GOSICK -ゴシック- VIII 上 ゴシック・神々の黄昏 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.10
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感想 : 135
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044281212

作品紹介・あらすじ

クリスマス当日、ヴィクトリカが所望したのは、15個の謎-必死で謎を集める一弥は、村に起こりつつある異変に気づく。それは、大いなる変化、すなわち"2度目の嵐"の前触れにほかならなかった。迫る別れと、自分の運命を正しく予感したヴィクトリカは、一弥にある贈り物をする。一方首都ソヴレムでは、ブロワ侯爵が暗躍、娘ヴィクトリカを武器に権力を握ろうとしていた-大人気ミステリ怒涛の最終ステージへ。

感想・レビュー・書評

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  • 切ない・・・

    シリーズ当初から、いつかこのような日が来てしまうのだろうという哀しい影が散見されたが、覚悟していた以上の切なさに、呆然と読み進めた。

    このシリーズは、ライトノベルという制約の中にありながら、古き良きジュヴナイル小説の持っていた雰囲気をも併せ持つ、稀にみる良作なのではないかという気がしてきた。

  • 久城が学園を離脱してからヴィクトリカも連れ去られるまでの展開の臨場感たるや。ここまで読んできてよかったと思いましたよ。

  • 南方で戦う一弥の悪夢から始まる、シリーズ最終巻の上巻。
    怖い夢から目覚めて、幸せないつもの二人きりの謎にまみれた日常が始まるのかと思いきや、思っていたよりも早く嵐はやってきたようです。(1925年なのにドイツのポーランド侵攻。もっと先かと思っていました。この辺、史実とは違うのですね)

    唐突にヴィクトリカと引き離される一弥が、もう本当に傷ついて大人になってしまって、ヴィクトリカを思って泣き崩れるところにこちらも切なくなります。
    ヴィクトリカのことを、はじめて「友達」ではなく「想い人」と呼び、だからこそ別れが胸に迫って切ない。
    赤紙が来て召集されて、戦地に赴くその先を読むのが怖くて、でも二人の未来が気になります。

  • クリスマス当日、ヴィクトリカが所望したのは、15個の謎―必死で謎を集める一弥は、村に起こりつつある異変に気づく。それは、大いなる変化、すなわち“2度目の嵐”の前触れにほかならなかった。迫る別れと、自分の運命を正しく予感したヴィクトリカは、一弥にある贈り物をする。一方首都ソヴレムでは、ブロワ侯爵が暗躍、娘ヴィクトリカを武器に権力を握ろうとしていた―大人気ミステリ怒涛の最終ステージへ(amazonより抜粋)


    いやはや、ラストがあついです。

    細かい所は下巻でお願いします。

  • 急展開とともに広がる嵐と、それ巻き込まれる登場人物たち。それぞれの強い想いとは裏腹な弄ばれる運命に、来ると承知していたはずの別れに胸が苦しくなる。

  • ヴィクトリカの運命、切なすぎる。
    一弥からの手紙を体に刻むところで号泣。あんなにほんわかした日常がこんなふうに変わってしまうなんて。切ない切ないただただ切ない!!

  • 感想はまとめて最終巻へ!

  • 個人用読書メモ



    ・物語はいよいよクライマックスへ。ついに「二度目の嵐」(おそらく第二次世界大戦を表している)がやってきた。
    ・ヴィクトリカはブロワ侯爵によって幽閉され、「オカルト生物兵器」として利用された。今でいうスーパーコンピューターまたは人工知能的存在である。皮肉なことに、オカルトの最も対極にある科学であった。
    ・強制帰還した一弥も、二人の兄に続いてついに出兵することになる。
    ・ブロワ侯爵は、ヴィクトリカから伝えられる「神託」をもとに国王に取り入ろうとする。ヴィクトリカをさんざん利用したあげく、死なせようとする。ヴィクトリカを助けるために登場したのが、コルデリアとブライアンであった。

  • GOSICK8 上巻
    学園に残ったのは、久城とヴィクトリカ。先生たち。
    久城は国から帰還命令が出され、帰国する。
    ブロワ伯爵にヴィクトリカは首都の監獄へと連れ去られる。
    アブリルは戦争影響ないイギリスで過ごす。
    この世界大戦は、旧(オカルト)と新(科学)との闘い。
    ヴィクトリカちゃんは、食べ物に薬を混ぜられ、兄クレヴィールが読む戦局をきき、次を予想するのであった。

