日本酒BAR「四季」春夏冬中 さくら薫る折々の酒 (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2016年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048659437
作品紹介・あらすじ
読んだら飲みたくなる、日本酒レビューも収録!!
酒と肴と思い出と、人生に寄り添うこの店へ。
今日も一日お疲れ様でした。暖簾をくぐったあなたを、旨い酒と美味い料理でお出迎え。
恵比寿の繁華街の片隅に、ひっそりとたたずむ日本酒BAR「四季-Shiki-」。
日本酒専門のこの店で供されるのは、客の好みに合わせたお酒と自慢の料理。
仕事を頑張ったへとへとの体には爽やかな爽酒でほっと一息、くたくたの心には薫り高い薫酒で人心地ゆったりと。
あなたの疲れた心と体に、ぴったりのお酒がここにあります。どうぞ癒やされにいらっしゃいませ。
実在する日本酒が多数登場。読んだら飲みたくなる、日本酒レビューも収録!!
感想・レビュー・書評
-
日本酒と料理のマリアージュを楽しませる日本酒BAR『四季-Shiki-』の話。店主は26歳で未亡人の赤橋楓、店員は21歳で唎酒師の北条冴蔵。楓が料理を作り、冴蔵がそれに合う日本酒を選ぶ。今回は4つの日本酒、千代むすび、十旭日、達磨正宗、獺祭が登場。どれも美味しそうだが、燗あがりするにごり酒に興味津々。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実在の日本酒の魅力と、
キャラクターの立った物語とが
違和感なくマッチしていて
普段はライトノベルはあまり読まないけど
想像以上に楽しめました!
読みやすさも◎ -
【読んだら飲みたくなる、日本酒レビューも収録!! 酒と肴と思い出と、人生に寄り添うこの店へ】
今日も一日頑張ったあなたを、旨い酒と美味い料理でお出迎え。
恵比寿の繁華街の片隅に、たたずむ「四季-Shiki-」。
日本酒専門のこの店で供されるのは、客の好みに合わせたお酒と自慢の料理。
仕事でへとへとの体には爽やかな爽酒でほっと一息、くたくたの心には薫り高い薫酒で心ゆくまでゆったりと。
あなたの疲れた心と体に、ぴったりのお酒がここにあります。酒と肴と思い出と、人生に寄り添うこの店に、どうぞ癒やしにいらっしゃい。
実在する日本酒が多数登場。読んだら飲みたくなる、日本酒レビューも収録!! -
ちゃん付けとはいえ男なのに、表紙には女の子しかいないんだが…?と読みながら3分の1くらいまではずっと不思議に感じてた。なんてことはない、勘違いだった。そうか、これ、男の子か。
酒を「唎く」っていうの、いいなあ。今じゃ聞くと言ったら音しかないところ、香りも味も「唎く」と表現するところが日本語の感覚の好きなところ。 -
家出した利酒師の若者が日本酒BARで働き始めるお話
新潟の実家を家出同然で東京にやってきた冴蔵(さくら)
住所不定で働き口がなく空腹で行き倒れていたところ、食事処の店先で出会った店主の赤橋楓に助けられる
夫婦でやっていた日本酒BARも3年前に夫を亡くして以来、料理はできるが酒の知識がないために日替わりのメニューだけでやっているという
利酒師で鼻が利く冴蔵の助力による日本酒BAR復活、そして二人がさらなる先へと踏み出す物語
メインのエピソードは4つ
・冴蔵が日本酒BARのバーテンダーになるまでのあれこれ
・学生気分が抜けない営業社員
・亡き祖母のナッツ豆板醤炒めを懐かしがる祖父
・冴蔵と楓の決意
接客の基本として「まずお客さんを好きになる」というのは存外難しい事だと思う
人間誰しも好き嫌いはあるわけで、いくら商売とはいえなかなか割り切れるものではないのではなかろうか?
ま、そこを敢えて相手のことを想い真剣に考えるという事ができるから客商売として成功するんでしょうけどね
採用面接で圧迫面接するような会社って
自分たちはその正解の答えをちゃんと持っているのかね?
