- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046211552
作品紹介・あらすじ
ウィット、ユーモア、毒舌-。読者を笑わせ、裏切り、挑発しつづけた米原万里の、ラスト・エッセイ集。
感想・レビュー・書評
-
ちょっとだけ時代を感じることに、ああ、時代は変わったのだなと。
彼女が今生きていたらとも思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最後のエッセイ集。以前読んだ物と重複するエピソードもあるが、多岐にわたった内容と池澤夏樹氏との対談もあり読み応えあった。言語に関する考察やナショナリズムに対しての見解、アメリカによるイラク侵攻を憂う。万里さんが今の世を見てたらな。
-
言葉に極めて実用的な関心を持っている人の話、面白い。さすがに時代に合わない表現もちらほらあるが。
-
欠乏と必要性。満ち足りていないことこそが人を懸命に努力させ、頭と肉体をフル回転させる最良の教師。子供をスポイルするのは簡単だ。彼が欲しがる玩具を全て買い与えてやるがいい。byルソー
-
移り変わる世界と、変わる人間たちと。
集められたエッセイは、時事ネタ、家族のこと、通訳のことなど。今読むと懐かしく思える話も多い。インターネットの功罪やコンピュータ化が人間に与える変化など、予言のような文章もある。歯切れ良い文章を読んで、気持ちが前向きになった。 -
米原万里ワールド炸裂
-
2008年に出版された、エッセイ集。あまり知る事の無い。共産主義の国々の様子を著者の作品から知ることが多くあった。重い話も明るく描かれ興味深く読んでいた。早逝が惜しまれる。
-
2020年8月12日読了
-
米原万里さんの最後のエッセイ集です。ロシア語を勉強する者にとって、米原万里さんはあこがれのマドンナであり、神様でした。
後年、ウィットとユーモアと毒舌に満ち溢れ、それでいて深い感動がある、かくも沢山のエッセイを書くとは....想像にすらできませんでした。その米原万里さんが亡くなってはや2年、もう読めないと思うと寂しいです。「年賀状と記憶力」 や、「父の元へ旅立つ母」 と題された、母の告別式での挨拶が秀逸です。 -
聡明で博学でユーモアたっぷり。嘘つきアーニャの真っ赤な真実の誕生秘話や対談もあり。ロシア語通訳時代の話には笑い、母との話にはほろりとした。