お近くの奇譚 ~カタリベと、現代民話と謎解き茶話会~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014年7月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048668101
作品紹介・あらすじ
この町では、古風な黒電話がそこかしこに置かれている。そんな黒電話の向こうには、『カタリベ』と呼ばれる黒いフードを被った謎の人物がいた。噂話の怪異。それが『本当のこと』になるこの町で、『カタリベ』の黒い糸に導かれた少年と少女は、今日も奇妙な謎解きに挑む。それは、『噂の語り替え』のために開かれる、すこし不思議なお茶会。郷土を愛する皆様、この噂話を紐解くときは、お茶請けに甘いものをお忘れなく。
感想・レビュー・書評
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面白かった…。いや、なんか地味だなあと思って全然期待していなかったけど、面白かった…。確かに地味だけども。
異角という町のいたるところに、いつの間にか置いてある黒電話。電話の向こうにいるのは異角の噂話を集めて語る「カタリベ」…。
郷祭事務所の所長代理ハルと、なぜか「カタリベ」の居場所がわかる久路の、現代民話の源を探る謎解き茶会。
最後で「出会い」のきっかけが語られていますが、まだまだ登場人物たちの背景はわかっていないことが多いので、ぜひ続きを出してほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
噂を作り替えてくれるカタリベさん。街自体も怪異と隣り合わせな不思議な世界観。登場人物の謎も多く続編ありそうだけど…。ないのかな?
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少し不気味な雰囲気で明るい性格のキャラがそれを際立たせている感じ。
都市伝説を嘘か真実か推理して、その都市伝説に巻き込まれた人を助けるっていう設定は新しい。
作品全体が危ういバランスを保っている感じ。
これがどう傾くのか。 -
町のそこかしこにある黒電話は「カタリベ」に繋がるもの。
その謎な人物の知り合いである、男女。
連続短編4話で、すべて最初の方が同じような感じです。
時代劇の45分後が最初に来ている、みたいな。
最期には、その噂の落ちが出てくるので
真相が分かったりして、納得な最後、ですが。
カタリベが納得するまで、視点を変えたり
考えを変えたり、で語るので、それもまた
読んでいてだらけてきます。 -
なんで、あんな先が気になる終わりなの。
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初めましての作家さん。
カタリベは黒電話を使って町の噂話を集め、また噂話を広げる。
ただ、カタリベの語る都市伝説は、やがて現実になる。
怪異に巻き込まれたら、噂話を語り替えてもらえばいいのだが
その都市伝説が本物の怪異から生まれたものか、偽物(作り話)かを
カタリベに説明し納得させないといけない。
鑑定人のハルは、噂話の真偽を見定められるのか?
現代民話(都市伝説)に現代のカタリベ。
こういう話は大好きです。
続編を激しく希望します! -
噂話を語り変える…
その噂話が偽物であることが証明できれば語り替えてくれる「カタリベ」。
ーー噂の真偽を見誤った時、おそらく、君は、君でいられなくなるだろうーー。
謎解きみたいでスラスラ読めます、ていうか謎解きです( ^ω^ )
話もテンポよく進むので読みやすいです。 -
題材が面白いと思った作品。
そこら中にある、所謂『噂話』というもの。それが本物なのか偽物なのか、あらゆる視点から考えて、危険な噂話を危険じゃない噂話に『語り変える』。
表紙に載っている三人の関係性が一話ですでに出来上がっていて、どうやってこんな関係になったのかどうしてこんな風になったのか。それがわかったのかが結局最終話だったわけだけれども、読み進めていくたびに少しずつ分かっていく感じが面白く感じました。
ただ、私はどうしてもキャラで読んでしまうのでとても楽しく読めたけど、話で読む人にとっては物足りなく感じる内容だと感じるかもしれないですね。 -
町中に黒電話が置かれている異角(いづの)。受話器を取ると異角の噂話をカタリベなる者が語ってくれるという。
奇譚、都市伝説、何か不思議な力が宿った町…と雰囲気が良い。作者が十字路とか好きな要素を詰めたんだろうなぁ。
茶話会という表題、毎回お菓子を入れてくるのは編集の指示だろうか、今流行りだし。設定は好きなんだけど、もうちょっと展開に幅があれば。 -
噂話の怪異を語り替えしていくって題材は面白いかなとおもったのだけど、全然読み進められず、私にはなんだか面白いのか面白くないのか良く分からない作品だった。
文章は私には読み辛くて感じられ、中々読み進められず、物語の中に盛り上がりも感じられず、淡々と過ぎていくように思えた。