圧迫面接に限らず、自分たちも答えがない問いを外部の人間に課して、その答えを評価するってむしろ難しいと思うんだが?
日本酒も寝かせると熟成されて美味しくなるというのは知っている
ただ、「もやしもん」でも説明されてたけど、税制の関係でやるメリットが少ないんだよね
熟成された日本酒、飲んでみたいなぁ
あと、古酒を自分のところで寝かせるというアイデアはいいと思う
ま、寝かせるのに適した環境を全ての人が持っているわけではないけどね
同じ年代ものの酒でも、過去の酒とするのか、未来の酒とするのかという解釈の違いは好き
結局のところ、冴蔵も楓さんも逃げてたってことだよね
楓さんも青葉さんの死というものを認めずにいたというわけで
何にしてもお二人共新たな一歩を踏み出せたようでよかった
物語的に、冴蔵は実家に戻るのも違うし、それを放ったらかしでここに居着くのも違うし と思って読んでいたけど
決着の付け方に納得
続編があるようなので購入した
続きを読むのが楽しみ
章の終わりに、登場した日本酒と料理の説明がある
おつまみのレシピはクックパッドに赤橋楓の名前で投稿されてあるとのこと
なんか、現代的な仕掛けですなぁ -
新潟の蔵元の実家から、家出同然で東京に飛び出してきた21歳の青年、北条冴蔵(ほうじょうさくら)。彼が空腹で行き倒れ寸前で出会ったのは、ほんわか眼鏡美人の小料理屋の女店主、赤橋楓。彼女は三年前の夫の死に囚われたままだった。
料理屋になっていた「四季ーShikiー」を日本酒BARとして復活させ、客や、楓の夫の青葉の家族と関わるなかで、冴蔵は一歩ずつ踏み出していき、また、変わらなかった楓も…。
最近巷で流行っているお酒がメインの話というよりは、冴蔵と楓の2人の人生にお酒がそっと寄り添っているような、そんな小説でした。軽くは無いので、さくっと読んで笑って楽しみたい人にはお勧めしませんが、人生に悩んで立ち止まっている人、お疲れ気味の人には是非お勧めしたい。
重く、深く、燗酒のようにじんわり心に染み入る物語です。 -
思った以上に面白かった。続きも!
-
諸事情で家を飛び出してきた主人公を拾ってくれたのが
店主のきれいなお姉さん、だった。
日本酒BARなので、一話終わる度に
どういう日本酒なのか、の解説があります。
下にはつまみについて。
とはいえ作り方がないな、と思っていたら
あとがきにクッ○パッドに載せている、との事。
どこもかしこも人間関係が大変ですが、大学生から
社会人になった、という2話目の男の子。
何がいけないのか、もさっぱり分かっていないのが
これどうするよ? という感じです。
大学生気分が抜けてない、とかいう問題ではなく
人としての考え方がすごいな…と。
3話目では、うっかり祖父と孫のやりとりに
うっとくるものがありました。
4話では、店主と旦那さんの話もきれいに分かって。
お話ですから、最後の最後にはこうなると思いましたが
当分出られない顔になってしまってます(笑) -
日本酒 BAR が舞台ということで主人公も珍しい日本酒ソムリエ。
入りはちょっと強引だけれど、その後の展開はオーソドックスながら楽しめる感じ。
日本酒データも、有名銘柄ばかりとはいえ、このレーベルを読む世代にとっては役立つんじゃないかな。
近くにこんな店があったら通うんだけどなぁ。 -
導入部分に都合よすぎ感はあったけれどそれを上回る面白さがあったのでよかったです。
この巻は客との人情話というよりは店員と女将の問題編と解
決編といったところかも。
お酒の類はあまり飲まないのだけれど美味しいと感じるのは日本酒のほうが多いせいか惹かれました。
どのお酒も料理もとても美味しそうでセットで楽しみたくなりました。
さすがマリアージュを謳っている四季。
本当にある日本酒Bar「杜氏屋」は大阪市内に住んでいる私には近い場所だからぜひ行ってみたいです。