政権交代の法則 ―派閥の正体とその変遷 (角川oneテーマ21 C 153)
- 角川グループパブリッシング (2008年8月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047101500
感想・レビュー・書評
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民主党政権終了後に読む。長い一党政権のなかで派閥が政治の血の更新の一助を担ってきたという視点は良い。ある意味米大頭領戦前の候補者選びもにたようなものだが、日本と違うのは決定後の結束力か。しかし、「擬似政権交代」という概念を提起したあとは、単なる派閥の歴史本になってしまったところが本書の残念なところ。もう一つくらい仮説をたてて分析を加えて欲しかったところ。
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近いうちに起こる可能性が高い政権交代に向け、その理解を深めるために読んだ一冊。
ポイント
・自民党が長年にわたって政権を維持できたのは自民党内の派閥同士の「擬似政権交代」によるものである
・ねじれ国会の利点
国民の知る権利が守られる、議会の透明性、多様な民意が反映されやすい
欠点
政策の決定やその実施をする上での効率の悪さ
・選挙で投票する政党を選ぶ際の観察点
1.日本の将来をどう描くか
2.世界の変化に敏感か
3.少子高齢化を前提とした政策を掲げているかどうか
4.官僚との距離の置き方はどうか
5.世襲議員が多いか -
タイトルが現在の政局の状況と合い過ぎています。
出版社、恐るべし(°д°;;)
サブタイトルにあるように、自民党的というか日本的な「派閥」と「疑似政権交代」がメインテーマ。
でも最終章「政権交代の必要条件」には今後の「政局」について著者の予想染みたものが載ってます。
ボブなりの解釈では、
二大政党制(を目指す)→政策の争い=政党の争い
という流れの中で、「人」とその集まりである「派閥」は、ある意味において役割を終えるのかな、と考えております。
しかし、自民党総裁選挙の結果を見ると、まだまだ「派閥」のパワーは健在。
派閥横断的に応援された麻生首相が党内外で窮地に立たされているところをみると、今の政治家さんたちは選挙での当選しか考えていないのかな、と勘繰ってしまいます。
この国をどうする?とか、よりよい方向に導く…といった考えは何処に?
大連立など騒がれたときもありましたが、大連立が成立してしまうと…
景気も悪いし、ファシズム的な動きにならなければよいが…と思ってしまう今日この頃でした。
本書の内容は…あまり書かなかったかも(++)