しげおか秀満さんのポッドキャスト「おばけラジオ」第1回、第7回で予習してから読んでみた。
ひたすらビジュアル。後年の手による解説はなし。狂歌や皮肉や洒落やパロディで満ちているんだとか。
なんでも絵巻ではなくページ単位の図鑑形式にしているのが画期的だったのだとか。
さらにいえば本草学者にして平賀源内の行った薬品会=物産会から影響を受けている、つまり博物学志向のひとつのあらわれなんだとか。
このあたりは香川雅信「江戸の妖怪革命」にもあった。
そして感じ入ったのは、水木しげるの妖怪図鑑がいかにリミックスというかデータベースというかヒップホップというかあたりかまわずというか、そういう感覚に貫かれているのだな、と。
さらにさらに鳥山石燕そのものもオリジナルではなく、博学を駆使して貪欲にネタを掘っているので、そもそも妖怪を楽しむ姿勢がそういうものだった、と。
今風にいえば「ぼくのかんがえたさいきょうのようかい」か。
こりゃ果てしない沼だなと気づいた。
追記
池澤夏樹が、スクロールとコデックスについて述べていたことを思い出す。
テクノロジーと文化内容は同時に(進化というか)変容する、ということの例として、妖怪文化を考えるのも面白いのかも。
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『画図百鬼夜行』
前篇 陰
木魅(こだま)
天狗(てんぐ)
幽谷響(やまびこ)
山姥(やまうば)
山童(やまわろ)
犬神(いぬがみ) 白児(しらちご)
猫また(ねこまた)
河童(かっぱ)
獺(かわうそ)
垢嘗(あかなめ)
狸(たぬき)
窮奇(かまいたち)
網剪(あみきり)
狐火(きつねび)
前篇 陽
絡新婦(じょろうぐも)
鼬(てん)
叢原火(そうげんび)
釣瓶火(つるべび)
ふらり火(ふらりび)
姥が火(うばがび)
火車(かしゃ)
鳴屋(やなり)
姑獲鳥(うぶめ)
海座頭(うみざとう)
野寺坊(のでらぼう)
高女(たかおんな)
手の目(てのめ)
鉄鼠(てっそ)
黒塚(くろづか)
飛頭蛮(ろくろくび)
逆柱(さかばしら)
反枕(まくらがえし)
雪女(ゆきおんな)
生霊(いきりょう)
死霊(しりょう)
幽霊(ゆうれい)
前篇 風
見越(みこし)
しょうけら
ひょうすべ
わいら
おとろし
塗仏(ぬりぼとけ)
濡女(ぬれおんな)
ぬらりひょん
元興寺(がごぜ)
苧うに(おうに)
青坊主(あおぼうず)
赤舌(あかした)
ぬっぺふほふ
牛鬼(うしおに)
うわん
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『今昔画図続百鬼』
上之巻/雨
逢魔時(おうまがとき)
鬼(おに)
山精(さんせい)
魃(ひでりがみ)
水虎(すいこ)
覚(さとり)
酒顛童子(しゅてんどうじ)
橋姫(はしひめ)
般若(はんにゃ)
寺つつき(てらつつき)
入内雀(にゅうないすずめ)
玉藻前(たまものまえ)
長壁(おさかべ)
丑時参(うしのときまいり)
中之巻/晦
不知火(しらぬい)
古戦場火(こせんじょうひ)
青鷺火(あおさぎび)
提灯火(ちょうちんのひ)
墓の火(はかのひ)
火消婆(ひけしばば)
油赤子(あぶらあかご)
片輪車(かたわぐるま)
輪入道(わにゅうどう)
陰摩羅鬼(おんもらき)
皿かぞえ(さらかぞえ)
人魂(ひとだま)
船幽霊(ふなゆうれい)
川赤子(かわあかご)
古山茶の霊(ふるつばきのれい)
加牟波理入道(がんばりにゅうどう)
雨降小僧(あめふりこぞう)
日和坊(ひよりぼう)
青女房(あおにょうぼう)
毛倡妓(けじょうろう)
骨女(ほねおんな)
下之巻/明
