帝都物語 7 百鬼夜行篇 (カドカワノベルズ 78-7)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047778078

作品紹介・あらすじ

昭和30年代、東京-。60年安保阻止統一行動に向けて、学生運動は空前の歴史的闘争の様相を呈していた。一方、霊都・東京完全崩壊を企てる魔人・加藤保憲は自衛隊の情報将校に身を化し、作家・三島由紀夫を特別訓練生として招聘した。やがて"祖国防衛隊"を組織した三島は、世界統一の野望を果たすべく来日した謎の超能力者ドルジェフと対形する…。時代の熱い要請に応えて放つ、話題騒然の近代霊史シリーズ、衝撃の第7弾!

感想・レビュー・書評

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  • 終戦を境に時間の亀裂を生じた東京。以来、地中に封じられていた怨霊たちが地上を跋扈し始めた。しかし加藤は未だ、首塚に封じられている東京を護る地霊を起こすことができずにいた。首相になった石橋湛山に毒を盛り、一方では式神を使って学生を焚きつけ、安保闘争を激化させて東京を破壊しようと目論む。
    6巻で登場した平岡公威は三島由紀夫となって加藤の元で自己実現していく一方、平岡に憑いていたかつての恋人中島莞爾の変わり果てた姿にショックを受ける辰宮雪子。
    混沌の東京に、無敵とすら思われる邪視の力を持った異人ドルジェフが現れ、眠りを妨げられることを嫌った将門は目方恵子に加藤の力を借りてこれを討てと命じるのだった。
    この巻で初めて、首塚の秘密が具体的になるほか、出自と時代に翻弄された雪子の哀れさが際立つ。

  • 三島由紀夫が出るのであった。
     角川源義さんの方が桜を管理してゐるのであった。
     ドルジェフさんはロシヤ辺りの人なのだが、いろいろあって違和感ないけど英語で『ランドルフ・カーターの陳述』をやってゐるのであった。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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