- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044729073
作品紹介・あらすじ
「試者の灰」をもって王を葬り、闇のものたちを率いて世界をも壊そうとする剣士アドニス。彼と少女剣士ラブラック=ベルの闘いは痛く果てしなく、濃密に続く-生きとし生けるもの、全てのことわりを巻き込み続けながら。そしてついに訪れた終わりのとき、ベルが見いだしたものは-?異能の世界構築者冲方丁、最初期の傑作ファンタジー、堂々の完結。
感想・レビュー・書評
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「狂騒。NOWHERE (承前)」
名を呼ばれたのは歌姫。
お互いに求めていたのは何だったのか、虚像を映しあってたのなら悲しすぎるだろ。
「聖歌。EREHNOW」
歌声が響き渡る城の中。
選んだ道が違っていれば、闘うこともなければ別れが訪れることも無かっただろう。
「旅人。ただ今ここに在りし」
鍵は常に近くにあった。
あまりにも多くの想い出が残った国ではあるが、立ち止まることなく行くだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冲方さんの初期の頃のSF
マルドゥック・スクランブルから、こっちに飛んできた。
言葉の使い方が特徴的で、なかなか難しい。
でも物語は理解できるし、サクサク読める不思議。 -
ばいばい、アース〈4〉今ここに在る者 (角川文庫)
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完結。
全体的に長すぎといえばそうなんだろうなぁ。エピローグなんて、「ロード・オブ・ザ・リング」並な感じです。
でも、これぐらい物語に対しては、やっぱり、これぐらいのエピローグが必要なのかなぁと思います。
熱くて、ぶっとい、良い物語でした。 -
2014/1/27
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「生きてここに立っている」のがテーマ。過去の自分から脱皮し、新たな自分を花開かせる。どんなに環境が変わろうとも、たくましく、それなりに適応して生きていけるものだ。
ベルが物語の最初に取り出して、やむなく捨てた種子が、本来の成長できる環境で無いにも関わらず、適応して、見事花開いたエピローグは、全ての人に希望を与える。 -
全4巻で5年前くらいに発売され
スゴいスローな感じで読みました。
それこそ
最終巻はもう前回までの流れが
あやふやになっちゃうくらい -
何が悔しいってここまで来てもわからないことが多いと言うこと。
言い回しや名前が理解できそうでわからない。
完全にお手上げではなく、なんとなくわかるようなわからないような…みたいな状態なので、一応最後まで読むことはできたけれど、もやもやで頭の中がいっぱいに。
面白い、面白くないの前にわからないというのはとても悔しい。
これはまた1巻から再読します。 -
圧倒される世界観。広げられた風呂敷のたたみ方は「斜め上」を言った。
若さゆえの勢い。熱めいたものがなんというか「むぎゅっ」としている。勢いで押し切られた…ってのが、素直な感想。
無人のテーマパーク。神々の末裔。彼らが与える答えは想像以上にお粗末で、納得のいくものではなく。「お前らのいうことはちっともわからないな!」はベルでなくても、言いたくなるセリフ。
田村由美「BASARA」と物語の構造が似ているようにも感じたし、士郎正宗「APPLE SEED」に世界観が類似しているようにも感じた。