- Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048510981
作品紹介・あらすじ
江戸の熱い息づかい。"浮世絵は芸術である"そんなベールをはがしてみると、メディアや娯楽として江戸人の生活をささえていた、フレッシュな庶民のエネルギーが見えてくる。
感想・レビュー・書評
-
浮世絵と言えば、富士山、波、役者の顔などが浮かんでくる。
著者は、浮世絵を芸術ではなく、キッチュ,、つまるガラクタであると述べている。
浮世絵が芸術であると思われるようになった一番の原因を外国人としている。
江戸時代に浮世絵がヨーロッパ、アメリカへやって来た。前衛芸術のような難解なものならよく分からないが、風景や人物画を描いていた点で、芸術と認識したのも無理はない。
明治の後半になって浮世絵に対する高評価が日本に入ってきたとき、日本人は、西洋人の高評価をうれしいと思った。
その時、外国人の目を一緒に取り入れてしまったために、浮世絵イコール芸術になったと著者は指摘している。
浮世は「生活必需品」であり、「ゲームソフト」であり、「情報を伝える媒介」であったと述べている。
浮世絵は「ゲームソフト」と言われてもピンと来ないが、「見立絵」を例に挙げている。
見立絵とは、名前、有名人、有名な出来事、歴史的な事柄に日常生活を見立てて遊ぶのに利用するものだった。
「さかさ絵」というひっくり返して眺めるもので、江戸時代に大ブームを起こしたそうだ。
浮世絵に対する捉え方が変わる今回の本だな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
だまし絵、隠し絵などの浮世絵の絵解きです。