- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047033191
作品紹介・あらすじ
ユーラシア大陸の東西両端という距離にありながら、アイルランドのケルトと日本には、通じ合う何かがある-。近年注目の集まるケルトそして日本に、気鋭の研究者たちと、画家、文明文化論考家、詩人、映画監督が多角的にアプローチ。柳田国男、ラフカディオ・ハーン、イェイツ、ドルイド、ケルトマニア、ピンクフロイド、詩歌、グリーンマン等々、バラエティに富んだ視点で双方を照射する、画期的ケルト考。
感想・レビュー・書評
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角川選書 鎌田東ニ 鶴岡真弓 ほか
「ケルトと日本」シンポジウム講演録
日本とケルトの精神性を比較。太陽崇拝、輪廻転生、渦巻き紋様などは似ているが、死が生の始まりだったり、人の死後に別の人に魂が移ったり、微妙に違う
柳田国男、イェイツの論考が面白い
柳田国男は、天狗・妖精とも信仰の根源として捉えながら、日本の天狗を幽鬱的で山地的として、ケルト妖精を海洋性気風(快活、悪戯好き)との違いを明示
「ケルトとは、場所が持つ磁場に導かれた精神状態のことである」
イェイツ「文学は、つねに古代の情熱や信念にみなぎってなければ、たんなる事実の記録、情熱の伴わない空想になりさがる」は 名言
ドルイド
*古代ケルト社会で、信仰や社会生活に多大な影響を及ぼした祭司
*ケルト独特の生死観、自然観、宇宙観を見せる支配階級層
*太陽崇拝〜死から再生へ、闇から光へという巡り方
*輪廻転生、霊魂不滅の教え〜死を無視することにより勇敢な戦士になることを保証
*死はもう一つの生の入口〜この世の人生が、死んだ後で、もう一つの人生が繰り返せると考える
ケルト民族の神話 メイヴ女王
ケルト的なものでありながら、均質で一元的意味を誇示する一国家の表象として女性像でしかない
日本の神道と呼ばれるアニミズム的な世界認識
人間は神々や自然とはっきりした境界を持っていない
アイルランドのエグザイル精神
積極的自己追放〜自分を由来させている場から他所へ赴く
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戸山 4F学習図書 164 047