マルクス 資本論 シリーズ世界の思想 (角川選書 1001 シリーズ世界の思想)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 349
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (568ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047036284

作品紹介・あらすじ

経済の停滞、政治の空洞化……資本主義が大きな転換点を迎えている今、マルクスの本文に立ち返りこの世界の仕組みを解き明かす。本文の抜粋と丁寧な解説で読む、画期的な『資本論』解説書。

感想・レビュー・書評

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  • 『資本論』のうち、マルクス自身が執筆した第一巻について解説している本です。

    本書は、『資本論』のテクストから数多くの引用をおこない、著者自身のコメントを差し挟むというかたちで構成されており、読者自身がマルクスの文章を読む体験ができるようになっています。

    『資本論』の注釈的解説書としては、平田清明の『コンメンタール『資本』』全4巻(日本評論社)や佐藤金三郎ほか編『資本論を学ぶ』(有斐閣)などがありますが、著者自身の研究も含め、最新のマルクス研究の成果についても触れられているところに特徴があります。

    第一篇「商品と貨幣」では、著者の中心的な研究課題である「物象化」の概念についてとくにくわしく解説がなされています。また、福祉国家的な制度の実現をめざす運動が労働者のアソシエーションへとつながる可能性をもっていることや、フェミニズムやエコロジーの観点からの問題提起に対してマルクス主義がどのようにこたえることができるのかといった問題についても言及がなされており、『資本論』に秘められたさまざまな思想的可能性が掘り起こされています。

  • 人と作品
    ◆第一篇 商品と貨幣  
    ◆第二篇 貨幣の資本への転化
    ◆第三篇 絶対的剰余価値の生産
    ◆第四篇 相対的剰余価値の生産  
    ◆第五篇 絶対的および相対的剰余価値の生産  
    ◆第六篇 労賃  
    ◆第七篇 資本の蓄積過程
    コラム1 哲学と『資本論』  
    コラム2 エンゲルスと『資本論』  
    コラム3 『資本論』第二巻と第三巻  
    コラム4 文学と『資本論』  
    コラム5 『資本論』第一巻以降のマルクス  
    『資本論』関連年表  

  • この本ではディーツ版の資本論の第一巻を紹介している。
    資本論の実際の文章に、筆者の説明が補足されている。第一章しか読んでいないが著者の説明は、程よい程度で自分にはあっている感じがした。

    時間があるときに続きを読もう。

  • 1年2ヶ月ほどかかったようだ。しかも、湯船に浸かりながらの読書だったので、ぽやぽやしててまばらな記憶になっている。それでも資本主義批判としては、当たり前だが論理的な展開で納得感がある。これからは、雑なマルクス主義と判別がつくようになるだろう。

  • 齋藤孝

  • ・第一巻(のディーツ版)
    ・原典引用と著者による解説・解釈で構成


    今まではほとんど知らなかった資本主義のメカニズムについて理解が深まったと思う。現実の賃労働者である自分という立場について、これまでより高い視座から資本主義や資本家との関係を見つめる事が出来そうな気がする。

    インターネットによる繋がりやOSS活動などに新しく柔軟なアソシエーションの可能性があるのか?という所を自分なりに洞察していきたいと思う。

    (第2巻、第3巻も頑張って読む)

  • 系・院推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F開架 
    【請求記号】 331.6||SA
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/455849

  • これでひとまず資本論は読んだということにしたい。

  • 東2法経図・6F開架 331.6A/Sa75m//K

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著者プロフィール

佐々木隆治
立教大学経済学部教授
1974年生まれ。専門はマルクスの経済思想、社会思想。日本MEGA編集委員会編集委員。著書に『マルクスの物象化論[新版]――資本主義批判としての素材の思想』(堀之内出版、2021年)、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス――「資本主義」と闘った社会思想家』(ちくま新書、2016年)など。

「2023年 『マルクス研究会年誌2022[第6号]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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