1冊でわかる村上春樹

  • KADOKAWA/中経出版
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本棚登録 : 104
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046009869

作品紹介・あらすじ

全世界で評価される村上作品の読み方。どの本から読み始めればいいかわかる、ほぼ前作ガイド。また、村上作品に共通するメタファー、現実世界と深層意識の二重構造を解説。村上小説の意味が面白いほどわかる!

感想・レビュー・書評

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  • これは、村上春樹の本が気になっている人たちの為のガイドブックですね♪ 初めての村上ワールドへの旅人より何度か行った人たちの方に より役に立つ気がします。こんなガイドブックが出るほどに村上春樹の存在は大きいと言う証でしょうね。いや とても興味深く読みましたよ。よかったです♪

  • 「1冊でわかる村上春樹」
    あなたは彼の作品を今まで何冊読んだことがあるだろうか。


    本書は、村上春樹を読み解く会(代表齋藤隆一)が作品解説、それ以外には村上春樹の生い立ちや日常、趣味、影響を受けた小説家など作家の人となりも多く取り上げている。


    この本を読めば村上春樹を丸ごと理解することができるはず!もちろん、既に全作品を読んでいると言う村上ファンにも、新たな視点を提供できる本であると考えている。知れば知るほどさらに読むのが楽しくなる村上ワールド。この本を読んでぜひ新しい世界へ扉分けて見て欲しい。


    この熱さが詰まっている本書なのだ。村上春樹ビギナーである私からすると知らないことばかり。そもそも村上春樹って嫌いじゃないんだけど、何故か手が伸びにくい。まずは村上春樹を知ってみたらその原因が分かるかも知れないと考え、本書を手にしたので、作品ごとに読み解くためのポイントや物語の重要なキーワードが解説されているだけで有難い。


    例えば、恥ずかしながら四部作すら深く知らない為、主人公が同一人物であることや全て親友鼠との物語であることすら知らなかった。四部作は複雑に絡み合っているようで、それを解説する年表まである(これ作るのに時間かかっただろうな)。ありがたいありがたい。


    作品解説以外だと、小説家になるまでの半生、作品の変化、長編と短編の特徴、国内外の評価、日常生活などがある。ヤクルト開幕戦観戦中に小説を書いてみようと思い立ったなんて知らなかった。個人的には、村上文学の源流や翻訳業へのスタンスが印象深い。特に、翻訳はあれだけ腰を据えてやっていたなんて。そりゃ作品出るのも遅くなる訳だ。


    なるほど、確かに新しい視点を提供された気がする。まずは四部作をゆっくりと読むかな。

  • 村上春樹の小説をどのように解釈していいか、他者の意見も参考にしたいと思い、図書館で手にした本。でも、全般を広く浅く取り扱うために今一つ理解に納得できない部分も多かった。

  • 村上春樹の本は、わからないところがあるが、本書を読んでから読むと理解が深まる。家に置いておきたい本。

  • 2015年までの長中短編、エッセイ紀行、翻訳の分類の解説を通して全体を俯瞰できました。
    今まで読むだけの村上春樹でしたがもっと掘り下げて読むガイドとなります。

  • 初期作品の内容をほぼほぼ忘れてる事に気付き、ちょっとへこむ

  • 一冊置いておきたい

  • 自分の読んだことのある作品の解説だけ読んだ。ファンタジーを描いているように見えるが、実はとても現実的な村上作品。

    特に村上文学の源流がわかるという章に村上の翻訳と他翻訳の比較文があり、読み比べるのが楽しかった。村上春樹の翻訳が柔らかくて1番好き。翻訳も読んでみたい。

  • 2018/11/20読了


    春樹文学を理解するにあたり、図式しようと思ったことは何度もあるけど
    結構複雑なので、折れてしまったこと数知れず。
    全ての作品(ストーリー)の解説もあるので、(それでも世界観を理解するのは大変だけど)
    ガイドとしてとても役立つ。
    自分がじっくり読んだのは、大学の講読での1Q84だが、春樹の作品において
    二層と精神世界観が多く出てくるので、そこがわかりやすく解説されていた。
    テーマと構造は思っていたよりも複雑だった、ということ自体がわかったのは大きい。
    ほかにも、春樹の生き方、短編の解説、刊行した本の紹介など
    春樹に興味があるならば、マストな一冊。

  • メモ。

    短編小説、中編小説は
    長編小説を書くための練習場
    村上によれば、短編小説にはうまい下手があるが、長編小説にはうまい下手がないという。長編小説で重要なのは、うまい下手よりも、その物語が読者の心に深く食い込むかどうか。むしろ長編小説の場合は、多少下手なところが残っていないと物語がうまく動かないらしい。

    図書館の地下の暗闇で
    おなじみ羊男に出会う
    村上はこの物語を、自分にとっての永遠のヒーローである羊男にささげられたオマージュであると述べている。

    明快な結論のある物語は書きたくない
    感想を交換することに物語の豊かさがある
    作者が提示する解答ではなく、読者一人一人が答えを出す。その感想を他の人と交換し、その違いを味わうのも読者の楽しさだろう。作者が結論を出さないことで、読者同士の開かれた交流が可能になる。

    エッセイは「ビール会社の作るウーロン茶のようなもの」
    村上ラヂオでしたっけ。

    理由の分からない気がかり
    夏目漱石、ドストエフスキー


    ネタバレ多数あり。なるほどと思いながらも、結果を読者に委ねるのなら答えはひとつじゃないから、違った読み方もできるということで。

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