鵺(ぬえ)
以津真天(いつまで)
邪魅(じゃみ)
魍魎(もうりょう)
狢(むじな)
野衾(のぶすま)
野槌(のづち)
土蜘蛛(つちぐも)
比々(ひひ)
百々目鬼(どどめき)
震々(ぶるぶる)
骸骨(がいこつ)
天井下(てんじょうくだり)
大禿(おおかぶろ)
大首(おおくび)
百々爺(ももんじい)
金霊(かねだま)
天逆毎(あまのざこ)
日の出(ひので)
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『今昔百鬼拾遺』
上之巻/雲
蜃気楼(しんきろう)
燭陰(しょくいん)
人面樹(にんめんじゅ)
人魚(にんぎょ)
返魂香(はんごんこう)
彭侯(ほうこう)
天狗礫(てんぐつぶて)
道成寺鐘(どうじょうじのかね)
燈台鬼(とうだいき)
泥田坊(どろたぼう)
古庫裏婆(こくりばば)
白粉婆(おしろいばば)
蛇骨婆(じゃこつばば)
影女(かげおんな)
倩兮女(けらけらおんな)
煙々羅(えんえんら)
中之巻/霧
紅葉狩(もみじがり)
朧車(おぼろぐるま)
火前坊(かぜんぼう)
蓑火(みのび)
青行燈(あおあんどん)
雨女(あめおんな)
小雨坊(こさめぼう)
岸涯小僧(がんぎこぞう)
あやかし
鬼童(きどう)
鬼一口(おにひとくち)
蛇帯(じゃたい)
小袖の手(こそでのて)
機尋(はたひろ)
大座頭(おおざとう)
火間虫入道(ひまむしにゅうどう)
殺生石(せっしょうせき)
風狸(ふうり)
茂林寺釜(もりんじのかま)
下之巻/雨
羅城門鬼(らじょうもんのおに)
夜啼石(よなきのいし)
芭蕉精(ばしょうのせい)
硯の魂(すずりのたましい)
屏風闚(びょうぶのぞき)
毛羽毛現(けうけげん)
目目蓮(もくもくれん)
狂骨(きょうこつ)
目競(めくらべ)
後神(うしろがみ)
否哉(いやや)
方相氏(ほうそうし)
瀧霊王(たきれいおう)
白沢(はくたく)
隠里(かくれざと)
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『百器徒然袋』
巻之上
宝船(たからぶね)
塵塚怪王(ちりづかかいおう)
文車妖妃(ふぐるまようひ)
長冠(おさこうぶり)
沓頬(くつつら)
ばけの皮衣(ばけのかわごろも)
絹狸(きぬたぬき)
古籠火(ころうか)
天井嘗(てんじょうなめ)
白容裔(しろうねり)
骨傘(ほねからかさ)
鉦五郎(しょうごろう)
払子守(ほっすもり)
栄螺鬼(さざえおに)
巻之中
槍毛長(やりけちょう) 虎隠良(こいんりょう) 禅釜尚(ぜんふしょう)
鞍野郎(くらやろう)
鐙口(あぶみくち)
松明丸(たいまつまる)
不々落々(ぶらぶら)
貝児(かいちご)
髪鬼(かみおに)
角盥漱(つのはんぞう)
袋狢(ふくろむじな)
琴古主(ことふるぬし)
琵琶牧々(びわぼくぼく)
三味長老(しゃみちょうろう)
襟立衣(えりたてごろも)
経凛々(きょうりんりん)
乳鉢坊(にゅうばちぼう) 瓢箪小僧(ひょうたんこぞう)
木魚達磨(もくぎょだるま)
如意自在(にょいじざい)
暮露々々団(ぼろぼろとん)
箒神(ほうきがみ)
蓑草鞋(みのわらじ)
巻之下
面霊気(めんれいき)
幣六(へいろく)
雲外鏡(うんがいきょう)
鈴彦姫(すずひこひめ)
古空穂(ふるうつぼ)
無垢行騰(むくむかばき)
猪口暮露(ちょくぼろん)
瀬戸大将(せとだいしょう)
五徳猫(ごとくねこ)
鳴釜(なりがま)
山颪(やまおろし)
瓶長(かめおさ)
宝船(たからぶね)
宝船(たからぶね)
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