レディ・ガンナーと虹色の羽 (角川スニーカー文庫 113-8)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044231088
作品紹介・あらすじ
久方ぶりに故郷へ帰った異種人類のベラフォードを、幼い頃に亡くなった母親の出身種族"南天極楽鳥"の使者が待っていた。誰にも知られていない里で、20年に一度の大祭に参加してもらいたいという怪しい申し出を受けたベラフォード。いぶかりながらも旅立った彼だったが、かの地で出会った想像を超える奇妙な事態に、ついには危険も顧みず、キャサリンたちの助けを求めることに!型破りのお嬢様が挑む、大冒険旅行の結末とは…。
感想・レビュー・書評
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[墨田区図書館]
レディ・ガンナーの第8巻、かつ最終巻?
旧いだけでなく、他のシリーズほど著名でないせいか、なかなか揃っておらず、シリーズ順を調べてから個々に探す羽目に、、、、そしたらシリーズ前半では後版が出ていて、イラストはそちらの方が好みだった!ただこの巻ではどうせ後版が出ていないので良しとしよう。
このシリーズでは二巻(&三巻)もベラフォードがらみだったし、四人のインシード用心棒の中ではどうしてもベラ話の比重を高く感じてしまう。リアルタイムで読んでいたわけでなく、(恐らく)完了しているシリーズと分かっていることもあって、これが実質の最終巻かと意識して読めたのは良かったと思う。そうでないと、シリーズを読んでいて疑問に思うことはこの巻である程度解消されたとはいえ、デルフィニアやウィザードのように、「これが最終巻」と思えるようなシリーズではなかったから、この後を期待して待ってしまったり不燃焼感を抱いてしまったかもしれない。
この話にキャサリンをどう絡めてくるのかと途中まで心配していたが、そこはやはり二巻(キャサリンのお絵描き)ネタ。更に最初の二回目くらいまでは「本来秘密のことだからそんなに大盤振る舞いしたらヤバいんじゃないの??」と思っていたヴィンセントの竜化が、やっぱりホントに毎回ネタなのねと再認識した感じでの終わり方。途中主要人物すら建物の破壊に否定的だったのに、暗殺されそうになってしまったら、もう抑えがきかないよね。
単一種族の中でも設定された身分制度と宗教色のある儀式の話。この作者はどこまで意識してこの手の話をつくりだしているのか?それとも、意識しているかどうかすらともかく、これらが核にあっての「悪ぶち壊し」ストーリーなのか。凄惨で非道な"現状"描写に当てられることもあるけれど、それに立ち向かう主人公達もただ強いだけでなく色々と苦しんだり悩んだり頑張った上での「正義は勝つ」路線なので、系列(文庫)も絵柄も異なる若めターゲットのこのシリーズを読む前には不安も覚えたが、やっぱり読んでよかった!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「二人の皇子」の焼き直しっぽい
ファンタジー的設定はもっと広げようがあると思うのだが
ここが作者の弱点か -
シリーズ第五弾待ちに待ったレディガンナーシリーズ最新作。今回はべラフォードが物語の中心を担っている。話の展開がパターン化してきているので少し飽きを感じる。
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べラフォードの故郷の話。
価値観がそれぞれ異なるのは人それぞれだけれど、自分たちの価値観を人に押し付けるのは、いただけない。
ここでも白い竜が全てを片づけてくれる。爽快でした。 -
カバー・口絵・本文イラスト / 草河 遊也
カバーデザイン / はらますみ -
今回はベラフォードがメインになっています。
事件主導型で、キャサリンが主役なんだけれど、そんなに積極的に関わってはいなかったかな〜って感じがします。作者が書きたいのはキャサリンよりも、ベラフォードが巻き込まれた状況の方だったように感じました。
まあ、それはそれで面白いのでこのシリーズは好きなんですけどね(^^) -
ベラフォードの羽が招いた災いにみんなが巻き込まれる。
真実を暴露することで洗脳がいつか解けるといいな。 -
再読ー。
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いいいみで、茅田さんらしい作品だった。ここのところ、どちらかといえばがっかりさせられる作品が多いだけに、なんだかほっとする。
読み終えてみると、良作を読んでだときに感じる「おいていかれたなぁ」という喪失感のようなものを覚えた。
ストーリーとしてはややありがちな身分制的な内容で、勧善懲悪のやや深みに欠ける話ではあるけど、角川のスニーカー文庫なのだし、その文句を言うほうがおかしいだろうと思う。