ばいばい、アースIV 今ここに在る者 (角川文庫 う 20-4)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044729073

作品紹介・あらすじ

「試者の灰」をもって王を葬り、闇のものたちを率いて世界をも壊そうとする剣士アドニス。彼と少女剣士ラブラック=ベルの闘いは痛く果てしなく、濃密に続く-生きとし生けるもの、全てのことわりを巻き込み続けながら。そしてついに訪れた終わりのとき、ベルが見いだしたものは-?異能の世界構築者冲方丁、最初期の傑作ファンタジー、堂々の完結。

感想・レビュー・書評

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  • 「狂騒。NOWHERE (承前)」
    名を呼ばれたのは歌姫。
    お互いに求めていたのは何だったのか、虚像を映しあってたのなら悲しすぎるだろ。

    「聖歌。EREHNOW」
    歌声が響き渡る城の中。
    選んだ道が違っていれば、闘うこともなければ別れが訪れることも無かっただろう。

    「旅人。ただ今ここに在りし」
    鍵は常に近くにあった。
    あまりにも多くの想い出が残った国ではあるが、立ち止まることなく行くだろうな。

  • 冲方さんの初期の頃のSF
    マルドゥック・スクランブルから、こっちに飛んできた。
    言葉の使い方が特徴的で、なかなか難しい。
    でも物語は理解できるし、サクサク読める不思議。

  • ばいばい、アース〈4〉今ここに在る者 (角川文庫)

  • 完結。

    全体的に長すぎといえばそうなんだろうなぁ。エピローグなんて、「ロード・オブ・ザ・リング」並な感じです。
    でも、これぐらい物語に対しては、やっぱり、これぐらいのエピローグが必要なのかなぁと思います。

    熱くて、ぶっとい、良い物語でした。

  • 2014/1/27

  • 「生きてここに立っている」のがテーマ。過去の自分から脱皮し、新たな自分を花開かせる。どんなに環境が変わろうとも、たくましく、それなりに適応して生きていけるものだ。
    ベルが物語の最初に取り出して、やむなく捨てた種子が、本来の成長できる環境で無いにも関わらず、適応して、見事花開いたエピローグは、全ての人に希望を与える。

  • とうとう読み切った!読了後にまず感じた。あまりにも長い。

    不必要な部分が長く、特に戦闘シーンはチャンバラと作者がいっているように、一種の劇であって、その形式の上に展開されるママゴトのような戦いをみても訳がわからないだけである。各種造語と意味不明な設定も
    読者を置いてけぼりにしている。

    何でも突っ込んだせいで分けの分からない長大な物語になってしまった。
    冲方丁は本質的に戦闘ばかり書いているのか、それとも私が読んだ「マルドゥック・スクランブル」「マルドゥック・ヴェロシティ」「ばいばい、アース」が”たまたま”戦闘ものだったのか。

    マルドゥック・スクランブルの解説文にて鏡明が「読者のためと言うよりも、作者が自分のために書いているという気がした。習作めいたところを感じたのだ。」と記してあるように、これは習作なのである。

    本書はマルドゥック・スクランブルの下書きといってもいい。
    戦って存在意義を求めているという大筋は変わらない。
    テーマを伝えるならば、ネグローニのエピソードで十分。作者のやりたいSF的テーマをやるなら解説で上がっていたSF短編のような形でいいのだ。

  • 全4巻で5年前くらいに発売され
    スゴいスローな感じで読みました。

    それこそ
    最終巻はもう前回までの流れが
    あやふやになっちゃうくらい

  • 何が悔しいってここまで来てもわからないことが多いと言うこと。
    言い回しや名前が理解できそうでわからない。
    完全にお手上げではなく、なんとなくわかるようなわからないような…みたいな状態なので、一応最後まで読むことはできたけれど、もやもやで頭の中がいっぱいに。
    面白い、面白くないの前にわからないというのはとても悔しい。
    これはまた1巻から再読します。

  • 圧倒される世界観。広げられた風呂敷のたたみ方は「斜め上」を言った。

    若さゆえの勢い。熱めいたものがなんというか「むぎゅっ」としている。勢いで押し切られた…ってのが、素直な感想。

    無人のテーマパーク。神々の末裔。彼らが与える答えは想像以上にお粗末で、納得のいくものではなく。「お前らのいうことはちっともわからないな!」はベルでなくても、言いたくなるセリフ。

    田村由美「BASARA」と物語の構造が似ているようにも感じたし、士郎正宗「APPLE SEED」に世界観が類似しているようにも感じた。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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