  • 泣いた。泣いたよ。
    沢山の別れ、沢山の愛。
    どうかヴィクトリカと一弥がもう一度出会えますように。

  • 再読。ついに世界大戦が始まり、ヴィクトリカと久城は突然引き裂かれるような別れを迎えてしまう。久城からの最後の手紙を身体に彫り込んでしまうヴィクトリカの描写は凄みがある。(天才なのに日本語はできないのか…とちょっとだけ思ってしまうのはダメですよねぇ)この先の展開を知っていても、二人の境遇に涙してしまいます。

  • 「それなら肌に……
    肌に刻めばよい。そうすれば、いつか再び、わたしの黒い死神に逢えるかもしれないのだから。
    かすかでも、いいのだ。たとえ夢でもいいのだ。わずかな希望もなしに、ここを出ていきたくはない。」



    ゴシック最終章。
    遂に世界に、二人の間に、嵐がやってきました。
    運命に引き裂かれる二人。
    彼らは、生きて再会することが出来るのか・・・!

    という感じに大変盛り上がってきました。
    物語の初期から予言されていた方向へ寸分違わず突き進んでいます。
    史実よりもずいぶん早く始まってしまった第二次世界大戦。
    この時間のズレに意味があるのかどうか、気になります。

    下巻が楽しみでなりません。



    でも、ゴシックSのⅣを先に読むべきだった様子・・・?
    イラスト付が出てから買おうと思って図書館で予約順番待ちなので間違えてしまいました。

  • 感想は下巻にて。

  • 2011-8-27

  • チェス大会翌日から始まる、誕生日に所望された十五の謎は短編集のよう。留学生は祖国へ、ヴィクトリカはブロワ侯爵の元へ連れられ展開が勢い付く。人間扱いされないヴィクトリカがつらく、薬から一時的に正気に戻るのが嬉しく、コルデリアたちの暗躍にときめく。刺青の凄絶な覚悟や遠く近い戦火による不安が苦しい。

  • メロドラマ度アップ。
    次でちゃんとまとめてくれるんだろうか?

    ささ、次巻へ。

  • 『GOSICK』Ⅷ 上 読了
    ヴィクトリカと一弥が戦争のために離れ離れになる。
    遠く離れていてもずっと思い続けるふたりと囚われたヴィクトリカのため身代わりになった母親…最期に向かうにつれ桜庭一樹っぽくなってきてもう胸が苦しい。

    2016.6.9(1回目)

  • ひたひたと不穏な空気がヴィクトリカと一弥に、聖マルグリット学園に、世界中に近づいてきました。それは友や先生、そして大好きな人との別離を表しています。二度と会うことが出来ない、そんな別れです。
    新しい年があけようとする頃、ヴィクトリカと一弥にそれは突然やってきました。それからの展開には、何度もうるっときてしまいました。
    ヴィクトリカと一弥のお互いを想う気持ちが、ただただ素直にまっすぐに溢れてきました。
    グレヴィールの妹への感情、ラストに現れた人物たちの行動は、先の見えない未来に一筋の光を与えてくれるのでしょうか。けれどそれには、誰かの犠牲は免れないのでしょうか。

  • クリスマス当日、ヴィクトリカが所望したのは、15個の謎―必死で謎を集める一弥は、村に起こりつつある異変に気づく。それは、大いなる変化、すなわち“2度目の嵐”の前触れにほかならなかった。迫る別れと、自分の運命を正しく予感したヴィクトリカは、一弥にある贈り物をする。一方首都ソヴレムでは、ブロワ侯爵が暗躍、娘ヴィクトリカを武器に権力を握ろうとしていた―大人気ミステリ怒涛の最終ステージへ。

  • 12冊目で長編8巻目。

    二人きりの年明け~2度目の嵐により引き裂かれる二人。

    ヴィクトリカの謎解きはこれで終わりかと思うと少し寂しくなるな。
    ヴィクトリカの覚悟が痛々しかったです。

    久城は日本へ送還された後、赤紙が来て戦争へ参加へ。
    ヴィクトリカは薬で意識をもうろうとさせられたうえで、ブロワ公爵に戦争のための道具として使われていた中、母親コルデリアの手で脱出。
    二人は再び出会うことができるのか、コルデリアとブライアンvsブロワ公爵の結末はどうなるのか、については下巻へ。

