- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047271333
感想・レビュー・書評
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これまでとは違った切り口で、先の読めない展開は面白いと思った。…けど。自分の理解で合っているのか分からなくなることも何度かあって、スッキリとしない部分も多かった。特にジルの辺り。結局ジルは放置されたままということでいいのか…?これまでにチラホラと出てきていた設定をうまく拾っているのは良いとしても、この巻から明らかになった設定のスケールが大きすぎて、捌ききれていない気がする。やりたい事伝えたい事は分かるし、悪くないとは思うけど、持て余している感じは残念。まぁ、とにもかくにも、斬新な設定が好印象なシリーズだった。短編集も読む。
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現実ってなんだろう、短期間で幾度と空想病の感染を経験した仲西景は、何が現実で何が空想なのか判別がつかない「現空混在症」にかかってしまう。自我の崩壊に危機を覚えた景は、空想病のない世界に閉じこもり、やがて大切にしていた穂高結衣の存在も忘れようとする。景を助けるため、仲間たちは芝居によって景を呼び戻そうとする。
前半と後半で大分雰囲気が変わってくる。
前半は景や結衣の絡みや学園生活、空想病などを中心としたコメディ要素が強いのに対して、後半は仲西景の現空混在症をテーマに視点や世界が激しく入れ替わるので注意していないと迷ってしまう。一回読んだだけではわからない、2回、3回読んでようやく全体が掴めるような作品だ。
前巻までの流れを引き継いで、今巻では空想病によって自分の存在を正しく認識できなくなるというテーマが展開されている。感染によって意識さえも塗り替えられてしまう空想病は、自分が誰なのか、今考えている自分は本当なのか、信じるべき指針を失わせてしまう。世界の成り立ちそのものが空想病によって歪められている可能性のあるこの作品の世界では、自分が誰なのかということよりも何を自分は信じたいのかということが大切だという。
空想病は物語の中の話だけれど、自分が誰なのか、何を信じればいいのかわからなくなることは現実でも往々にして存在する。自分に都合の悪い存在を意識から外そうとする行為は誰にでも起こり得ることだと思う。自分のことがわからなくなったら、自分が信じたい道を歩めという作者からのメッセージがひしひしと伝わってきた。 -
今回は結衣さんの「空想病」ではなく、景の「現空混在症」という病を巡る話。
状況が状況なのでいつもよりも危機感を感じながら読んでました。
視点の変化や空想か現実か分からない設定が多くて、私にはちょっと理解が出来ない箇所もちょいちょい・・・・・・。 -
大いに騙され…いや、楽しませてくれた空パンもこれで終幕。
ラストは自分には難しくて分かりにくい話だったけど、名作は色褪せないってことで。
結局のところヒロインは青井さんでよくね? 個人的には結衣さんより青井さん派だったりします。
最終巻と言いつつ、しれっともう1冊出してくれませんかね? 青井さんや今井さんメインのスピンオフ作品を是非! -
まんだらけ 262円
もう、いろいろごちゃごちゃしちゃって
なにがなんだかわからなくなってくけど、とりあえずおわった。
折角、いつ、何処で起きた話なのか章頭に書いてるんだけど
俺はそこまで上手く頭の中で組み立てながら読めなかったよ… -
途中で読まなかった日があったせいだろうけど(苦笑)混乱しながらだけど読みきれた。何が“真実”か読解が難しい作品でした。個人的に正ヒーローヒロインより森崎&今井さんの方が青春でしたねー。この作品だからこそ普通さが際立つんでしょう。