- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046316462
作品紹介・あらすじ
つばさ文庫編集部おすすめ5シリーズの、絶対みのがせない書き下ろし小説が一気に読めちゃう!「いみちぇん!」は、モモと矢神の海辺デート(!?)の特別編。「1%」はチームみんなで勝負浴衣を選んでいたら、片思いのカレに…!? そのほか、おもしろさは保証つき☆小説賞を受賞した3作品「超吉ガール」「トツゲキ!? 地獄ちゃんねる」「らくがき☆ポリス」が入っているよ。新たなお気に入りシリーズがきっと見つかる、超お得な1冊です!
感想・レビュー・書評
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「S」はサファイアのエスです。うまいなー。
ムスメが借りた本を読みました。(しかも延長してしまったゴメンなさい)
もちろんメインは、「いみちぇん」。
この作家さんめっちゃ好き。
本編ではモモと矢神くんが少女まんがの中盤みたいな展開になってるので(どんな!?)こんなふうに海デートとかもう
も え ま し た や ん。
(すいません児童書レーベル)
いやでも、マガツ鬼との闘いのあと失神しちゃったモモちゃんを「かついで」砂浜から防波堤まで連れてきてくれたとか(モモちゃんに)言われてるから、矢神くんの気持ちが通じるまではまだだいぶかかると思うけどね…。
(その展開もおいしいけどな)
ハジメ兄といっしょに、鈍感なモモちゃんをイジッて矢神くんをいじりたい。
日ごろすましてる矢神くんをイジりたおしたい。
(やめてさしあげて)
いやいや、もうモモちゃんも自分の気持ちに気づいてる話になってるからね。
自分の気持ちに気づいたら矢神くんの気持ちにも気づいてあげてって全国のいみちぇんファンはモジモジしてるけど、モモちゃんが矢神くんの気持ちに気づいたらもう最終回になりそうやな。
エッ、何、それって鈍感なモモちゃんがラスボス!? まさかの!? マガツ鬼ですらないんか。笑
いえいえいえいえいえ、モモちゃんの誕生日のくだりは、キュンもらいましたよ。相変わらずありがとう矢神くん。
そしてくだんのペンダントが、文房師としての技能がふるえてよかったね。
さらに、「1パーセント」は、ムスメがシリーズで順番に読んでたのだけど、私は初読。
さすがにこういった小学生対象の恋愛ど真ん中ネタはコッ恥ずかしくて無理やわ~、と、思ってたのに(当たり前だ41さい)、この短編がなかなか面白かった。
キャラが立ってるからかな。
…イヤ、お母さん目線で読めるからやわ。
作中で奈々ちゃんのお母さんがいうてたとおり、お母さんも昔は恋する乙女やったからね…。気持ちは、わからんでもない。
「超吉ガール」は、タイトルから気になってたけれど、ちょっと違ってたかな~。
面白かったけど、いみちぇんやこちパほどのインパクトがなかった。
もう少し御朱印やお寺のことを掘り下げてほしいかも。
(だから児童向けレーベル)
ちゃうちゃうちゃうちゃう!! カレカノとか、キツネの子とかタヌキの子を出してわちゃわちゃするのが児童向けの展開で、寺社仏閣を題材にあげるならそこは深くやってほしいねん!
寺社仏閣に興味のある小学生なんてほぼいないから、それっぽいこと書いてたらいいわ、っていうのんやったら、面白さ減やねん。
あるやろ、そういうの!
いみちぇんも、こちパも、それぞれ漢字や書道のこと、雑誌を作るというところはちゃんと掘り下げて書いてくれてはるからこそ、面白い。
たぶん「超吉ガール」も本編を読んだら掘り下げてはるんかもしれへんけど(このレーベルの特徴として)、とりあえず本編はまた機会があれば読もうかな…。
彼氏くんがストラップのしゃもじを見て、何等かのことを気づいてる感があるけど、ここはどう盛り上げていってくれるんかな。
「トツゲキ!? 地獄ちゃんねる」は、ノーマークやったけれど、なかなか楽しめた。
誰がどのセリフなのかがわかりにくかったので(私の読解力の問題か)、著者はまんが的に想像して小説を書いてはるんかなあ、と、思った(それがいいとか悪いとかではなく)。
確かにスピーディな展開やもんね。
イケイケ女子な渚ちゃんもかわいいです。
今、TRPGでクトゥルフを読むのにハマッているため、なおさらこの展開は面白かったな。
ホワイトハート時代の小野不由美氏みたい。
もしくは、あれだ…。あれ…。あ、皆川ゆか氏。
さて、「らくがきポリス」。こちらはムスメがかねてから本編を読みたいというてたシリーズ。
図書館に購買リクエストをお願いしようぜ! (買いなよ…)
絵的な小説といえばもうその通り。
なんせタイトル通り題材が絵やからね。好みの子をスケブに書いたら、その子が動くようになったって、どこのド根性ガエルだよ(逆だよ)。
いや違うよ。百万おたく乙女の夢だよ。
(そっちか)
いやいやいやいや、絵画をモチーフにするっていうのも、これも面白いと思う!
小説で表現するのはめっちゃ難しいかもしれへんけど、ようは、小説として、いやもうまんがでもテレビでもなんでもエンタテイメントとして(その世界に)興味を持つっていうことが一番大事やもんね。
小説を読む人すべてが小説家になりたいわけではないし、その小説の中で絵画がでてきたら美術に、漢字がでてきたら漢字に、古典に、歴史に、宇宙に、何だっていいから、普通の日常ではまったく触れることも、もしかしたらその存在すら知らなかったことが作中でいきいきと描かれていたら、誰だって
「面白そう」
って思ってしまうよ。
そのためだけにエンタテイメントが存在しているわけではないと思う。
それこそ、小説を書く人すべてが小説を書くことが好きなわけではないというのは前述の通り。
プロならば、その題材に興味がなくても面白く書くこともあるのかもしれへん。
でも、作るということは誰かが見て、誰かに必ず影響を与えるってことだよね。
そういう意味で、小説というのは、私にとってはとてもとてもありがたいものです。
すべての小説家さん、がんばってください。
(何そのまとめ) -
自分の読みたかったおもしろい話があってとてもうれしかったし、おもしろい話が読めてうれしかった。
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つばさ文庫 その8
2016年12月のつばさぶんこ、です。
2017/01/17 更新