時計王と魔法のドレス -ばらのフリルと初恋の鍵- (B’s‐LOG文庫)
- エンターブレイン (2010年8月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047267008
作品紹介・あらすじ
赤毛でそばかすのさえないお針子ハーモマイアは、幼馴染のカリストルと町はずれの"魔女の森"を訪れた。そこに現れた"喋る白ウサギ"を追いかけ、辿り着いたのは時を司る仮面の魔王・クラウドの禁忌の城!好奇心のままに忍び込んだ罰で、カリストルは城の中枢である巨大時計に取り込まれてしまう。瀕死の彼を救う代わりに、ハーモマイアは冷酷なクラウドの花嫁になるよう命じられて-!?恋の契約のあかしは、心臓に埋め込まれた"対なる時計"!ラブ&ダークなゴシック寓話が堂々開幕。
感想・レビュー・書評
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人の話を聞かないなぁというのが主人公の第一印象。
赤毛にコンプレックスがあるため卑屈気味で、じゃあ何かするのかというと何もしない主人公で好感が持てずに終わってしまいました。
ストーリー的にも謎が解けずに終わっちゃってるし、カリストルが主人公を好きになった理由も見当たらないしで、物足りないです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙に惹かれて読みました。
内容としてはすごい速さで話が進んでいる感じがした。
個人的にはあんまり好きな系統ではなかった。
ドレスを作るのが好きなのに魔法で作ってもらって
それでいいの?ってすこしだけ思った。
そして途中から展開が読めてしまった。 -
絵が綺麗 !題名も素敵!ゴシック寓話という触れ込みもいい!っという理由で手にとりました(*・ω・)ノ
あらすじは…。
赤毛の少女と、幼なじみで貴族の少年がウサギを追いかけたら、時計のお城に閉じ込められた魔王と出会って――。ざっくりいうとこんな感じ(ちょっといろいろ省略しすぎですねw)
不思議な鏡や時計を持った白ウサギなど、所々に童話がちりばめられてるお話です。個人的には、どこかの童話で出てくる設定とか物を探すのも楽しかったです。
ちょっと残念なのは、主人公が最初と最後では性格が違い過ぎて違和感がある事ですかね。薬の効果だとしても。。ちょっと安定してないところもありますが……読んでいて楽しめる話だと思います。魔王様のツンデレ感もかわいかったww
読み終わった感想では正統派ラブと言う感じです。王子様とお姫様が幸せに暮らしましたみたいな話、私は好きですよ(^^)
伏線も色々あったので、続きがあるのかなっと思いましたが……調べた限りでは続編はでてないようですね。
設定もおもしろいし、続編が出たら面白そうなのに…少し残念です。純粋なラブストーリーでいい気持ちで最後まで読めました。この作者さんの純粋ラブっぽい話をまた読みたいなぁ。。。恋にトキメキたいときにはオススメですww -
言葉選びに関してはやや洗練さにかけます。
主に地の文、それも情景描写についてですが
綺麗なものを綺麗だと伝える技術が不足していて、一部でやや残念な感じが見られます。
本当に一部だけなのは、校正の際の名残でしょうか。
また、「とある段階」から登場人物の話が噛み合わなくなっていきます。
不思議の国のアリスって要するにそういうお話だからそこの意図は理解出来るのですが
見る限り「ただ読みにくい」という印象を受けたのが惜しい所でしょうか。
不思議は不思議なりに上手く演出して欲しかった気がします。
構成と人物のセンスは高いのに、文章力が足りていないのを編集に補ってもらっているのかもしれません。
人物について、評価出来るのは生活感です。
「ぱっとしない針子の娘が考える事」をとてもよく表現できている。
生きている表現が上手い一方で所々描写に詰めの甘い部分が散見され、「あれ?」って思わされる部分も少なからずありました。
作者の方は「おどおど」を魅力的に描写するのが不得意なのでしょう。
練度が足りず、主人公に対しては一部で「浅慮で身勝手な女性」と思わざるを得ませんでした。
ある段階で性格が変わるにしろ、それまでの部分がマイナスなのはギャップ効果だとしても印象がいいとは言えません。
渋々と口にしたり、行動に葛藤があったなどと、内面をより丁寧に描写して親しみを持たせて欲しかったところです。
一言で言うと描写力が甘く、作者が持つ構成と人物のセンスを損なっている所が多々あります。
足りないならまだしも、食い合ってしまっているのが残念で
これは初期作として黙って見送るべきしれません。
作者がセンスで文章力を身につければばけるでしょう。