  • とうとう戦争がはじまった!
    一弥も日本に帰ってしまったしヴィクトリカは一人きりで可哀想

    ヴィクトリカは可愛いなぁ
    セシルも可愛い
    みんなお菓子みたいに可愛いな
    可愛い可愛い物語が終焉に向かう一冊

  • 2015.3.17 読了

    ゴシックシリーズで初めて泣いた。悲しすぎる。
    戦争が二人を引き離して‥
    下巻はまた怒涛の展開が待ってるのかどうなのか

  • あと1冊で第一シーズン終わり。
    どの時代もどの世代も悲しい。
    201601 完読

  • 世界は新たな戦争に向かって進み始め、ヴィクトリカは一弥との別れの時が近づいているのを悟ります。クリスマス当日、彼女は一弥に15個の謎を持ってくるように告げますが、あと1つの謎を残して、一弥は母国へと連れ帰られてしまいます。しかしヴィクトリカは、一弥が思いがけずも彼女に残した最後の1つの謎に、小さな心を惑わせます。

    そしてヴィクトリカ自身も、ブロワ侯爵のもとに連れ去られてしまうことになります。オカルト省のトップに立つ侯爵は、科学アカデミーを抑えてルパート陛下の信頼を勝ち取るため、実の娘であるヴィクトリカを監獄「黒い太陽」に幽閉し、戦争の帰趨の予測に彼女の頭脳を酷使します。

    しかし、そんな侯爵の目論みは、コルデリア・ギャロとブライアン・ロスコーのによるヴィクトリカ救出作戦によって潰えることになります。コルデリアはヴィクトリカの身代わりとなって、娘を監獄から脱出させることに成功します。

    いよいよクライマックスです。戦争そのものについての説明はほとんどなく、運命を翻弄されるキャラクターたちの姿に焦点を当ててストーリーは進んでいきます。これも一つの語り方だとは思うのですが、個人的には物語の全体像が見えないことに、少し落ち着きの悪さを感じてしまいます。

  • 第二次世界大戦勃発。
    その大きな風に吹かれ、離れ離れになる2人とコルデリアの救出劇まで。

    先見があるっていうのは、時として苦々しい思いに苛まれるのだな。。
    一弥との別れを予見することも、己の身の成り行きも、その頭脳で見通せてしまうことの物悲しさを考えると、
    歯痒くて無力。

    それを知らされない一弥の側も、さよならも言えない唐突の別れには絶句するしかなく、
    どんなに一緒にいたいと願っていても、
    国家の前では一人の人間など蟻のようだ。

    ブロワ侯爵の頭がイッテしまった感といい(もしかしたら、現代を生きているからそう思うのかもしれないけど)
    娘をただの生物兵器にしか見えないところといい、
    私はこの男が嫌いだ。。苦笑

    コルデリアの救出劇は素晴しいけれど、
    その監獄から生還できるのか、コルデリアよ。。

  • とうとう第二の嵐が到来。
    聖マルグリット学園からは生徒がいなくなり、久城も本国に送還されることになり…。
    大晦日の暖炉のシーンが何とも言えない悲しさ・不安が渦巻いていてせつない。
    人一倍の痛がりのヴィクトリカが久城の手紙を体に刻みつけるシーンは壮絶。そして痛々しい。
    最後のコルデリアの「ステイルメイト!」から下巻に続く。もう次を読まずにはいられない。

  • まさに、大激動の最終章前半。後半どうなるか楽しみです。

  • ヴィクトリカと一弥が別れてしまう前のことや、ヴィクトリカが体に一弥の手紙を刻むところとか、前半のほうがいい感じ。

    戦火の悲惨さが伝わってこないせいか、別れてからの一弥以外の人物の感情があまりみえてこなくて、物足りなさがある。辛い状況ってのが伝わってこないのよね。

    グレヴィールの戸惑いはわかるけど。
    何はともあれ下巻に続く。

  • 再2015/6/5(金曜日)

  • ついにヴィクトリカと九城くんが離ればなれに…しかも相当な距離で。2回目の嵐を前にアルベールの狂気はほんと恐ろしい。コルデリアも登場して母がどうヴィクトリカを守っていくのか下巻が楽しみでしかたありません。白い肌に針で九城くんのメッセージを写したヴィクトリカ。大好きなヴィクトリカと咆哮する九城くん。15番目の九城くんがヴィクトリカに持ってきた謎の答えは私でも分かります♪心だけは離れまいよ、君…その言葉が守られますように。グレヴィールもそろそろ妹を守る兄貴に変身したらいいのになぁ。

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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