- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046051684
作品紹介・あらすじ
ベストセラー『奇書の世界史』待望の第2弾がついに書籍化!前作を超える、驚きの奇書とその歴史を紹介。
『ノストラダムスの大予言』……世界一有名な占い師はどんな未来もお見通しだった!……のか?
『シオン賢者の議定書』……かの独裁者を大量虐殺へ駆り立てた人種差別についての偽書
『疫神の詫び証文』……伝染病の収束を願って創り出した、疫病神からのお便り
『産褥熱の病理』……ウイルス学誕生前に突き止めた「手洗いの重要性」について
『Liber Primus』……諜報機関の採用試験か? ただの愉快犯か? ネットに突如現れた謎解きゲーム
『盂蘭盆経』……儒教と仏教の仲を取り持った「偽経」
『農業生物学』……大飢饉勃発!科学的根拠なしの「“画期的な”農業技術」について
『動物の解放』……食事の未来を変えるかもしれない、動物への道徳的配慮について
感想・レビュー・書評
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著者の投稿動画「世界の奇書をゆっくり解説」の内容を加筆修正したシリーズの2巻目です。
前著と同様に、書物が持つ影響力を改めて認識させられました。
非常に深く掘り下げた研究と簡潔明瞭な解説により、奇書の面白みが全面に押し出されていると感じます。
特に印象的であったのが『Liber Primus』で、ネット上と現実世界で繰り広げられた暗号解読の濃さに驚愕し、その真意が大変気になりました。
規模としては個人ではなく組織的な活動のようですが…何もかもが謎です。
文字や数字は人類が創造した人工物ですがそこには計り知れない情報量が秘められ、図書には膨大なそれが封じられています。
その絶大な力を感じられた一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・ルイセンコー!(「農業生物学」)と叫んだ。科学と政治がごちゃ混ぜになると、ロクなことがない。
・盂蘭盆、なるほど仏教と矛盾する点がある。仏教と儒教をつなぐものとして出てきたというのは面白い -
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1417941 -
前作より専門的な話が増えた印象。
特に『農業生物学』は動画版のときも今回もじっくり噛み砕かないと飲み込みづらかった。
あの語り口だからこそ読める!
個人的には『Liber Primus』のワクワク感が好きでした。
インターネットが普及した時代だからこその暗号もの。
これが自分も生きるリアルの時間軸において一部界隈ながら本当に話題になっていたところに、この上ない興奮を覚えた。
番外編は切り口が変わるので、毎回楽しみにしていて、今回の「今後奇書になるかもしれない」某説の紹介は、また視野の広がる話で勉強になった。
3作目も出るのだろうか。
楽しみだ。
(一方で内容についていけるか心配でもある) -
OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313223【推薦コメント:これ自体がわりと奇書では。】
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番外編のほうが力入ってるし面白い。それで本一冊書いてほしい。
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奇書が生まれた背景や物語を描くのがうまい。
単に知的好奇心を煽る書籍の紹介に留まらず、歴史のレンズを通して現在目の前で起きていることに疑問を抱くきっかけとなる。 -
前のと違って、こちらは現在の日本人にもつながるような奇書が多かった印象。今のところ私は雑食だけど、いつか年の離れた人々に、なんて野蛮なとか非合理的なとか言われるのかもな。それはそれで面白い。
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前作が良かったのでこちらも。
前作よりも現代と関係が強い書物が挙げられているように感じました。
お盆の由来となった『盂蘭盆経』が偽経とは…丁度お盆に読んでいたので微妙な気持ちになりました。信仰を現状に折り合わせた結果なのですね。 -
前巻に引き続き世界のその書物に対する評価が大きく変容してきたものを紹介している。全巻よりもその書籍の紹介というよりは、その分野の歴史を紹介している印象。