ユビキタス・コンピュータ革命: 次世代社会の世界標準 (角川oneテーマ21 C 44)
- KADOKAWA (2002年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047040885
感想・レビュー・書評
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【要約】
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【ノート】
・角川の折り込みチラシで
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「ユビキタス・コンピューティング」の概要と、それが実現する新しい社会の姿を描き出した本です。
本書の刊行から10年以上が経ち、携帯電話を始めとするさまざまなコンピュータがつながり合った社会が実現されたように思えます。ただし著者によれば、「モバイル+ブロードバンド+α」という形の「ユビキタス・ネットワーク」と、本来の「ユビキタス・コンピュータ」とは少し意味が違うとのこと。携帯電話がネットワークへの窓口の役割を果たすということに限定されるのではなく、もっとユーザの目に見えないところでコンピュータどうしがリンクしているようなあり方が考えられているようです。これに関して著者は、「これからのコンピュータは陰に隠れて見えなくなる」という、マーク・ワイザーの言葉を引用しています。
ただし、著者の専門から考えてやむをえないのかもしれませんが、本書では技術面からユビキタス・コンピューティングの実現された未来の姿が描かれており、その社会的影響についての詳しい説明はありません。たとえば、本書の第2章の冒頭にローレンス・レッシグの『CODE』からの引用が置かれていますが、本書で検討されているのはコンピュータ犯罪とその対策という、もっぱら技術的な側面にすぎません。もっとも、本書の著者にそうした説明を期待するのは、「ないものねだり」でしかないのかもしれませんが。 -
ユビキタス・コンピューティングという言葉はそんなに普及してない感があるが、その代わりが「クラウド」なのかなーとも思う。厳密には両者は違うのかもしれないが。Raspberry PiなどOSの載った小さな端末を操作したりネットワークでつなぐという流れや、スマホ経由で家電やガジェットを操作したりという流れも一種のユビキタスであるのかなと。
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(2002.10.20読了)(2002.10.05購入)
次世代社会の世界標準
(「BOOK」データベースより)amazon
世界No.1組込OS「TRON」の開発者による、次世代社会の大予測。いま全世界で話題の「ユビキタス・コンピュータ」初の徹底入門。
☆坂村健の本(既読)
「コンピュータとどう付き合うか」坂村健著、光文社、1982.10.30
「電脳都市」坂村健著、冬樹社、1985.05.10
「TRONからの発想」坂村健著、岩波書店、1987.02.27
「TRONで変わるコンピュータ」坂村健著、日本実業出版社、1987.04.25
「電脳社会論」坂村健著、飛鳥新社、1988.10.19
「電脳未来論」坂村健著、角川書店、1989.05.10 -
[ 内容 ]
世界No.1組込OS「TRON」の開発者による、次世代社会の大予測。
いま全世界で話題の「ユビキタス・コンピュータ」初の徹底入門。
[ 目次 ]
第1章 ユビキタス・コンピューティングを知るために(ユビキタス・コンピューティングをイメージするために;パソコン万能主義からの脱却 ほか)
第2章 ユビキタス・コンピューティング社会とセキュリティ(コンピュータ犯罪とセキュリティ;コンピュータ犯罪を可能にする仕組み ほか)
第3章 オープン・アーキテクチャが拓く未来のネットワーク環境(オープン・アーキテクチャとは何か?;時代は「クローズド」から「オープン」へ)
第4章 未来のユビキタス・コンピューティング社会に向けて(ユビキタス・コンピューティングの現状;克服すべき課題 ほか)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
冒頭のウェアラブルコンピュータ社会は一部に実現しつつある。"コンピュータの存在を意識させない環境"は理想的な社会空間を実現させるだろうし、人間や環境に合わせたユビキタス(どこでも環境)は素晴らしい構想だと思う。
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読んだ。
だって坂村健だよ。日本のビル・ゲイツだよ。この人は本物だよ。 -
今から20年も前にここまでのことを考えていたとはさすがというべきか、驚きだ。
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TRONで有名な、あの坂村健教授の著書。
ユビキタス・コンピューティング社会の概観、描く未来、解決しなければならない問題などを幅広く、かつ詳しく取り扱っている。
「ああ、これからはユビキタスの時代なんだな」ってことを納得させてくれる本です。
「バック・トゥー・リアルワールド」
インターネットというのは、言ってみればPCの画面上での「バーチャル」な世界。
それに対して、ユビキタス・コンピューティングは「リアルワールド」。
ライフスタイルそのものに対して革命をもたらす、という意味では、インターネット革命よりも車革命に似ているかも知れない。
未来の社会を垣間見ることが出来る本です。 -
最初の方はユビキタスコンピューティングの背景と目指すところが書かれており、非常に興味深い。
中盤は技術的課題の話になって、結局インフラとプライバシーの問題に行き着いてしまっているのが悲しい。
しかし、夢膨らむテーマであることは確かなので、全体的な評価は良好