳した完全版。
感想・レビュー・書評
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『禅と日本文化』を読み終わった。
(著者の考える)禅の思想を通して、日本文化に禅がどのような影響を与えてきたか、根づいているか、芸術文化全般についてだけでなく、儒学、武士と剣術、俳句、茶道、自然愛について、それぞれ章を設けて述べられた本になっている。
単に、日本文化について書かれているという本ではなく、著者の考える禅の思想によって日本文化を考察するというような本なので、つらつらと観念的なことが述べられていると感じる部分もあり、けっして、読みやすい本でもないし、そもそも分厚いので、読むのは大変だった。
ただ、アンバランスや不完全なもの、ありのまま、そのままを良しとする日本人の美意識というのは、本書を読んでいて、しっくりときて、自分の中にもある日本人らしさというものを感じた気がした。
「仏教を抜きにして日本文化を語ることは不可能である。」と、本書にも述べられているが、禅に限らず(本書は禅に偏り過ぎだが)、日本文化に仏教は不可分のものだと思う。
だけれど、日本人が仏教をよく知らないことも多いのは、笑えない状況ではないだろうか。
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